KSIの森

劇的に機能するパーシャルデンチャーをめざす歯科技工士の研修会グループKSI(奥森主幹)の情報掲示板です

K.S.I OPEN WEB SEMINAR 2022

2022年07月17日 | オープンセミナー
6/19日にK.S.I オープンWeaセミナーが開催されました。 今回はゲストに岩田歯科医院 岩田淳先生をお迎えし、KSIからは奥森主幹、小山会長、大澤副会長、三浦北海道支部長に解説していただきました。 大澤副会長 『デジタル時代にこそ知っておきたい7つの構成要素』 三浦北海道支部長 『可能性が広がるスイングロックシステムデンチャー』 小山会長 『サベイドクラウンとの連携の勘所』 奥森主幹 『パーシャルデンチャー、オーバーデンチャーを機能させるためのラボワーク』 岩田淳先生 『欠損補綴治療におけるチェアサイドの着目点』 今回の司会は山中九州支部長です。 まず小山会長のご挨拶。 大澤副会長 パーシャルデンチャーおける7つの構成要素、維持装置の6つの要件、マウスプレパレーションの重要性を解説されました。 メジャーコネクターの強度の比較として金属を比較しCo-Crはチタンよりも剛性があり、口腔内において薄く仕上げるための中で強度のあるCo-Crを選択されると解説されました(アレルギーがあれば別です) 御自身のラボでもデジタルデザインをされていますが、あらかじめサベヤーを使用しそれに合わせて着脱方向を合わせてデザインをされていると述べられました。 『デジタル、アナログに関係なく7つの構成要素、維持装置の6要件は必ず必要』と締め括られました。 三浦北海道支部長 1ケース目は2021年度の歯科技工執筆論文に掲載された症例でデントフェイシャルエスティックに従い、咬合高径が肝捉えられ、残存歯の保全、保護を満たせる構造としてスイングロックシステム+サベイドクラウンを選択されました。 2ケース目は補綴歯を生かしたままの補綴設計に加え、増歯が出来る構造を希望された症例でした。 マウスプレパレーションの選択が叶わないためチェアサイドとラボサイドで議論された結果スイングロックを選択されたそうです。 ラボサイドからチェアサイドへのコミュケーションシート(チェアサイドへのお知らせ等写真を添えた手紙)を使用し連絡を密に取る手段をとられていました。 3ケース目スイングロックシステムデンチャーを落とし破折してしまった症例です。 補綴設計、構造の問題、厚みやキャストタイミングの再考し、同様のトラブルが起きた場合に対抗出来る設計にて再製作を行われました。 Dr.Dh.Dt.担当営業と共通した情報の共有が重要と解説されました。 小山会長 まず、マイナーコネクターが収まる軸壁と隣接面の関係。 パーシャルデンチャーの着脱方向はデンチャーテクニシャンが決定。 1ケース目は小山会長御自身でプロビジョナルクラウンのWax-upならびに配列をされた症例を見せていただきました。(アイヒナーB3) プロビジョナルクラウンに与えた軸壁やレストが機能しているのか、指示、把持、維持、取り囲みを経過観察で評価することを解説されました。 プロビジョナルクラウンの情報を基にクラウンテクニシャンによるWax-up、小山会長による配列、その後ファイナルクラウン、ファイナルデンチャーへ。 別症例では上顎が総義歯であり、下顎はパーシャルデンチャー(アイヒナーC2) サベイドクラウンとパーシャルデンチャーにおいて欠損が大きくなるほどデンチャーテクニシャンの重要性が出てくると述べられました。 またラボ間のやりとりにおいて密な情報交換が重要と解説されました。 2ケース目はQDT 2021年5月号に掲載されたアイヒナーB4のケース 前歯部はコーヌスと一体化されたデンチャー、下顎はジルコニアクラウンによるサベイドクラウンにパーシャルデンチャー 特に下顎小臼歯間の限られたスペースにパラサームで軸壁を形成し、パーシャルデンチャーが入り歯列を一体化されたことことを解説されました。 サベイドクラウンとの連携させることがパーシャルデンチャー成功への一歩と締めくくられました。 奥森主幹 補綴治療の中に『診査、診断』『治療計画』『補綴設計』がありそれに加えて『治療ゴールのおぼろげなイメージ(全体像の把握)』を技工士も持っておくことが重要と解説されました。 日常行われているラボワークでのマウント、咬合調整、再介入された臨床を数例見せていただきました。 Longevityを目指すためには炎症のコントロール、力のコントロールまた歯列弓の保全、咬頭嵌合位の安定を上げられ特にパーシャルデンチャーによる歯列弓の保全(あらゆる機能に十分に耐える歯列)が重要と解説されました。 80代女性、正中をまたがり残存歯が残っており欠損部にはパーシャルデンチャーが入った症例では不安な表情をされていた患者さんが最終補綴が入ってからは笑顔に変わられたのが印象に残り、ラボに籠っていては見られないと改めて思いました。 岩田 淳先生 歯科技工4月号~7月号に掲載されている臨床例をもとに天然歯列を削ることは、後戻りできないため必要最小限の範囲内での削合を行うためにレストの深さ、テーパーの角度をプロソデザインを参考にされたマウスプレパレーションの動画をもとに詳細に解説していただきました。 サベイドクラウン、パーシャルデンチャーをセットする際の注意点として、1歯ずつセメンティングを行い、レストをしっかり押さえることが重要と解説されました。 サベイドクラウンを製作するための支台歯形成ではプロビジョナルクラウンの厚みを参考にし、細かな形成量を技工士の方と確認しながらトップダウンで決めていくと述べられました。 デンチャーを専門にしていてもチェアサイドで行われていることを知る必要があると実感しました。 御講演の中で『歯列全体を守るために、象牙質を少しだけ削ることもある。』と仰られたことが改めて勉強になりました。 質疑応答 限られた時間でしたがお二人に質問に答えていただきました。 岩田先生、奧森主幹、小山会長、大澤副会長、三浦支部長ご多忙の中、貴重な御講演ありがとうございました。 オープンセミナー終了後総会が行われました。 1 2021年度決算報告 2 役員選任 3 2022年度会費納入について 4 年会費未納者について

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