古今東西 珠玉の言の葉めぐり

これまで心に響いた珠玉の言葉を写真とともに掲載します

2012年 7月号

2012-07-05 | 言の葉



「亡母や 海見る度に 見る度に」 小林一茶(1763-1827)







「この夕降りくる雨は彦星の早漕ぐ舟の櫂の散りかも」 万葉集10-2052
「天の川霧立ち上る織女の雲の衣のかへる袖かも」   万葉集10-2063
2首とも作者不詳






ハイビスカスは次々と咲き替わっていく一日花です。
マレーシアの国花であり、ハワイの州花でもあります。



* 主な参考資料
  小学館「日本古典文学全集」
  新潮社「新潮日本古典集成」
  星雲社「誕生日の花」
  ナツメ社「花ことば」井波青香+久坂圭著


著作・制作 KY企画

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2012年 6月号

2012-06-04 | 言の葉

「風速の美穂の浦みの白つつじ見れども寂しなき人思へば」
河辺宮人(生没年不詳)






「行く春や水に雨ふる信濃川」
会津八朔郎は 新潟出身である 会津八一(1881-1956)の俳号。

写真は、関越自動車道 越後川口サービスエリアの展望台から 信濃川を撮影(2012年5月)。








「なごの海の霞のまよりながむれば入る日を洗ふ沖つ白波」
後徳大寺左大臣は 徳大寺実定(1139-1192)のこと。

写真は、新潟県瀬波海岸で。

日本海に太陽が ジュジュジュジューっ! と沈んでいった。
いっとき、海の水が沸騰した。 ウソです。





*主な参考資料
  新潮社『新潮日本古典集成』
  中央公論社『地名俳句歳時記』

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2012年 5月号

2012-05-01 | 言の葉




ウィキペディアによると、井真成は717年、遣唐使として唐に渡り当地で病死した。
阿倍仲麻呂や吉備真備と同時代の人。
近年、中国でその墓碑が発見された。 工事現場で掘り出された後、人手に渡っていたとかで、
どこでいつ掘り出されたかも分からないという。

墓誌の抄訳は以下の通り
 『姓は井、字(あざな)は真成。国は日本と号す。
生まれつき優秀で、国命で遠くにやってきて、一生懸命努力した。
学問を修め、正式な官僚として朝廷に仕え、活躍ぶりは抜きんでていた。
ところが思わぬことに、急に病気になり、開元22年(734年)の1月に官舎で亡くなった。
36歳だった。 皇帝は大変残念に思い、特別な扱いで埋葬することにした。
体はこの地に埋葬されたが、魂は故郷に帰らんことを願う。』
(ウィキペディア参考)


写真は、井真成の故郷であったのではないかと言われている大阪府 藤井寺市にある葛井寺の白藤。













宮沢賢治(1896-1933)

写真は神奈川県 相模川で2002年5月撮影。 右側の写真はクリックすると拡大します。
戻るときは、左上の「戻る←ボタン」で戻ってください。










「たまくしげ箱根のみうみけけれあれや二国かけてなかにたゆたふ」
源実朝(1192-1219)  『金槐和歌集』より

箱根大観山から芦ノ湖を望む。2012年4月撮影。
富士山の下にある山は三国山。昔は、山頂から相模、伊豆、駿河の三国を望めたのであろう。
現在は山頂を神奈川県と静岡県の県境線が通っている。


* 主な参考資料
  ウィキペディア
  筑摩書房 宮沢賢治全集 第16巻
  新潮日本古典集成 『金槐和歌集』


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2012年 4月号

2012-04-07 | 言の葉



「妹が見しやどに花咲き時は経ぬ我が泣く涙いまだ干なくに」
大伴家持(718?-785)








宮沢賢治(1896-1933)
大正9年に出されたと思われる書簡のなかの一節









吉丸一昌(1873-1916)「故郷を離るる歌」
元歌はドイツ民謡 Der letzte Abend








「菜の花やはつとあかるき町はつれ」   正岡子規(1867-1902)
 南伊豆で2009年3月撮影





* 主な参考資料
  小学館「日本古典文学全集」
  筑摩書房「宮沢賢治全集」
  野ばら社「世界名歌集」
  潮出版社「正岡子規」

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2012年 3月号

2012-03-01 | 言の葉
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昨年3月11日の東日本大震災で被災された皆様にお見舞いを申し上げます
お亡くなりになった方々のご冥福をこころよりお祈りいたします
ご家族を亡くされた方々に衷心よりお悔やみ申し上げます
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「天地のいづれの神を祈らばか愛し母にまた言とはむ」
作者は、下野(しもつけ)の国からの防人 大伴部麻与佐(おおともべのまよさ)
天平勝宝7(755)年大伴家持のもとに提出された防人歌のなかの一首











宮澤賢治(1896-1933)「生徒諸君に寄せる」より
原文は、賢治の出身校 盛岡中学校友会誌の求めに応じて書かれたのではないかといわれている。
メモ書きの状態で残されていた。 原文はもっと長いものですが、その中から抜粋して繋ぎました。
写真は、平成2年9月に岩手山に登った時(網張コース)、
リフト終点の犬倉から山頂までの途中で撮影した山並みです。









小泉節子(1868-1932)    ラフカディオ・ハーン(小泉八雲1850-1904)
「思い出の記」は節子が、夫であるハーンとの思い出を綴ったもの。
このハーンの言葉は、当ブログ管理者にとって耳に痛い言葉ではある。

写真は京都市動物園のオーム オオバタンのオージロー君
オージロー君の意見  「にんじんは おいしい」



* 主な参考資料
  小学館 「日本古典文学全集 万葉集」
  新潮文庫 「宮沢賢治詩集」
  青空文庫

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2011年 2月号

2011-02-03 | 言の葉

道元禅師の御歌碑が雪に埋もれていました。2011年1月24日撮影
道元禅師(1200-1253)







冬の夜 作詞作曲者不詳






いちはやく春の訪れを告げる福寿草

東京早稲田の穴八幡宮では冬至の日から節分まで、「一陽来復」のお守りをいただくことができます。
お隣の法生寺では、「一陽来“福”」のお守りを、同じく冬至から節分までいただくことができます。



* 主な参考資料
  シャープ電子辞書パピルス
  西東社「決定版 童謡・唱歌・思い出の歌」
  

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2011年 1月号

2011-01-01 | 言の葉
謹賀新年




ブログ管理者思いつきヘポ解釈
「田子の浦から舟に乗って沖合にうちいでて見ると、富士の高嶺には真っ白に雪が降っとるなぁ」
山部赤人(生没年未詳)







天平18年(746)元正天皇の新年の宴席で  葛井諸会(ふじいのもろえ? 生没年未詳)が詠んだ歌。







樹上で睨みあう 奈良石上神宮の御神鶏 東天紅
ミルトン(1608-1674)


* 主な参考文献
  ・河出書房新社「古典の事典」①
  ・岩波文庫「ことばの花束」
  ・集英社「奈良のたからもの」石村由起子著


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2010年 12月号

2010-12-22 | 言の葉

天平八年(736)聖武天皇が葛城王等に橘姓を賜ったときの御歌
葛城王は橘諸兄となり、現在の京都府綴喜郡井手町あたりに邸宅を構えていたので、井手の左大臣といわれた。
左側は興福寺南円堂前の右近の橘の木
聖武天皇(701-756) 橘諸兄(684-757)












ドイツ ケルン大聖堂のステンドグラス(1989年撮影)


* 主な参考資料
  ・井手町観光パンフレット
  ・シャープ電子辞書パピルス

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2010年 11月号

2010-11-30 | 言の葉

藤原敏行(?-901)
写真左は四国八十八カ所 第88番結願の寺 香川県大窪寺の紅葉
右上段は京都の浄瑠璃寺 下段は西国三十三カ所 第33番結願の寺 岐阜県華厳寺参道の紅葉




ポオル・ヴェルレエヌ(1844-1896) 上田敏(1874-1916)
写真はドイツ ポツダムのサンスーシ公園(1992年秋)








島崎藤村(1872-1943)
「秋風の歌」は11節からなる詩ですが、その中から計6節をピックアップして繋ぎました。    
写真は伊豆細野高原



* 主な参考資料 
  ・角川ソフィア文庫「古今和歌集」
  ・青空文庫
  ・新潮文庫「藤村詩稿」



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2010年 10月号

2010-10-23 | 言の葉

朝焼けの石鎚連峰 石鎚神社成就社(1400m)より
右の写真は石鎚山頂上天狗岳(1982m)へ向かう鎖場



夜明峠(1650m)から紅葉する山腹と頂上を望む(2008.10.21撮影)
四国遍路 64番札所 前神寺 ご詠歌 







コスモス 秋桜





日野草城(1901-1956)


*主な参考資料
 山と渓谷社「古寺巡礼 四国八十八カ所を歩く」
 小学館「昭和文学全集 第35巻 昭和詩歌集」


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