東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

沿岸部の越冬トンボ(年明け編)

2024年01月10日 | トンボ
例年、年明けから晴れる日が多い中、7日は晴れ予報を裏切り曇ってくれたので、
朝から越冬トンボ探しを楽しみに沿岸部のフィールドへ訪れた。

ホソミオツネントンボ ♂

発見当初から小移動のみの様子で見事な枝振りを見せてくれた。

越冬クイズ???

敢えて陽射しが当たる時間に撮影したけれど、前回の掲載分を見た方は解るはず。
何処にホソミオツネントンボがいるでしょうか。画像をクリック、拡大して探してみて下さい。

この日は徹底的にホソミイトトンボ探しを楽しんだ。

越冬環境の一例

陽当りの良し悪しに関係なく枯れたツル植物や樹木の細枝は要チェック。
そんな場所を片っ端からチェックしていくと、みっけ!

ホソミイトトンボ ♀

枯れたツルに寄り添うように静止。これがホソミイトトンボの越冬スタイル。

ホソミイトトンボ ♀

こちらの気配を察知すると向こう側に回り込み、姿を隠そうとする行動を見せた。
これは越冬中のホソミイトトンボに良く見られる行動で、こうなった場合、撮影で深追いすると飛んでしまうケースが多く、深追いは厳禁。別の個体を探すか時間を空けてから再び忍び寄ろう。


ホソミイトトンボ ♂

次第に晴れ間が出てきたところで、やや垂直に伸びる細枝に寄り添って越冬中のところを発見。
ホソミオツネントンボもホソミイトトンボも、捕食者である野鳥が止まり木として利用しないような、体型とも見合った細い枝や植物を越冬場所として選択している。また、両種の越冬体勢を比較すると、ホソミオツネントンボは枯れた植物の一部に見せかける擬態能力に優れていて、ホソミイトトンボは擬態感には欠けるけれど、気温10℃でも危険が近づけば素早く動いて身を隠したり飛んで逃げる能力に優れている。同じ越冬トンボでもそれぞれの生態に面白い違いがあり、それを知るのもまた楽しい。

全てNikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:1月7日


最新の画像もっと見る