東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

気になるモートンイトトンボ

2024年06月26日 | トンボ
昨年、観察に行けてなかったモートンイトトンボの様子が気になり、生息湿地に訪れてみた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ここは私有地なので所有者の方にご挨拶。以前に来た事を覚えていてくださり、立入、撮影許可をいただいた。無断で立ち入るけしからん奴がいるとの事。そりゃダメ。この環境を見て真っ先に思うのは、調査不足かも知れないが東京都で他に思い当たる場所がない。手入れがされ、低茎の植生、開放水面の確保、林に囲まれた日照条件といったバランスがよく保たれた良好な状態。環境写真はただ風景を撮影しているだけでは無く、その時の水辺はどう言った状態だったのかの把握を兼ねた環境写真でなければならない。イグサ、カヤツリ、セリが見られた。トンボだけではなく、最低限、水辺に生える植物は調べておきたい。ぱっと見で確認できたのは、シオヤ、シオカラ、オオシオカラ、ハラビロ。果たしてモートンは健在なのか?特に私有地なので踏み荒らさない様に気を配りながらモートンの姿を探すと...

モートンイトトンボ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
自然が作り出したとは思えない、この美しくも素晴らしい色彩には魅了されて止まない。
大きさはアジアイトトンボ、近縁種のヒヌマイトトンボと並び3cm前後の最小クラス。

モートンイトトンボ 雌(未成熟)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
未成熟はアンパンマンのメンバーとして登場するドキンちゃんカラー

モートンイトトンボ 雌(成熟)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
成熟したメスは周辺の環境色に擬態している。

オオイトトンボ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

オオイトトンボ 雄(小虫を捕食中)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
以前、多摩方面の各止水では普通種だったはずが、ここ数年、何故か見かけなくなってしまい懸念でいたところ。モートンイトと同じくここに健在で何より。黒と水色のコントラストが美しいく黄緑色の複眼がオオイトトンボの特徴。

ヒメアカネ 雄(羽化後の未成熟)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ヒメアカネは6月下旬から8月上旬が羽化のシーズンでヒメアカネとモートンは同環境を好む。

モートンイトトンボ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
2021年、偶然に他の湿地でオスを記録したが、その湿地ではそれ以来、未確認となっている。
ここが東京都の生息地として最後の砦となってしまったのだろうか?そうではない事を願いたい。

撮影日:6月22日


最新の画像もっと見る