駅今昔 補遺

旧熱塩駅の構内には、ラッセル車と旧型客車が保存されている。





オハフ61は、木造客車を改造して鋼製客車としたものである。木造車体は事故に弱く、被害者を増大させていると考えられていた。短い客車を長く改造したので、台枠をよく調べると、継ぎ足した跡が見られるという。





普通列車での運用が前提とされたために、接客設備は最低限とされたそうだ。そして、その設備も少なからず木造時代の部品が流用されたらしい。時には車両不足のために急行でも運用されたそうだが、扇風機もない木製背もたれの座席で長旅は辛かったであろう。





前位に連結されているラッセル車の車内に入ってみる。表記では『ロキ287』となっているが、形式としては『キ287』であり、キ100形式の事業用貨車(単線用ラッセル式除雪車)である。内装は木製であり、その歴史を感じさせる。





ラッセル車は、機関車に押されて線路上の雪を左右にかき分けるために用いられた。前面には旋回窓が設置されている。通常のワイパーは、降り積もる雪には無力である。常に回り続けて前面の視界を確保できる旋回窓は、雪国の車両では標準装備である。





窓から乗り出して前方を見てみる。通常の雪害対策はラッセル車で対応したが、大雪ともなると歯が立たなかった。そのために、キマロキと呼ばれるロータリー除雪車を含む編成を投入して、唯一の路を守ったのである。雪の深い国では、鉄道こそが命綱だった。





役目を終えた車両たちは、今も静かに歴史を語りかける。老夫婦に連れられた孫であろうか、活発に遊び回る様子が印象的だった。





熱塩温泉 示現寺(2012/8/25)















迫力の踊れるライブパーティー【プラチナサルサ(10/20)】





Editor CABEZÓN

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )