学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

古文や漢文は大事です

2006-12-09 | 教育
高等学校時代,
『平家物語』や『方丈記』や『徒然草』を
ずいぶん読まされたせいか,
どこかに無常観がこびりついている。

人生に対する一種の諦念のようなものを
この時期に植えつけられたのだ。

漢文では,『論語』も読んだが,
『老子』や『荘子』や『列子』により強く引かれた。
そのせいか,友人からは「無為自然」と呼ばれる始末であった。

人生の始まりのときに
すでに人生の終着駅を見据えたような価値観を
教えてくれたのが古文や漢文であった。

時に,このことが私の人生に
大きな安らぎを与えてくれていると感じることがある。

「夢」や「希望」や「自己実現」というような浅薄な価値を
声高に唱えるよりも
よほど深い人生の真実を,古文や漢文は教えてくれる。

古文や漢文といった古典が軽視される世の中は
おそらく過去に対して謙虚でないという意味で傲慢であり,
そのためにいつか破綻するであろう。

どうか古文や漢文を復権させ,
人生のはじまりのときに
古人の深い人生への洞察を垣間見せてやってほしいものである。