きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

新宿御苑旧新宿門衛所・旧大木戸門衛所

2009-02-27 | 近代建築

都会の とある森の入り口に
小さな建物がありました。



ななさんが見たのは、この建物です。
きちんと ひとつの建物として記録したいので
付録のような感じのページを消しました。
誰も見ていないと思っていたので、びっくり…。

森の名前は、新宿御苑。
森というのはおおげさかも。でも、樹木が多く都会のオアシスです。




大木戸門から入り、目が釘付け。
こんな建物があったのに、初めて気が付きました。

窓下の枠の微妙なアーチ。
斜めに組み込まれたスクラッチタイルの美しいこと。
細部までこだわった建物です。



 

来訪者をチェックするための旧大木戸門衛所。
もう 壊されてしまいそうな雰囲気だけど、保存が決まっているのだそうです。

保存
ああ、でも もう10年も過ぎているのに、手付かずなのは なぜ??

◇旧新宿門門衛所・旧大木戸門門衛所
竣工 1927年
設計 宮内省

おすすめ度★★★☆☆(新宿御苑に来たついでに どうぞ)

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2009.2.21
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新宿御苑旧洋館御休所

2009-02-24 | 近代建築



新宿御苑は、信州高遠藩主内藤家の屋敷跡。
明治時代、皇室の庭園となり戦後1949年に国民公園として一般公開され、現在は環境省の所管となっています。

温室のそばに、天皇・皇族が温室見学やスポーツ(テニス・ゴルフ)の休憩所として使われた洋館があります。
月2回特別公開があるというので行ってみました。
公開は午後3時まで。もう2時を過ぎているので、急いで向かいました。



玄関ホールで、パウチされた案内パンフレットを借りて見学しました。
本に載っていたので見に来たと告げると、ボランティアの方が、丁寧に説明してくれました。
あくまでプライベート用で、迎賓館としては使われなかったそうです。建物内は、撮影禁止でした。

どの部屋も、中へ入ることはできず、入り口から見学しました。
絨毯は、現在は大きいものを作れるけど、当時の手法を再現して90㎝幅のものを敷き詰めたのだそうです。
大正時代にスポーツを楽しんだ後のために、殿下・妃殿下・おつきの者用(男性用と女性用)の浴室が増築されました。
新宿御苑でスポーツだなんて、想像できないけど 当時は優雅なひとときを過ごされたことでしょう。




2001年、大正13年当時の姿に復元する保存修復工事が完成しました。
建築様式は、当時アメリカで流行したスティック・スタイルだそうです。
軒下の飾りが、レースの縁飾りのよう。

公開時間が過ぎると、窓のカーテンは閉められてしまいました。



木々に葉のない季節なので、建物が良く見えます。

◇新宿御苑旧洋館御休所
竣工 1896年
設計 宮内省内寮
所在 東京都新宿区内藤町11

特別公開■第2・4土曜日 10:00~15:00

おすすめ度★★★☆☆(3.5)



苑内は、いろいろな花が見頃を迎えています。広々とした新宿御苑で、春を探してきました。

私もいつか、好きな建物の説明ボランティアとして働いてみたいな。

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2009.2.21
コメント (12)
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きのこ狩り

2009-02-22 | マイホーム




玄関北向きの玄関のスライド窓の下に、長男の愛でているクワガタムシが住んでいます。






わー、立派~!
菌糸瓶に生えました。
久々に大きいきのこを収穫。
怖くて 食べられません。
きのこを生やすのはいけないことで、早く取らなければいけなかったのに観察していたようです。

棚の瓶の住人たちは
コクワガタ・ヒラタクワガタ・サキシマクワガタ・オオクワガタ・アカアシクワガタ。
想い出の詰まった瓶なのです。
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外交官の家2 横浜山手(旧内田邸)

2009-02-21 | 西洋館



玄関内扉には、家紋をあしらったアールヌーヴォーのステンドグラスがあります。









 

庭に面した塔屋1階のサンルーム。なぜか 日がさしこまないのです。

 




階段ホール。



2階は、書斎・主寝室・子供部屋・浴室があり、生活の場となっています。








開放的で、使い勝手の良さそうな間取りの家です。
外に出て、あらためて建物を眺めると不思議な気持ちになりました。

あとで調べたら、移築後、方位が逆になったのだそうです。
庭から見た景観 現在は北向き。サンルームも北を向いています。

外交官と設計者ガーディナーとの出会いは、ニューヨーク総領事として活躍していた定槌が、
在日アメリカ人や親日派文化人の出入りするハーバードクラブを通じて親しくなったと推測されているそうです。南平台からの移築には、10年もの年月がかかったそうです。保存したいという持ち主の熱い想いの詰まった建物、胸がいっぱいになりました。

この日は、お昼過ぎにふらっと出かけたので、ブラフ18番館とこの内田邸を見て元町へ。
遅いランチをして帰ってきました。

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外交官の家 横浜山手(旧内田邸)

2009-02-17 | 西洋館


明治時代、イタリア領事館が置かれていたことから「イタリア山」と呼ばれているのだそうです。
ブラフ邸から少し階段をのぼると、花壇と水路を組み込んだ庭園に出ます。



公園のひときわ高くなった場所に、八角形の塔を持った洋館があります。
渋谷区南平台に建てられた 外交官 内田定槌邸を移築して復元したものです。

設計は、アメリカの建築家J.M.ガーディナー。
日光にある大谷石を使った 日光真光教会とは、趣が違い、薄い板を横に張りつけた下見板張りの外観。
19世紀末にアメリカで流行した梁と柱に柱状の板材を重ね、色を変えることでアクセントとするデザイン(アメリカン・ヴィクトリアン・スタイル)。

上げ下げ窓には、鎧戸がしつらえてあります。










入母屋風の屋根が付いている玄関は、建物の規模の割には小さめ。

  

今は、ここからの出入りはできません。   玄関脇の小さな上げ下げ窓。ちゃんと小さな鎧戸がついています。




木々に葉のない季節は、さびしげな風景ですが、建物を見るのには良い季節。
葉に隠れることなく、よく見えます。
昔からここに建っていたかのような錯覚を覚えるのは私だけかな。

竣工 1910年
設計 J.M.ガーディナー
所在 神奈川県横浜市中区山手町16

2009.2.8

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おすすめ度 ★★★★☆
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寝台特急「富士・はやぶさ」を見に

2009-02-15 | 鉄道

2009年3月14日のダイヤ改正で廃止される東京発九州行き寝台特急「富士」「はやぶさ」を見に東京駅へ。
17時10分。新橋寄りホーム先頭は、すでに人で埋まっていました。





17時21分 入線



  

9番線回送、うまく撮れませんでした。悲しい…。

列車後方の高いホームに、カメラを構えた人が見えるので、行きたくなってしまいました。(入場料130円)
ちょっと探した東北新幹線20番線ホーム。

寝台特急発車案内のサービス・アナウンスが流れました。



18時03分。するすると発車。
やはり10番線で見送ればよかった。



寝台特急は、「あさかぜ」と「出雲」しか乗ったことがありません。
青春のかおりのするブルートレイン
さようなら。

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2009.2.14
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ブラフ18番館 横浜山手 

2009-02-11 | 西洋館



日曜の午後、お天気に誘われてイタリア山庭園を散歩しました。
JR石川町駅からけっこう急な大丸谷坂をのぼりイタリア山と呼ばれる公園へ。
駅から5分弱でこんな公園に着くのが不思議。

横浜山手へは何度も行っていますが、港の見える丘公園から歩き始めると、ここイタリア山庭園に着くのが夕方になってしまい、
ブラフ18番館は、まだ見学したことがありませんでした。






  



この建物は、外国人住宅として建てられ、戦後はカトリック山手教会の司祭館として1991年(平成3年)まで使われていたそうです。
山手48番地にあった建物を解体し、現在地イタリア山庭園(山手18番地)に移築。
調査の結果、関東大震災の被災を逃れた洋館の部材を使って、48番地に建てられたということが判ったそうです。

綺麗に修復され、実際に使われていた家具や復元された家具などが置いてあるせいか、
誰かに招かれてここへ遊びに来たような気持ちになりました。











2階は資料室などに使われていて、モダンな家具や陳列棚があり、ちょっと建物のイメージとは違う世界になっています。

寒いせいもあるけど、不景気なのも重なって、観光客が少ない気がしました。
建物見学には、空いていて良い感じです。

◇ブラフ18番館
竣工 1924年頃
所在 神奈川県横浜市中区山手町16

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2009.2.8

おすすめ度 ★★★☆☆(3.5)
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旧朝倉家住宅2

2009-02-08 | 日本建築




玄関には、会議所として使われていた名残で大きな下駄箱がしつらえてあります。





ぐるぐると、何度も歩きまわったため、1階と2階の写真が入り乱れています。















床の間の襖に描かれた絵など、どれも見事なものばかり。
手を触れると、油が着いて劣化してしまうので、足元に木の柵が置いてあります。写真を撮ると写ってしまうのが残念。
和風建築見学の際は、素足厳禁。冬にそういう方はいないと思うけど。同じように床や畳が傷むそうです。


1階奥にある、杉の間。



心地よい風が吹き抜けていきます。


おすすめ度★★★★☆
(今回から、参考までにつけてみました。)
コメント (17)
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旧朝倉家住宅

2009-02-07 | 日本建築


江戸時代から農業を営み、米屋、不動産業を経て政界で活躍した、朝倉家。
その住まいは、その後大蔵省所管となり、渋谷会議所として使われていました。
良くあることですが、更地にして売却の話が湧き上がり、保存会設立。
署名運動が行われ、建物調査の結果重要文化財として登録されたため売却されず、
財務省から文化庁に移管され、渋谷区が管理団体となり
2008年夏から一般公開されました。

なんとなくUPしそこねていた旧朝倉家探訪の記録。
その理由は、写真をたくさん撮ったことと、選んだけどまた訪れて撮り直したい気持ちがあったこと。

2008年夏。「古い建物好き」のプチオフ会で、行ったのでした。
この日の天気は大荒れ。
はじめに駒場の前田侯爵邸を見学して、移動のため電車に乗ったとたん急に激しい雷と大雨にあってしまいました。
雨宿りしているうちに収まったので、予定通り朝倉家へと向かいました。
代官山駅から、徒歩5分とは思えない、閑静な住宅にたどりつきました。






木々のうっそうとした庭は、斜面を利用して回遊式庭園となっています。









雨上がりで、足元が悪く、そろそろと歩き回りました。
春夏秋冬、うつろう自然を家の中で楽しめる、本物の贅沢な暮らし方です。



玄関脇には洋室があり、当時流行った造りのようです。
周囲の建物の見えない広い庭に立っていると、時折電車の音が聞こえてきて、ここが都会の一角だということを思い出しました。


◇旧朝倉家住宅◇
竣工 1920年
所在 東京都渋谷区猿楽町29-20

2008年夏から一般公開

2008.7.12、7.19



コメント (6)
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裏庭Ⅲ 海へ

2009-02-01 | 裏庭


これまでのあらすじ

裏庭

裏庭Ⅱ



おばあさまが言いました。
「きゃおきゃおちゃん、あの池の鯉は 隣の国の王子です。
王様の誕生日に招待した魔女のなぞなぞが解けなくて、鯉に姿を替えられてしまったの。
きゃおきゃおちゃんなら、その魔法を解けるかもしれないわ。
さあ、いっしょに出かけましょう。

ここに、冒険缶と魔法缶があるわ。どちらか1つ、選んでね。ただし、一度しか願い事は効かないのよ。」

 冒険缶

 魔法缶

きゃおきゃおは、少し悩んで 魔法缶を手に取りました。
おばあさまは きびきびと執事にお出かけの準備を指示し、窓のよろい戸もすべて閉じさせました。



お庭の小川をくだって行き、春のお庭で立ち止まりました。



「やあ、何を急いでいるんだい?」



「私は、王子様を助けに行くの。」
「ああ、あの王子様か? “赤いバラと思い出の砂”がキーワードだと、魔女がいっていたなー。」にゃごにゃご。

「ありがとう。探してみるわ!」



赤いバラは、おばあさまのお屋敷に咲いていました。
きゃおきゃおは、思い出の砂を探しに、夏の庭に行ってみました。




カヌーにひらりと乗ると、海をめざして漕ぎ出しました。
その後を、おばあさまと執事が追いかけました。



誰もいない 想い出の浜。



きゃおきゃおは、悲しい恋の話の詰まった巻貝と、
人魚のほほえみのような桜貝と、
そして走りまわった恋人たちの足音のする真っ白な砂を瓶に詰めました。
「想い出の砂」とラベルに書いて、ぺたり。

さあ、準備はOK。王子様の住んでいたお城に持っていかなくちゃ。
そして、みんなでおばあさまの池に行って 謎解きを~!






つづく。ぱちぱち。

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コメント (18)
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