黒龍江省のハルビンは近代は中東鉄道で商業も発達し、外国人が多く滞在した国際的な大都市です。今でもロシア風の建物も多く満州国の歴史から日本人にもよく知られる観光地です。
1月の平均気温は-18.6℃で－40度以下まで下がることもありますが乾燥していて降雪はほとんどなく氷の町と言われます。
１月からのハルビン氷祭りは世界三大氷祭りの一つに数えられる観光イベントです。
ハルビン在住の韓国系の「安重根義士崇慕会」という朝鮮族の団体が、2006年に「安重根義士記念館」を民族芸術館内に設置しました。さらにハルビン駅から約200の中央大街広場公園内に、高さ約４・５メートルの安重根の銅像を建てましたが、「外国人の銅像建設は許可しない」との中国政府の見解にそい当時ハルビン当局はこれを撤去しました。日本人への配慮もあったのではと言う人もいました。
結局、暗殺のあった義挙地点には三角形の碑石だけが設置されました。（当局側は異民族の要人暗殺をたたえることで、チベットや新疆ウイグル自治区の治安に悪影響を及ぼす恐れもあり、抗日戦争で戦死した中国人”を差し置いて、外国人の英雄像を設置することなど、漢族の反発も懸念されていたと言われていたのです。）
昨年、中国を訪問した朴槿恵大統領は、昼食を共にした中国の習近平国家主席に対し、 安重根の石碑をハルビン駅にを建てることを要請しました。これに習主席は理解を示し、関連する部署によく検討するよう指示すると述べたと報道されていました。
しかし・・・・。朴槿恵大統領は、かつて中国が撤去した「石碑」の再建立を要請していただけだったのですが・・・。
中国は立派な記念館を建設してしまいました。
韓国の希望を大幅に上回る対応を取ることで韓国の機嫌をとるだけでなく、歴史問題で、日本を圧迫するための中韓連携強化も狙った習近平主席のサプライズ政策とも言われています。建設費用に際しても、韓国側の支援や要請なども一切なかったと言われています。 
韓国外務省関係者によると、一応、中国政府は韓国政府に開館式開催について事前連絡もしましたが、結局開館式は現地の朝鮮族や中国人の関係者だけで行われたそうです。
記念館は広さ約２００平方メートルもの広さで、ハルビン駅の貴賓室内に設置し、記念館の窓ガラス越しに、日本の初代首相の伊藤博文暗殺の事件現場の１番プラットホームを見通せるようになっており、英雄安重根の生涯と事件に関する説明資料や写真が展示されています。安倍首相の「歴史挑発」が中国に記念館建設の名分を与えたとも言われています。安倍首相の靖国神社参拝などの日本の右傾化に懸念した中国が安義士記念館で韓国と連携対応をし始めたということのようです。新華社通信など中国メディアは安義士記念館の開設を一斉に主要ニュースで報じました。新華社通信は特に安義士が日本の伊藤博文を狙撃することになった歴史経緯を時間帯別に詳細に伝えています。
記念館工事の責任者、徐鶴東ハルビン文化新聞出版局副局長は「今回の安義士記念館の開設をきっかけに、各国が歴史を正しく見つめ、人類の平和を追求することを望む」と述べたそうです。義挙地点のプラットホームにあった三角形の碑石も新しいものに変え、その上に表示板を付け、表示板には「安重根撃殺伊藤博文事件発生地」と書かれました。
記念館を図案した孔令発氏は「安義士を追悼する本当の意味は、私たちが歴史を振り返って侵略に反対し、平和を唱道すること」と話したそうです。
「韓国政府は韓中両国の国民から尊敬される安義士を称える記念館が義挙現場に設置されたことを意味深く考える」と韓国はこれを歓迎しました。また「これを契機に北東アジア地域の国が安義士が主張した“東洋平和論”の崇高な精神を再確認することを望む」ことを明らかにしています。
これらの動きに対して、日本政府は「安重根は犯罪者」（テロリスト）と極度の不快感を表しました。
韓国与党セヌリ党の洪文鐘事務総長は２１日、菅官房長官が初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した独立運動家、安重根を「死刑判決を受けたテロリストだ」と述べたことに対し「安重根義士がテロリストなら、周辺国への無慈悲な侵略と略奪を行った日本はテロ国家だ」と述べて日本に反論をしています。
確かに、安重根が死刑となった直後の1910年は、多数の社会主義者・無政府主義者の逮捕・検挙が日本国内で始まり、大逆事件で翌年の、死刑24名、有期刑2名の判決がありました。しかし、それは、すべて天皇暗殺未遂と言うデッチアゲ事件でした。安重根事件もデッチアゲの可能性すらあります。単独行為ではなく義勇軍としての海外の交戦結果であることから日本側には裁判権さえなくパルチザンの戦闘行為者として国際法で裁かれるべきだったとの意見もありました。安重根自身も当時は日本の捕虜になったと主張していました。しかし、当時、安重根の裁判を担当した日本の検事はあえて「忠君愛国の士」と称えて日本国法での死刑を求めました。
実際、安重根を義士として当初、英雄視して歪曲したのは、韓国民ではなく、当時の日本でテロ政治の支配を進めた日本の右翼でした。しかも、安重根のその銃弾は伊藤博文に当たっていなかったことも判明しています。死刑後の遺体の行方も不明なままです。安重根を日本側に引き渡したロシアの関与疑惑もあり完全な事実解明はされていません。
(その後、軍国主義が進む日本では、右翼テロが日本政治を乗っ取りました。五・一五事件では、満州侵略に反対した犬養毅・日本国首相が暗殺されました。テロリストであった日本海軍将校達は、全員恩赦で釈放され、満州や中国北部で枢要な地位にもつき、日本官邸だけでなく中国を血に染めて行く指導者となっています。しかし、日本がテロ国家だったのはあくまで戦前の話です・・。やはりテロは正義の歪曲です。それは、行為者がたとえ英雄であっても同様のことです。Ｐ）
安重根事件に際し大韓帝国の皇帝は日本に謝罪し、安重根に死刑が執行された5か月後に日韓併合より大韓帝国は消滅しました。死刑を執行した関東都督府の当時の都督大島氏は、安倍首相の高祖父にあたります。
(テロと言えば、2003年に石原慎太郎(当時東京都知事)は、自民党総裁選の応援演説に訪れた名古屋市内の街頭演説で、同日起こった外務省の田中均審議官にたいするテロ行為について、「爆弾仕掛けられて当たり前の話だと私は思う」と容認発言したことも有名ですが、日本の保守政治家には、テロ容認の意識が戦前と同様にまだ、あるとも言われます。先日1月23日にも長崎県知事選挙演説で自民党県議が野党に対して「・・ドカーンと原爆・水爆をたたき付けるような力で・・」と核攻撃テロをもじったような発言をしたことがニュースになっていました。長崎は、被爆地です・・。しかも、近年に政治家へのテロ事件が相次いだ地にも係わらず・・。未だに自民党筋は左翼者や被爆者を本音では軽視し侮辱し続けている実証でした。(昭和天皇に戦争責任があると主張した長崎市の本島等・元市長は1990年、右翼団体の一員に銃撃され2007年世界平和市長の副議長として世界でも活躍した長崎市の伊藤・元市長は右翼に銃殺されました。)
我曾经问个不休
僕は何度でも尋ねる
イ尓何时跟我走
君はいつになったら僕のもとに来る
可イ尓却总是笑我
だけど君は笑うだけ
一无所有
(貧しい僕には)何も無い
我要给イ尓我的追求
僕が君に贈れるのは追求(の情熱)
还有我的自由
そして僕にまだある自由
イ尓何时跟我走
君はいつになったら僕と歩む
一无所有
(僕には)何も無い
脚下的地在走
地べたを這いずり
身边的水在流
身辺の水にも流れる
为何イ尓总笑个没够
どうして君はいつまでも笑い続ける
为何我总要追求
どうして僕はいつも求め続ける
难道在イ尓面前
まさか君の目の前の
我永远是一无所有
僕には永遠に何もないのか
告诉イ尓我等了很久
君に告げるずっと僕は待っている
告诉イ尓我最后的要求
君に告げる僕の最後の願い
我要抓起イ尓的双手
僕は君の両手を捕らえたい
イ尓这就跟我走
君はここで僕と歩む
这时イ尓的手在颤抖
このとき君の手は震え
这时イ尓的泪在流
このとき君の涙は流れる
莫非イ尓是正在告诉我
まさか君は僕に告げるのじゃないよね
イ尓爱我一无所有
君が愛する僕には何もないのだと
今年1月30日の旧正月大晦日のテレビ「春節聨歓晩会」での初出演を報じられていた中国ロックの草分け、崔健(ツイ・ジェン：최건チェ・ゴン)は、当局の検閲に応じない考えを示し、自ら出演を見送ることにしたと各中国メディアは報じました。
1989年6月4日の天安門事件の頃、人気の絶頂にあり、『一無所有』は学生たちの愛唱歌の一つともなったため、2003年まで北京等での大きなコンサートは規制されたとも言われていますが、その後は、中国各地でもコンサートはあり、中国ネット上も「一無所有」も「崔健」も現在まで規制などされていません。
(崔健は2010年5月7日、日本の埼玉県川口市で15年振りの来日コンサートも行ないました。しかし中国国営テレビは何をしたかったのでしょうか？天安門再評価を仕組もうとしたのでしょうか？日本のNHKで紅白歌合戦でフォークロック泉谷 しげるの初出場が話題を呼んだことにも影響されたのでしょうか?２011年には高速鉄道処理を風刺した「一無所有」のパロディ版が中国ネットで大変な話題になりましたが、その後、削除されてしまったのでしょうか?もう見つかりません・・。今回の当局検閲はこのことと関係があるのでしょうか? 春節聨歓晩会と言えば彭丽媛は2007年以降はでなくなったのでしょうか。Ｐ）
春節聨歓晩会には東北震災後の2012年には日本のＳＭＡＰが招待され、そして反日デモ暴動後の2013年は日本のエグザエルが招待されました。
