こんなこともありました。
いつものように手を当てていくと、
ふと真っ白な何もない空間が広がり、その中にぽつんと現れた男の子。
背中に矢を背負い、真っ白い空間に戸惑い、あちらこちらを見まわしている。
わっ、迷子だ。迷子になったお人形だ…。
そこでお尋ねしました。
「五月人形だと思いますが、お人形の男の子が迷子になって途方にくれています。帰るに帰れず行くに行けず困っているようなんですが。」
その女性がおっしゃるのには、男のお孫さんが生まれたので五月人形を用意しようと思う。
その事を東京に住む息子さんに相談すると、
「今住んでいるアパートは置くスペースもないし、自分が買ってもらった五月人形がとても気に入っていたから、その人形を飾りたい。」
と言われたのだそうです。
そこで息子さんのお節句のお人形を出してみたものの、すべての飾り一式を持っていくとなると場所もとる。
中心にいる男の子だけを持っていけばいいだろうと思い、東京に持っていったのだそうです。
生れてきたかぎり、たったひとりでは生きてはいけない。
与えられた環境の中で、与えられた運命を受け入れ、たくましく育っていく。
真っ白な何もない空間では、生は始まらない。
迷子のお人形の男の子は、すぐさま実家に帰ってきて、お孫さんには新しいお人形を用意し、めでたく端午のお節句をされたのことでした。
いつものように手を当てていくと、
ふと真っ白な何もない空間が広がり、その中にぽつんと現れた男の子。
背中に矢を背負い、真っ白い空間に戸惑い、あちらこちらを見まわしている。
わっ、迷子だ。迷子になったお人形だ…。
そこでお尋ねしました。
「五月人形だと思いますが、お人形の男の子が迷子になって途方にくれています。帰るに帰れず行くに行けず困っているようなんですが。」
その女性がおっしゃるのには、男のお孫さんが生まれたので五月人形を用意しようと思う。
その事を東京に住む息子さんに相談すると、
「今住んでいるアパートは置くスペースもないし、自分が買ってもらった五月人形がとても気に入っていたから、その人形を飾りたい。」
と言われたのだそうです。
そこで息子さんのお節句のお人形を出してみたものの、すべての飾り一式を持っていくとなると場所もとる。
中心にいる男の子だけを持っていけばいいだろうと思い、東京に持っていったのだそうです。
生れてきたかぎり、たったひとりでは生きてはいけない。
与えられた環境の中で、与えられた運命を受け入れ、たくましく育っていく。
真っ白な何もない空間では、生は始まらない。
迷子のお人形の男の子は、すぐさま実家に帰ってきて、お孫さんには新しいお人形を用意し、めでたく端午のお節句をされたのことでした。