生命誕生の謎、解明のヒントか…5種類の塩基すべて一つの隕石から検出 (msn.com)
生命の設計図となるDNAやRNAを構成する5種類の「塩基」すべてを、一つの隕石(いんせき)から検出したと、北海道大などの研究チームが発表した。生命に欠かせない塩基の少なくとも一部は宇宙から地球に供給されたことを示す成果で、生命誕生の謎を解明するヒントになる可能性がある。論文が27日、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載される。
遺伝情報を記録しているDNAは、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の四つの塩基で構成され、RNAはTの代わりにウラシル(U)が使われている。これらの遺伝情報が多彩な生物を作る根幹となっている。
これまで、隕石から数種類の塩基が検出された例はあったが、全て検出されたことはなかった。チームは高感度に塩基を検出する手法を開発し、三つの隕石を解析した。
その結果、1969年にオーストラリアに落下したマーチソン隕石から5種類の塩基に加え、別の13種類の塩基も検出された。一部は、46億年前の太陽系形成時より前の化学反応で生成したと推定されるという。
チームの大場康弘・北大准教授(宇宙化学)は「生命誕生前の地球に、宇宙から多量の塩基が供給されていたとすれば、生命の起源と関連があるかもしれない」と話している。
黒川宏之・東京工業大特任准教授(惑星科学)の話「生命の材料になる物質が、地球外から持ち込まれうることを示す重要な成果だ」
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