学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

センター試験の不思議

2010-01-22 | 教育
もう大学等進学率が5割を超えて,
大学の多様化や個性化が唱えられているのに,
1980年代の共通一次試験から連綿と続く伝統を誇るセンター試験が
いまだにおこなわれているのはとても不思議である。

あれは,もともと大学入試の難問奇問を避けるためや
過酷な入試競争の緩和のために構想されたものではなかったか。

もう,あのような統一テストの必要な時代は去ったのではないか。

いまは,当初の理念をはなれて,センター試験は便利に使われている。

センター型入試などといって,
センター試験を受けて,大学に願書さえ出せば
判定されるというのがそれである。
センター試験さえ受験生に受けさせておけば,
大学は,自前で入試を作成し管理する手間を完全に省くことができる。
便利な制度である。

大学が個性を出したいのであれば,
広報や宣伝にばかりお金をかけるのではなく,
独自の入試のやり方で,
大学の教育理念をアピールするべきではないだろうか。

それでは受験生が集まらないというのであれば,
すでにその大学の存在価値は失われているのである。