ずっと疎遠だった兄が
いつの間にか亡くなっていたと知らされて、数年が経つ
子供の頃、私の目から見てもイケメンで、無口で、几帳面で
特に母のお気に入りだった気がする
妹の私に対しても、自分から話かけるような事もなく、
兄妹と言うほど近い感じもなかった
私が小さい頃、母がよく口にしていた事は
「お兄ちゃんはおとなしくて端正な顔立ちしてて、
お前と入れ替われば良かったのに」と
その時は何も思わなかったけれど、突き詰めれば、
それは女の子にはひどい言い方だったのかも・・・(笑)
その兄が、東京で就職して結婚して子供も生まれて
無口な割に、ちゃんと生きていけるんだ・・と思っていた
月日が経って、私も人生の紆余曲折を経験している頃
同じく兄も、人生の荒波にもまれていたのだと思う
両親に対してもめったに連絡しなかったのは、おとなしい性格からなのか
自分の事で精一杯だったのか・・・
やがて、父が亡くなり、母が一人になると
母がよく口にしていた
「お前がいてくれてよかった、本当によかった」と
やがて、兄とは連絡が取れなくなり
母が亡くなっても、知らせる事が出来なかった
そして、しばらくして、兄が亡くなったというお知らせ・・・・
俳優になりそうな端正な顔立ちと、無口で雰囲気のある風情
でも、人生を淡々と生きて行くには難しかったのかもしれない
敬老の日に、実家で兄妹で、夜遅くまで話をしたと言う友人・・・
いいなぁ~家族だなぁ~・・・と思う
↓ 去年の同じ日の彼岸花・・・・今年は暑すぎて、まだ満開ではありません