きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

第2回きゃおきゃおツアー 聖路加国際病院 聖ルカ礼拝堂

2010-02-09 | 近代建築
ツアー参加者の方には、きゃおきゃおの目印は、「バックにキョロちゃんをつけて行きます」
とお知らせしました。長男に、「ツアーガイドは、やっぱり旗を持たなくちゃ」と言われ、悩みながら急きょタペストリーを使って旗を仕立ててみました。
(実際は、使いませんでした…。)



凍てつく寒さの北風の吹き荒れる朝、きゃおきゃおツアーに集まったのは自分を入れて6名。
心配しましたが、無事集合出きました。
行き先を知らせないミステリーツアーの始まり始まり~。
私の、とっておきの場所へご案内いたします。





見学約束時間に少し早いので、聖路加国際病院トイスラー記念館を外から見学。
元は明石町にあった、病院の社宅(宣教師館)を移築したものです。
紫陽花の咲く頃、あたりはうっそうと草花に取り囲まれ、家の周りの小川の流れを見るのもなかなか素敵。
冬はやっぱり寂しいですね。

◇トイスラー記念館 
竣工 1933年
設計 J・V・W・バーガミニー
所在 東京都中央区明石町10





一番最初の、とっておきの場所は、聖ルカ礼拝堂。
この日は、学生の団体見学と、結婚式が予定されていて、見学は午後なら…とのことでしたが、無理を承知でお願いして
見学させていただきました。教会関係者の方に、1階エントランスの説明を受けました。

聖路加病院の正面玄関を入ると、廊下の左右の壁に和の壁飾りが数枚並んでいるのに、いつも違和感を持っていました。
立ち止まってよく見ることもせず、気持ちは礼拝堂へ。



以前厨房には、5つ冷蔵庫がありそれぞれ違う温度で食料を保存していたのだそうです。
その冷蔵庫の扉のうえに 5枚のレリーフが飾られていました。穀類・魚・肉・野菜・乳製品
入っているものを表す額が飾られていたのだそうです。大黒様や恵比寿様。ここは実にオリエンタルな病院なのでした。







床にある4枚の生き物たちのレリーフ…伝染病の媒体となる生き物 タイ・ネズミ・オウム・カワウソ?を踏みつけるため
壁の4枚のレリーフ…ノミ・ハエ・南京虫・蚊 衛生上駆除した虫の供養のため



そして階段の踊り場には、…フェニックス・天秤(科学)・謎のレリーフが。
これはアラジンと魔法のランプ つまりキリストの奇跡をあらわしているのだそうです。




左右にある階段を上ると、正面に礼拝堂があります。


礼拝堂前のサンルーム

初めて礼拝堂を訪ねたのは、とある夏の終わりの土曜日。
ちょうど結婚式を行っていて、外から牧師さんのお話を聞きました。
終わってから礼拝堂の中に入り、青のステンドグラスの輝きに心を奪われました。
バラ窓も、実にみごと。強い夏の日差しのステンドグラス、心のファインダーに深く刻んで帰りました。
その後なんどか伺いましたが、冠婚葬祭のセレモニーで遠慮することも多く、この日の見学も事前に相談してから決めようと思いました。
ちょうど改修工事のため、足場を組んで、ネットが掛けられているので、ステンドグラスの光は、少し弱く感じました。しばらく工事は続きそうです。
ネットで覆われて見ることが出きませんが、外観はスパニッシュ風。

大人数の見学者の邪魔にならないとびきり素敵な場所へ案内していただき、しばらくの間それぞれ思い思いの場所でチャペルを見学しました。
パイプオルガンの調べにあわせ、見学者の女子学生の賛美歌が響き渡る中、ステンドグラスに見入りました。
ここは、聖路加国際病院の附属礼拝堂。患者、医師、看護婦、職員の方々のための祈りの場。荘厳なチャペルです。
丁寧に説明していただいた教会関係者の方に、心から御礼申し上げます。

◇聖路加国際病院 聖ルカ礼拝堂
竣工 1936年
設計 A.レーモンド(原案)、J・V・W・バーガミニー
所在 東京都中央区明石町10-1

2010.2.6

■参加した方の106さんbokuさんchamekoさんの記事を御覧下さいね。私よりずっと楽しまれた様子が伝わってきます。
コメント (26)
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