●苔玉ごろごろ、だから苔想●●【道草めも】

~苔玉【Moss ball】という、緑の地球。野想系~

●ようお似合い、椿。<松花堂つばき展その5>

2011年04月10日 | 番外編<植物>
松花堂つばき展、です。
「松花堂」
お庭をぶらぶら。
松花堂書院(京都府登録文化財)を眺めたら、緋毛氈に並ぶ椿。
まるでお雛さまみたい。





お庭にある椿がいけられています。













▼お庭の手水鉢、由緒あるものだそうです。
中に石があり、水が入るとごろごろ音がしたとか。


かつてこの地の淀屋別邸にあったという「砧の手水鉢」





京都府南部、本日、桜満開。
お彼岸は入院中であり、お墓参りに行けなかったので
本日、お参りに。
お花もお供えも用意したし、選挙済ませてから行ってきます。
京都市内は、きっと桜渋滞…。


■朝日新聞2011年4月10日「天声人語」

▼自然へのまなざしが優しかった歌人、木下利玄に次の作がある。
〈根ざす地の温(ぬく)みを感じいちはやく空いろ花咲けりみちばた日なたに〉。
もう一首
〈夕づける風冷えそめぬみちばたの空いろ小花(おばな)みなみなつぼむ〉

▼植物好きの方なら、この「空色の花」が何か、たちまちお分かりだろう。
そうですオオイヌノフグリ。
その名は「犬の股間の袋」の意味だ。
先の小欄で「酷な名」と書いたら、「だからこそなじみ深いのです」といった便りを頂戴(ちょうだい)した。
地味ながらこの花、やはりファンが多い。

▼まだ風の冷たい早春から、小さく愛らしく咲く。
春の空を映したような四弁の花は、花の中心が白くなっている。
ぱちりと瞳を開いたおさな子の利発さを、見る者に想像させる。

▼かつて、その名を不憫(ふびん)に思う人たちが「ほしのひとみ」という別名を提案したと、
植物学者の長田武正さんが随筆に書いていた。
長田さんは「こうなると今度はきれいごとすぎて、土の香りが欠けてしまう」。
名前ひとつもなかなか難しい。

▼仰ぐ桜が盛りの東京で、屈(かが)み見れば地面で野草が春を告げている。
タンポポの黄とスミレの紫が並び咲く図など、豪奢(ごうしゃ)な桜花に負けぬ気品がある。
人間様の独断で「雑草」とひとからげにしては申し訳がない。

▼〈漁港古(ふ)り縄と菫(すみれ)と子供かな〉永島靖子。
海の凪(な)いだうららかな午後だろうか。
年年歳歳花相似たり、という。
だが人の世の無常に身を切られるような今年の春だ。
無心に咲いてそよぐ野の花に、知らず励まされている。




****************************************************************************************


<↑シッポ応援団>先々代の白プー、先代のシルバープー、現役の茶プー。

ブログランキング ガーデニング部門に参加しています。
クリックで応援お願いしま~す。
●blogランキングへ●


にほんブログ村 花ブログ 季節の花へにほんブログ村



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2008年4月8日設置

カレンダー

2011年4月
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

プロフィール画像
自己紹介
ブログを始めたのは糖尿病で目が不自由な愛犬「ルナ」がキッカケ。ハンドルネームは同じく「るな」です。趣味は苔玉づくり。つくりすぎて家の外も中も苔玉ごろごろ。植物名を覚えるのがもっかの目標です。
  • RSS2.0

アクセス状況

アクセスアクセス
閲覧 413 PV UP!
訪問者 272 IP UP!
トータルトータル
閲覧 7,020,992 PV 
訪問者 1,903,729 IP 
ランキングランキング
日別 4,016 UP!
週別 5,675 UP!

フィードメーター - ●苔玉ごろごろ、だから苔想●●【道草めも】