ウトピア

真実と欲望が出会うところ

石油危機再来か

2012-01-12 13:54:39 | Weblog
「老師よ、また、私の心は心配の感情がいっぱいで、どうしたらよいかわからぬのです。教えをお願いします」
「ふむ、何をそんなに深刻なっておるのじゃ。不治の病にかかったか、殺し屋に命でも狙われておるのか?あー金を貸してくれというのは全く期待には添えぬ。」
「いえ、その、さっきニュース番組でイランがホルムズ海峡を封鎖する可能性があって、日本の石油輸入は8割がこの海峡を通るというので、大変なことになりそうなのです。石油の8割使えなくなるんですかね。備蓄はあるようですが」
「ふむ、君は社会現象に心配の種を見つけて来るようじゃな。しかし、日本のいつものことだからいたしかたない。政治家も官僚も企業経営者も同じことを繰り返し、騒ぎたて、それでまた、彼らの権力や利益の足しにしようとしておるのじゃろう」
「同じことが前にもあったのですか?また、石油が入ってこないことが官僚や経営者にとって利益になるのですか?」
「ふむ、やはり若い君は現代史に疎いようじゃのう。同じことを繰り返しておるのだ。継続は力なりだ。1970年代の石油危機を忘れさせられておるようじゃ。あの時、危機が一段落して時、石油輸入先の多角化がよくいわれたものだ。経済効率だけでなく政治的な危機、国際紛争を見据えた独自の国家戦略がないから、いまだに石油輸入先を中近東に偏ったものにしておる。目先の利益を追うのが先決じゃというのが業界の常識だからじゃ。なぜ利益になるは、先の石油危機でも、石油業界のなかで交わされて文章に表れておる。この危機を千載一遇の機会と表現して、カルテルを結んでおる。このことが明らかになっても関係者や企業に対する処罰は軽微なものであった。このことについてニュース番組は触れておったかのう?」
「いえ、はじめて聞きました。そんなことがあったのですか?でもなぜテレビは触れないのでしょう」
「ふむ、それは原発は安全だ安全だとテレビが放送していたことと大体根は同じだ」
「スポンサーがらみ」
「そうじゃ。」
「では、われわれはどう対処したらよいのでしょう?」
「まあ、伝統的な健全な日本国民であれば、泣き寝入り」
「えー!?そんなー」
「いやなら、まともな民主主義の市民なら、やるべきことはあまりに明らかであるな」
「うーよくわかりませんが、・・・・・・それにしても官僚や選挙で選ばれた人たちはどうしてこんなに国際問題に対して準備ができていないのですか?」
「ふむ、田舎政治家ばかりだからじゃ、官僚も田舎政治家に仕える、彼らを利用するので知らず知らすに田舎政治の感覚が身について居るだろうから、国際的な感覚にはなじめない、少なくとも国際的感覚でやろうとはしない習性なのじゃ。田舎政治家ばかりなのは違憲状態の選挙制度とメデイアの在り方が原因じゃな」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする