今の集合住宅に住み始めてずいぶん経つ
それまでは持ち家だったので、お向いの奥さんと親しくしていて
作りすぎたお惣菜をやり取りしたり、花の苗を交換したり、雑談したり
現代では無くなりつつあるような、ご近所のお付き合いだった気がする
私の悩み事を理解しながら「大丈夫よ気にしなくても」と励ましてくれたけど
どう考えても、他の場所への転居を決めるしかなくて・・・
その親しかったお向かいの奥さんが亡くなったとお知らせが来た時
そばにいればよかったと後悔した
今の住まいに越して来た時、二階には中年のご夫婦が住んでいて
時折、聞こえてくる小さな足音に最初は戸惑ったけれど
同じ屋根の下に、人が住んでいるのね・・・・・
その音が奇妙な励ましになった
その、ご夫婦とは挨拶くらいで会話もなく、1年前には引っ越して行かれた
ところが、最近、その二階の空き部屋に男性一人が入居されたらしい
たまたま遭遇した息子が言うに「60歳くらいの男性 ?」との事
でも、その二階の部屋からは、ほとんど生活音がしてこないし、
たまに、階段を下りる音がわずかに聞こえるくらいで、人の気配を感じない
ご近所付き合いなんて、無いのが当たり前の世の中なんだけど
大都会という訳でもないこの地域でも、「お二階さん、生きてる ?」なんて
そんな心配をする私って、古い田舎人間なのかもしれない
地方の過疎化が進んでいると話題になる事を考えると
田舎(私の生まれた場所)・・・・
あの地域も近所付き合いは少なくなっているのかもしれない