21日にみなとみらい地区に出来た同館に行って来ました。
横浜駅から徒歩7~8分…東口地下街を通って、地上に出た築地橋のすぐ脇でした。
2F博物館に続く玄関前 特に地上入口前には鉄道に関するオブジェもなくちょっと物足りない感じ。
夏休みに入って最初の土曜日、行列が出来ていると思いきや、10名程度の人達が並んでいました。
15時半を回っていたので、ピークは過ぎていたのかもしれませんね。
エスカレータを上がって行くと、入口前は想像以上に狭く、混んでいる時はきっと入場制限かかるだろうなと直感…
こりゃ~今後出掛けるなら、今日の様に遅くか、開館と同時がいいなとさっそく思いました。
原模型博物館の魅力を伝える印刷物ー売りは世界最大級のジオラマ
原鉄道模型博物館は、7月10日に開館したばかりの出来立てほやほや…
展示品は世界的に著名な鉄道模型製作&収集家である原信太郎氏のコレクションを集めたもので、その内1000台を展示走行させる世界最大級のジオラマ(立体展示)が売りです。
子供の頃から鉄道やその模型が好きだった自分としては、当然放っとけないですよね~(笑)
逸る気持ちを抑えながらいざ博物館内へ。
入ってすぐの第一展示室は、原模型の原点とも言える品々が飾ってありました。
1号電気機関車や昭和初期の路面電車の数々…え~これを小学生の時に作っていたの~??と只々驚かされるばかりでした。
実に精巧、そして丁寧な製作ぶりにまず圧倒されるのは間違い無しです。
主要展示室は5つ
次の第二展示室には、原氏自慢の模型が所狭しと並べて飾ってありました。
様々な国毎の機関車や電車が、時代や歴史の中でどう生まれ活躍したのか…
原氏の所有は西洋のものが中心で、中でも電車が多いのですが、ここはやはり古き良き時代の蒸気機関車が一押しですね。
クラシックスタイルのものから、最上位に位置づけられるアメリカのビッグボーイ迄、数は少ないですが目を引くラインナップを楽しみたいです。
勿論ここでは日本の鉄道の歴史も辿る事が出来、輸入から国産にシフトする中でデザインも洗練されていったのがよくわかりました。
個人的には日本の蒸気機関車が好きなので、何度も々角度を変え見るタイミングも変え眺めました。
展示室には中央にソファもあり、飾ってある模型を360度眺めるだけで幸せに浸れます(笑)。
余談ですが、ここにある模型は収集品か製作品かわからないとの事(赤いジャンパーの係員談)。
自分も穴の開くほど眺めましたが、C55の流線型が手作りかなあと判断するのがやっとでした。
第三展示室に繋がる通路(第二展示室の側壁)には、今年93歳に至る原氏の人生が鉄道の出来事と共に紹介されてました。
鉄道と共に歩んでこられたこの方らしい展示で、中でも新幹線の1番切符を取る為に苦労したエピソードは興味深かったですね。
昔の切符は硬券とは知っていましたが、部分的に手書きだったのも新鮮な驚きでした。
第三展示室にある模型はヴィンテージコレクションだったのですが、昭和初期祖母に購入して貰った値段が、当時の総理大臣の給料より高額だったとは只々驚きでした。
やっぱり裕福な家庭に育ったのが、個人でここ迄出来たもうひとつの要因だったんだなあと思いました。
ここを抜けるといよいよ待ちに待ったジオラマ展示室です。
いったいどんな世界が広がるのか…
ジオラマはここのメインステージ
入った時の第一印象は見事という一言ですね。
鉄道部分は勿論の事、周辺の山々建物人物どれをとっても手抜かりなしです。
山の間にはロープウェイが通り、道路にはクラシックカーが走り、家々には洗濯物迄干してある。
駅舎もビクトリア時代の立派な造りです(よく見ると時計迄現在時間を示す現役です)。
照明も時間の経過と共に色々な場面を再現…その中を精巧な作りの列車が通過する光景はまさに壮観ですね。
とにかく通過する時の音が素晴らしい。
そして1番ゲージ(1/32~1/40)の大きさが重厚感をリアルに与えてくれます。
側壁には原模型の考え方が展示されているのですが、その最初に掲げられているのが鉄のレールと鉄の車輪…
列車が近づいてくる音が本物と同じ感覚でしょうか…だから目を閉じて待っていたくなる。
又電源を架線から取っているのも鉄道ファンには堪りませんね。
実はこれも原模型の重要な考え方の一つだそうです(架線集電思想)。
このジオラマ展示室では是非手すりの高さに迄しゃがんで眺めて見て下さい。
より本物感を楽しめますし、時間や場所を超越した不思議な気持ちに浸れます。
列車は1分半で一周してきますので、それ迄音を楽しみながら待つのもいいですし、反対側からくる列車をやり過ごすのもいい。
特にカーブの所で陣取るのがお薦めです。
ここは大人目線の高さで眺めるのではなく、小学1年生になったつもりで眺めるのが秘訣ですヨ。
時間帯で動く列車が異なるので、待つ間鑑賞してきた展示室に戻るのも手です。
最終展示室は横浜を舞台にしたHOゲージ(1/80)ジオラマがあるのですが、1番ゲージを体感すると物足りなさは半端じゃないです(笑)
じっくり楽しんで所要1時間半ですかね。
館内には展示以外何もない(飲食禁止)ので、お弁当持参で1日滞在は出来ません(笑)
一度は訪れたい場所ですが、2回目以降となると企画展示をするとか、記念日には列車運転の体験が出来るとか、何らかのテコ入れが必要な気がしました。
今後同館に期待する事は…
ジオラマ展示室には斜め上から眺められる喫茶コーナーとか、訪問記念になるお土産コーナーを併設するのもいいかと思います(1Fには天賞堂はあります)。
あと個人的には、鉄道模型を展示する際は線路の上に乗せた形がいいです(今はベタ置き)。
下の構造を見せる為にガラスケースの台座でなら意味がありますが、それ以外だと線路の無い展示では模型の魅力が半減する気がします。
HOゲージの展示も、第三展示室とジオラマの繋ぎ通路に只並べているだけでしたが、これは最後の展示室にもう少し丁寧で工夫ある形で見せる方が良いと思いました。
撮影禁止も、時間を区切って5分限定で認めるとかしても良いと思います。
現状ではチビちゃん達が夏休みに訪れても、模型と一緒の写真が撮れないから想い出にも残せないです。
※ブログ画像もやむなく同館発行の印刷物からで代用しました。
チケットにはスイスの電気機関車が掲載、子供は4歳から有料
いずれにしても1番ゲージのジオラマはここ以上の所はありませんので、是非1度は訪問して体感なさって欲しいです。
みなとみらい21地区の楽しみの中に入れて頂ければ、鉄道ファンの自分としても嬉しい限りです。
では。