夢の途中で

なかなか実現出来ないのが夢…
でもその途中の風景&出来事を楽しむのも、また人生と実感しているこの頃。

プリンスアイスワールド2015 横浜公演

2015-05-03 13:58:39 | フィギュアスケート
 
 こんにちは。 
2日、真夏を思わせる暑さの中、新横浜スケートセンターに行って
来ました。
GWという事もあり、観客席はギッシリ満員御礼でした。


公演開催を知らせる告知(村上佳奈子は直前の怪我で急遽欠場)


開演を待つリンク。

今回は前回出産でお休みした荒川静香が復帰する代わりに、圧倒
的な存在感だった高橋大輔が語学留学で欠場…
ゲストも一名欠場で、一体どんなアイスショーになるか、開演前は
ちょっと微妙な心持でした。

 結論から申し上げると、町田樹の滑りが全ての思い不安を払拭し
てくれました。
とにかく素晴らしい!!素晴らしいの一言でした。
長年アイスショーを観覧していますが、観終わった後思わず涙が零
れる位の感動を覚えたのは初めてでした。
会場は割れんばかりの拍手、殆どの方が立ち上がって彼の滑りを
称えていました。
 
 心の籠もった滑りでした。
全身を使った曲の表現も、ジャンプやスピンの一つ々にも、丁寧に
その世界を完璧に演じ切るんだとの、静かで熱い想いが伝わってき
ました。

 楽曲はシューベルトの即興曲 Op.90-3 。
美しくもどことなく切ない旋律…
曲が進むにつれて、彼の表現する世界に観客が惹きこまれていっ
た感じです。

シューベルト即興曲 OP90-3(Zimerman)

シューベルト即興曲 OP90-3(横内愛弓)

 衣装は濃い緑のズボンに同系色の淡いシャツ。
会場の照明もそれに合わすかの様に、緑の間接照明で盛り上げま
した。
アイスショーには異例の5分を超える楽曲…しかも通常歌付きの曲
で技術的にも無難な構成にするところを、歌無しのクラシックを持っ
てきた所に彼の思いが凝縮されていた気がします。
→歌の持つ力や曲の盛り上がりに頼らず、とことん内容で勝負。

 技術的には、現役時代とほぼ変わらないジャンプとスピンのキレと
正確さ、そのスピード感…ジャンプは全ての種類を飛んでいたと思わ
れます。(アクセルだけはトリプルからダブルにグレードダウン)
しかも殆ど助走をつけず、アピールするかの如く観客席の目の前で
飛ぶ個所がある等、まるで国際大会の試合での真剣勝負と見間違
える位の集中力と挑戦には正直驚きました。

 彼の滑りはこの日のハイライトであり、この感動に出会えた事がわ
ざわざ足を運んで良かったと感じた瞬間でした。

町田樹の滑り(ノーカット、収録は別開催日)


ふれあいタイムで手を振る町田樹。1学生として花束&贈物も全て辞退。


退場前に火の鳥のポーズも披露。残念ながら撮影に間に合わず。

 次に良かったのは荒川静香…
出産前とほぼ変わらぬ滑らかで美しい滑りを披露してくれました。
復帰に際しては減量等、人の見えない所でかなり苦労もした様で
すが、これ迄に身に着けてきた表現力や技術は決して色褪せない
んだなと実感しました。
衣装は白をベースにしたギリシャの女神風と言いましょうか??


ふれあいタイムでの様子。衣装チェンジ。かなり痩せた印象。

 今回ゲストには他にも、鈴木明子、織田信成、本郷理華、宇野
昌麻が出演していました。
ここではポイントを押さえた内容でその様子をご紹介。

 鈴木明子-静かな楽曲に乗せて明子ワールドを披露。
ブルーの綺麗な衣装に身を包み、ジャンプは僅かな滑り主体の
構成でした。
そのせいかいつもよりは地味な印象を受けました。


ふれあいタイムで観客の声援に応える。

 織田信成-コミカルなパートを含む曲で滑りを披露。
滑らかさを感じさせるものでしたが、ジャンプは思っていた程決ま
らず、途中で自身の頭を軽く叩くしぐさをしていました。
只、会場を楽しませるサービス精神はいつもの通りでした。


ふれあいタイムではあの笑顔を披露。最近「号泣」御殿が完成(笑)

 本郷理華-大人の雰囲気メイクで滑りを披露。
昨年度国際グランプリシリーズで優勝する等、その片鱗を感じ
さる滑りでしたが、全体的にまだ荒削りな印象を受けました。
ジャンプも着地はしたものの支えきれず転倒2回。
少しいかり肩が気になりますが、手足も長く何よりルックスが
歳以上に妖艶なので、将来が楽しみな存在です。


ふれあいタイムではお辞儀のしぐさに初々しいさが。

 宇野昌麻-黒の衣装で均整のとれた滑りを披露。
次世代男子フィギュア界を背負う一人…滑らかな美しい滑りに
はその実力を垣間見せるも、当日はジャンプの精度が今一歩。
只、転倒も絵になる選手と言うと変ですが、そのスター性を感
じさせました。
小柄なのはちょっぴり惜しいですが、精悍な顔立ちは同じ男か
ら見ても男前(イケメン)だと思います。


ふれあいタイムで。人気も急上昇中。





今回も多くのスタンド花が。但し、町田樹はここでも辞退。

 今回もプリンスアイスワールドチームの面々が、アイスショ
ーの魅力を伝えるべく頑張っていました。
(2部のテーマはCINEMA)

公演の様子を伝える神奈川新聞社の映像 

 では☆
 

プリンスアイスワールド2014 東京公演

2014-07-21 01:32:09 | フィギュアスケート
 
 19日土曜、東伏見アイスアリーナ(ダイド-ドリンコ)に行って来ました。
3連休初日、大型バスで乗り込んで来た団体さんもあり、昼公演の観客
席は昨年同様ギッシリ超満員でした。


公演開催を知らせる告知(前売りは完売)

 まずは見終わっての感想から…
満足度90%はいっていたと思います。
ショーを観終わって、来て良かったな感じました。

 一番の理由は、ショー全体の見せ方、レベルがかなり上がった点です。
以前は、ゲストスケーターの間を繋ぐ程度でしかなかったアイスワールド
チームの滑りが、ショーアップされ横浜公演より更に磨かれて、観ていて
美しく印象に残る様になっていました。


開演を待つリンク全景(公演中は写真撮影禁止の為)

 あとはゲストに高橋大輔が登場した事です。
春の横浜公演では膝の状況が思わしくなく欠場していましたが、今回で
は元気な滑りを披露していました。
何より彼にはオーラと観客の心を虜にするカリスマ性があります。
それが東京公演の満足度アップに大きく貢献した感じです。

 ショー全体の構成は、一つ一つの楽曲の持つ世界観が、スケートを通
じて表現する事に変わってきています。
これ迄座長だった八木沼純子が裏方に回り、その傾向が一層顕著にな
った様です。
衣装を含め、より芸術性の高い内容になったのが、2014年東京公演の
特徴でしょうか?








ロビーを華やかに彩るスタンド花の数々
-選手により、お花の種類&色が異なるのが見ていて楽しい
 高橋大輔は青い花、織田信成は黄色の花がイメージカラーか
 庄司理沙はアイドル仕様の可愛い外観

 で気になる今回のゲストは、滑走順に鈴木明子、庄司理沙、織田信成、
町田樹、安藤美姫、高橋大輔…。
今回特別ゲストはありませんでした。
その代り、鈴木明子が2回ソロで滑ってくれました。

 ここでさらりとその滑りをご紹介!!
鈴木明子は濃い黄色の衣装で、ヴィオリンの名曲「チゴイネルワイゼン」
に載せて滑りを披露…

 いやー凄い良かったです。
切なくもの悲しい曲の世界観を見事に表現していました。
彼女の立派なのは、アイスショーでも歌の無い曲で勝負しているところ
です。
歌があると、どうしてもその持つ力で印象が大きく左右されてしまうの
ですが、旋律だけだとそうはいかない…
しっかり滑りと振りで表現しないと伝わらないからです。

 今回は音の強弱、旋律の切り替えなどを振りと技で見事に表現して
いました。
この1曲を観るだけでも価値がありますよ。
入場料の半分は払ってもいいと感じさせる滑りでした(笑)


ショー終了後、観客からのプレゼントに応える鈴木明子

 2番目は庄司理沙…所属クラブの関係からか、毎年東京公演のみ
の出演です。
オレンジの衣装、ポップな曲に乗せての滑りでしたが、全体にスピー
ド感に乏しく若さをあまり感じられない印象を受けました。
恐らく身体が成長し体重も増えたせいかもしれませんが、失敗を恐れ
るあまり丁寧に行ったのがジャンプ等の見栄えに影響したのでしょう。

 只、その分顔から幼さが消え、美しい女性になりつつ見えたので、
今後は基礎的な技術面の鍛錬の他、魅せる滑りも出来るよう努力し
て欲しいです。
そうなれば、全日本の表彰台に立てるのも夢ではありません。




ショー終了後、観客の写真リクエストに応える庄司理沙

 3番目は織田信成…現役引退後、最初のアイスショー登場です。
黒の衣装で、流れるような美しい滑りを披露。
得意のジャンプはアクセル・サルコウ共に回転が足りずステップアウト
をしていましたが、観ていて心地よさを感じさせるものがありました。


ショー終了後、観客と談笑する織田信成

 4番目、後半の部のトップバッターは町田樹。
今回も横浜公演と同じ演目、トレンチコートにハットとくわえ煙草姿で
登場し、シャンソンの「ジュ・トゥ・ヴー」に乗せて滑りを披露。

 キレのある安定感抜群のジャンプは観ていて惚れ惚れするレベル。
埼玉での世界選手権銀メダルの自信が、滑り演技全てに溢れていま
した。
今後は羽生と共に、日本男子フィギュアを引っ張ってくれる存在になる
と思います。
今の儘成長していけば、そう遠くない将来に必ずや世界チャピオンに
なれるでしょう。


ショー終了後、観客の写真リクエストに応える町田樹
-今回は火の鳥のポーズはしてくれませんでした。
 

 5番目は安藤美姫。
大人の女性の持つ美しさを表現していました。
ジャンプは得意のサルコウがダブルになるなど、現役時代より衰えて
いる部分は見受けられましたが、外見的にはすっかり現役時代に近い
体型になっているので、今後は滑りでその魅力を伝えられる存在とな
ると良いでしょう。


ショー終了後、観客からのプレゼントに応える安藤美姫

 6番目、トリは高橋大輔…1年ぶりのアイスショー登場です。
膝の故障を微塵も感じさせない滑りとトリプルジャンプでした。
とにかく会場を沸かせる存在感が凄かったです。

 曲はロミオとジュリエットの挿入歌から、「I"m kissing you」。
物静かにでも胸に秘めた思いは熱い、そんな男の気持ちを表現した
滑りでした。
青と緑を中心とした照明の中で、存分に滑る喜びを表現していた感じ
を受けました。
鈴木明子の「チゴイネルワイゼン」とこの高橋大輔の「I"m kissing
you」で、今回入場料の元は完全に取った感じですね(笑)




ショー終了後、観客からのプレゼントに応える高橋大輔
-今回一番の人気を誇っていました。やはりかなりのイケメン

 今回は、一緒に観覧した5名全員が良かった、又来年も観たいと言う
程の内容でした。自分も同感です。
次回は来春の横浜公演ですが、その時は新たなヒーローが彗星の如く
登場しているでしょうか?
なんか楽しみです。

公演の模様を伝える動画ニュース(触れ合いタイムも掲載) 

追記)
 この記事を読んで観覧してみようかなと思って頂いた読者の皆様。
最終公演が、日付変わった今日2回開催されます。



当日券は開演一時間前に発売です。19日は1時間前に10人弱の方
が並んでいました。
念の為、事前にプリンス事務局へお問い合わせの上お出かけ下さい。
既に自由席チケットをお持ちの方は、最低開演30分前迄に列にお並
びになる事をお勧めします。 

ご注意)館内は相当冷え込んでいます。観覧には防寒対策をしっかり
   された上でなさるとよろしいでしょう。

「SMILE」浅田真央23年の軌跡展観賞記

2014-04-18 00:26:58 | フィギュアスケート
 こんばんは。
13日に日本橋・高島屋で見てきました。
日曜日夕方という事もあり、買い物帰りのお客様で混雑していまし
た。


開催を伝えるデパートのショーウィンドウに群がる人々

開催を告げる案内。写真にはバンクーバー
五輪のメダル衣装が散見。

 写真、衣装、メダルでたどる浅田真央ストーリーと題する通り、 
会場には所狭しと彼女ゆかりのもので溢れていました。

 まず1F入口で迎えてくれるのは彼女の等身大フィギュア??
と言うと間際らしいですね(笑)。等身大の蝋人形です。
今にもジャンプしそうな、いや繋ぎの滑りを表現しています。



 良く彼女の特徴を捉えていますよ。
それもそのはず、世界的に有名なマダムタッソーのものを移動
展示しているからです。
この日も一緒に撮影をしている人たちがたくさんいました。
※展示は残念ながら、14日(月)で終了しました。

 周辺には彼女のブランドであるMAOMAOのグッズが多数…
タオルやらバックやら…結構見ている人が多かったです。 
ここにも彼女の大きな写真が張り出されていて、否応にも8F
展示への期待感が高まります。



 8F会場に入ってまず最初に目に飛び込んでくるのが、彼女が
まだ3歳の時習っていたバレー姿の写真。
小さいながらも一所懸命踊っている姿がとても可愛いく感じられ
ます。
説明文には、バレーが上手くなる為に足腰を鍛えるフィギュア
スケートを習い始めたとの記載がされていて意外でした。

 そこから先はまさに真央ワールドが会場いっぱいに展開…
会場内の撮影が許されていないので、あくまで文章表現でしか
様子をお伝え出来ないのですが、どれもこれも彼女のスケート
と共に歩んできたものばかりで圧倒的な存在感を放っています。

 その中で目を奪われるのが、やはり試合で着用したコスチュ
ーム…
至近距離で見られるのは、こんな機会しかありません。
スパンコールがちりばめられたものや、様々な色合いで飾られ
たもの等々、只々眩しいばかり。
見ているだけで曲と音楽と滑りが浮かんでくるから不思議です。
シニアデビューでいきなりトリプルアクセルを飛んだ時のピンク
のものやバンクーバー五輪のレッドのもの、それから今回ソチ
五輪のブルーのもの等が強く印象に残りました。

 あとは年代を追ってその時の衣装と共にメダルが展示されて
目を引きました。
3度チャンピオンに輝いた世界選手権での金メダルは勿論です
が、SPとFSそして総合と3つに分かれて授与されている事に
意外な感じを受けられている人が多かったです。

 最後にはフィギュアスケート史上、歴史的な滑りとなった今回
ソチ五輪のFSのVTRが流れるコーナーが…
あの時の興奮が甦ったのか、見終わって拍手しているお客様
もいらっしゃいました。
個人的にはこの映像を見ると、毎回感動と共に涙が零れ落ち
てしまいます。
特にYOUTUBEにアップされているタラソワさんが解説されて
いる動画には、彼女への愛情に溢れた言葉に心打つものがあ
ります。

ソチ五輪フリー (動画)
女子フィギュアスケート史上最高の演技
-女子で全てのトリプルジャンプ成功-


真央すまいる満開

 ホント会場の写真をお見せ出来ないのが残念な限りですが、
フィギュアスケートファンならずとも一見の価値がありますよ。
※コスチュームとメダル等の画像は下記リンクをご覧下さい。

フジテレビ主催「真央展」(入場有料)での内容紹介
-高島屋とは展示方法は異なります。


 浅田真央が日本国民に与えた感動や業績は、もはや国民
栄誉賞授与ものだと確信した展示でした。
引退時、現役時代は辞退しているイチロー選手と共に同時に
渡されるといいなと思いました。

 なので、首都圏にお住まいの方でお時間が作れる方は是非
々…是非々足を運んで頂きたく思います。(入場無料)
展示は21日迄ですが、その後は全国を巡回展示される様で
すので、日程をご確認の上お出掛け下さいね。
自分ももう一度出掛けてみたいと思っています。
では。

浅田真央23年の軌跡展 高島屋HP




世界フィギュア選手権、浅田真央の金メダル獲得に死角はあるか?引退表明は??

2014-03-28 12:37:40 | フィギュアスケート

 こんにちは。
ご無沙汰しております。
気がつけば前回更新から40日近くが過ぎてしまいました。
皆様、その間お元気でしたでしょうか?(私は何とか元気です)

 ソチ五輪が既に遠い出来事の様になっていますが、今その興奮が
少し蘇るのが、埼玉で開催されている「世界フィギュアスケート選手
権」です。
SP終了段階で、男女共に表彰台圏内にいるのは頼もしい限りです。
特にメダルの取れなかった女子には、FSで是非共頑張って貰いた
いと思っています。(代表枠が3名維持出来るか、2名に減るかが
決まります)

 で、今日FSを迎える男子を飛び越して、女子中でも浅田真央に
焦点を絞って書いてみたいと思います。
標題に掲げた問題提起に対してのお答は下記の通りです。

 死角は…ありません。
恐らく98%の確率で金メダルを取る事が出来るでしょう。

 引退表明は…あります。
試合終了後すぐと予想しています。但しその前提は、ソチと同レベ
ルのFSが滑れたらです。

 昨日のSPの滑りを見る限り、ソチのFSで体得したいい感触が
継続している様です。
特にいいのはジャンプした時の空中姿勢…
背中が綺麗に、身体の軸が通っている点、肩の位置、腕の締め方、
等が回転の速さを生んでいます。
現時点ではジャンプに関して失敗の要素は見当たりません。

 気持ちの面も吹っ切れています。
この世界フィギュア選手権については、過去に2度チャンピオンに
輝いていますし、何が何でも金メダル獲得の気持ちは以前程ありま
せん。
それよりも納得いく滑りに切り替わっている。
これ迄も同様な発言もありましたが、それはメダルの重圧から自己
を&緊張を解す為に言い聞かせていたもので、心からそう感じるの
は自身今回が初めてではないでしょうか?

 ソチのFSではジャンプを飛ぶ毎に、お世話になった人への感謝
の気持ちを込めたとの発言がありましたが、今回の世界選手権も
それと全く同じだと思います。
つまり精神面でもメダルの呪縛から解き放たれているので、逆に金
メダル獲得に全く死角は存在しないと言えるのです。

 引退については、現時点で予想するのは難しいのが本音です。
近い所ではトリノ五輪金メダルの荒川静香が、約1か月半以上かけ
た後進退の結論を出していたりする為ですが、個人的にはソチFS
同様の滑りが2本(SP、FS)揃えられれば、もう現役生活に思い残
す事は無いと思います。

 4年後の五輪は遠い先ですし、トリプルアクセルを綺麗に飛べる
年齢帯もそう長くはない。
只、それ以上にソチFSで知った滑る喜びの方が大きいと思います。
メダルと絡めず、自らの滑りの完成形を求める達成感こそが、重要
で価値あるものと実感しているからです。
それが実現出来れば、メダル獲得が第一義の現役に拘る必要が
無い…。

 現時点では世界選手権が、選手の今の実力を正確に採点してい
ると思います。
五輪では地の利及び見えない大きな力が働くとわかったからです。
特にソチ大会は露骨でしたからね。
その意味で今回の「世界選手権」を見るのも、本来のフィギュアスケ
ートの面白さを実感出来て楽しいと思います。
では。

ソチ五輪女子フィギュアスケートSPを見終えてー浅田真央選手のFSでの復活はあるか?

2014-02-20 17:04:56 | フィギュアスケート
 こんばんは。
日本女子にとっては残念な結果になりましたね。
期待の浅田選手がまさかの16位に沈み、彼女は勿論日本女子全員
のメダル獲得は完全に絶望的になりました。

 で、さっそく表題の件ですが、結論から言うと冒頭のトリプルアクセ
ルが成功するかどうかにかかっています。
ここで加点の付くジャンプが綺麗に決まれば、ショートでの不振が嘘
のようになるでしょう。(失敗すれば最終結果もトップテン外の確率大)

 現在の彼女の不振は心身のアンバランスにあります。
試合後のインタビューで、盛んに思いと身体がついていっていないと
発言していますが、これは練習やイメージトレーニングですぐに解決
出来る類のものではありません。

 アルベールビル五輪で日本女子初のメダル(銀)を獲得した伊藤み
どりも、浅田選手と同じ現地に入ってからも調子が上がらずショート
で失敗…
でもフリースケーティングでなかなか決まらなかったルッツジャンプが
決まったのをきっかけに、あのトリプルアクセルの成功に繋げて表彰
台に立てたと語っています。

 つまりここ迄きた段階では、そのアンバランスを解消するには試合
の中で決めるしかないのです。
特に浅田選手のプログラム構成は、トリプルアクセルが成功する事を
前提に作られています。
男子のように、4回転失敗を前提に取り返すプログラムが組まれてい
ない以上、高得点を獲得するには何が何でも成功させるしかありませ
ん。

 元々女子は4回転前提の男子と違い、難度の高いトリプルアクセル
を飛ぶ事は要求されていません。
寧ろ誰でも飛べるジャンプを綺麗に完成度高く魅せる事が求められて
います。(スピンも同様)
試験に例えるなら、基礎問題だけで70点取れば合格としているよう
なものです。

 それを浅田選手は、大抵最後にある難問を一生懸命答えようと取り
組み、しかもそれを完璧に解こうとするからなかなかうまくいかない。
でもフィギュアの世界ではその必要が無いんです。
試験なら難問を捨てれば満点はいきませんが、フィギュアならおまけ
がつくので、基礎問題正解だけで満点を超える事だってあるからです。

浅田選手、キムヨナ選手、リプニツカヤ選手のSP演技構成点

 今回ショートの成績を分析すると、トリプルアクセルで転倒した浅田
選手はおまけも貰えず、逆に出来栄えで基礎点から引かれて僅か3点。
一方キムヨナ選手は難度を下げたダブルアクセルを飛んで、基礎点
におまけも貰って4.7点です。
これはほんの一例ですが、現段階では戦術的な失敗を指摘しても仕
方がないので、あとはフリーのみで1位獲得と女子初の全トリプルジ
ャンプ成功を祈ってやみません。

 因みに最終予想は、ロシア-韓国-イタリアの順位です。
根拠は開催地がロシアである事、五輪2連覇はなかなかありえない
事にあります。
あとひとつはソルトレイク-トリノ-バンクーバーと3大会、非ヨーロ
ッパ選手が金メダルに輝いているので、そろそろヨーロッパにとする
力が水面下で働くのではないかと思われるからです。
あくまでも個人的見解ですけどね(笑)。
さて今夜半、一体誰の頭上に勝利の女神がほほ笑むのやら。。。
では。