『マギアレコード』の2023年クリスマス・イベント『オモイデ・ドロップス』を読み終えました。
今は環いろはの中に「住む」瀬奈みことが、クリスマスパーティを開くことを提案するところから物語は始まります。
やちよたちを遠くに買い出しに行かせ、みことといろははマギアレコードに赴きます。しかし、到着した瞬間、みことは反旗を翻し、ねむを乗っ取り、自らの記憶をもとに、親友の更紗帆奈をウワサとして再現させます。さらに自分自身もウワサに人格を移植し、見た目は普通の人間として行動できるように具現化させるのでした。
そしてふたりは、いろはとねむを鏡の空間に閉じ込め、ふたりだけの幸せを追い求めそのまま逃避行するのです。
ウワサとして具現化することには成功したものの、その負荷はあまりに大きく、みことは記憶を失い、どんどん人格が壊れていきます。逃避行を続けるふたりを待っているのは、破滅しかありません。
しかし冬が終わるころに花を咲かせるというスノードロップの種をまきながら、北へ北へと逃げるふたりのなんと明るく朗らかなことでしょうか。
帆奈と因縁のある常磐ななかと夏目かこのふたりが、みことと帆奈が最後に眠りについた場所を訪ねるところで物語は終わります。
二人の最後は、まさに心中でした。仲良く並んで花を咲かせるスノードップ。マギアレコード瀬名みこと編は、これにて完了です。
私は今まで、近松の文章は名文だと思いながらも、心中もののよさがちっともわかりませんでした。しかし、この「オモイデ・ドロップス」で、初めて道行を美しいと感じてしまいました。
みこと・帆奈への共感は、かつて書いたこんなエントリに通じるものがあります。残念な結果に終わってしまいましたが、私が彼女たちに伝えたかったのは、運命を共にするまでの最高の親友を得られたことほど、素晴らしいことはないということです。
さて、マギレコもお正月カウントダウンが始まりました。
2024年のマギレコのお正月キャラはだれになるのでしょう?
第二部では、時女一族、プロミスブラッド、午前零時のフォークロア、ネオマギウスの4つの魔法少女グループが登場しました。
しかしネオマギウスの魔法少女には、まだ派生キャラがいません。
そこで本命になりそうなのは、ネオマギウスのリーダー、「藍家(あいか)ひめな晴着ver.」ですが、ピクシブ百科事典には、こんな不穏な注意書きが。
「注意:このキャラクターの評価は現在、賛否両論となっております。編集の際は賛否どちらかに偏らないようにご注意ください。」
?!
ウィキペディアではたびたび見かける「編集合戦」ですが、ピクシブ百科事典では初めて見かけましたよ。
たしかに、賛否両論あるだろうなあ。
決定的だったのは、ネオマギウスが掲げる「魔法少女至上主義」を実現するために、電波望遠鏡を押さえ、神浜市の人々が一切飲食できないように生命の維持活動をコントロールし、恐怖と絶望で屈服させて強引に魔法少女の存在を認めさせようとしたことでしょうか。
一般人を巻き込んだテロ計画の首謀者ということで、さすがに反発を抱く人が出てくるのもやむをえないでしょう。
ひめなの派生キャラが生まれるとしても、なんらかの「みそぎ」となるようなイベントが必要となってくるのでしょうね。
ひめなは蒼樹うめ先生デザイン。『ひだまりスケッチ』の茉里に通じるキャラデザ、不思議ちゃんの存在感は好きなので、好感度アップの新イベントを期待したいところです。
ダークホースとしては、第二部外伝『ピュエラ・ヒストリア』の「神浜の戦神子編」に登場する露姫・千鶴のペアユニットでしょうか。戦国時代に生きた二人の魔法少女(戦神子)は、瀬名みことの悲劇を生み出すに至った、神浜市の東西の地域対立の起源に関わっています。現代の神浜市の若者たちは、この東西の対立を乗り越えるため、青年会議を結成して、さまざまなイベントに取り組んでいます。
そのお正月イベントで、東の代表が千鶴、西の代表が露姫のそっくりさんだったらおもしろいなと。とりあえず、私が喜びます。