ご無沙汰しております。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
少し前になりますが、昨年12月9日に行って来ました。
会場は、上野公園内にある東京藝術大学大学美術館です。
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古い建物の多い藝大の中ではかなりモダンな建物
東京会場の最終日、更に前日NHKのニュースでも紹介されていたので、会場は大変
な人で賑わっていました。
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地下の展示フロワー正面は黒だかりの人
タイトルだけだと何の展示かわかりませんよね??サブタイトルとも連動しませんし…
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芸術展を紹介したパンフレット(表)
一言で表現すると、第二次世界大戦下のアメリカで強制収容された13万の日系人達が、
家財道具も何も無い不自由な収容所の中で創り上げた、作品の数々を展示した芸術展で
す。
素材は砂漠に立地していた収容所内に落ちていた木材や石を中心に、僅かに手にした衣
服の余り等で作ったもので、その作品の一つ一つは一瞬プロが作ったのではと見間違うほ
ど高い芸術性と輝きを放っています。
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芸術展を紹介したパンフレット(裏)
展示作品はどれも素晴らしいものばかりです。
ブローチ、お人形、そろばん、チェス盤と駒…とても素人が作ったものとは思えません。
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今回画像はありませんが、手の込んだブローチは直接見て頂きたい作品
日本人は手先が器用だからという面もあるとは思いますが、それ以上に苦難な生活に
耐え少しでも心豊かにしたい不屈の精神力と、日系人ゆえに収容された理不尽さに対す
る無言の主張(イコール尊厳)が作品の完成度に現れていたと思います。
事実、アメリカの敵国であったドイツとイタリアの移民は、誰一人として収容所には入れ
られなかったのですから…
それが今回見る人を圧倒する力になっていた様な気がします。
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作品を食い入る様に見る来館者
戦後強制収容した過ちに気が付いたアメリカは日系人に謝罪し慰謝料も支払いました
が、苦難を体験した一世や二世は決してその事を孫達には伝えなかったそうです。
それも何だか和を尊ぶ日本人らしい…。
でも私達が忘れてはならないのは、当時最高の民主主義国家アメリカでも、ひとたび
戦争となれば、ファシズム国家ドイツと同じく収容所を作り、有無も言わせず人間を極限
状態に貶めた恐ろしさです。
作品群を眺めながら、そんな70年前に思いを巡らせた時間となりました。
入場無料ですし、たくさんの方に見て頂きたい芸術展です。
残念ながら東京は終了してしまいましたが、今後は下記の日程で巡回するそうですので、
かつて同胞が異国の地で苦難な時期を過ごしそれに耐えて生み出した作品の数々を、
是非ご覧頂きたいと思う次第です。
【福島展】2013年2月9日(土)~3月11日(月) こむこむ館
【仙台展】2013年5月5日(祝)~5月18日(土) せんだいメディアテーク
【沖縄展】2013年6月1日(土)~6月30日(日) 浦添市美術館
【広島展】2013年7月20日(土)~9月1日(日) 広島県美術館
本年もどうぞよろしくお願い致します。
少し前になりますが、昨年12月9日に行って来ました。
会場は、上野公園内にある東京藝術大学大学美術館です。
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古い建物の多い藝大の中ではかなりモダンな建物
東京会場の最終日、更に前日NHKのニュースでも紹介されていたので、会場は大変
な人で賑わっていました。
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地下の展示フロワー正面は黒だかりの人
タイトルだけだと何の展示かわかりませんよね??サブタイトルとも連動しませんし…
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芸術展を紹介したパンフレット(表)
一言で表現すると、第二次世界大戦下のアメリカで強制収容された13万の日系人達が、
家財道具も何も無い不自由な収容所の中で創り上げた、作品の数々を展示した芸術展で
す。
素材は砂漠に立地していた収容所内に落ちていた木材や石を中心に、僅かに手にした衣
服の余り等で作ったもので、その作品の一つ一つは一瞬プロが作ったのではと見間違うほ
ど高い芸術性と輝きを放っています。
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芸術展を紹介したパンフレット(裏)
展示作品はどれも素晴らしいものばかりです。
ブローチ、お人形、そろばん、チェス盤と駒…とても素人が作ったものとは思えません。
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今回画像はありませんが、手の込んだブローチは直接見て頂きたい作品
日本人は手先が器用だからという面もあるとは思いますが、それ以上に苦難な生活に
耐え少しでも心豊かにしたい不屈の精神力と、日系人ゆえに収容された理不尽さに対す
る無言の主張(イコール尊厳)が作品の完成度に現れていたと思います。
事実、アメリカの敵国であったドイツとイタリアの移民は、誰一人として収容所には入れ
られなかったのですから…
それが今回見る人を圧倒する力になっていた様な気がします。
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作品を食い入る様に見る来館者
戦後強制収容した過ちに気が付いたアメリカは日系人に謝罪し慰謝料も支払いました
が、苦難を体験した一世や二世は決してその事を孫達には伝えなかったそうです。
それも何だか和を尊ぶ日本人らしい…。
でも私達が忘れてはならないのは、当時最高の民主主義国家アメリカでも、ひとたび
戦争となれば、ファシズム国家ドイツと同じく収容所を作り、有無も言わせず人間を極限
状態に貶めた恐ろしさです。
作品群を眺めながら、そんな70年前に思いを巡らせた時間となりました。
入場無料ですし、たくさんの方に見て頂きたい芸術展です。
残念ながら東京は終了してしまいましたが、今後は下記の日程で巡回するそうですので、
かつて同胞が異国の地で苦難な時期を過ごしそれに耐えて生み出した作品の数々を、
是非ご覧頂きたいと思う次第です。
【福島展】2013年2月9日(土)~3月11日(月) こむこむ館
【仙台展】2013年5月5日(祝)~5月18日(土) せんだいメディアテーク
【沖縄展】2013年6月1日(土)~6月30日(日) 浦添市美術館
【広島展】2013年7月20日(土)~9月1日(日) 広島県美術館