午後、カイルたちは再び迷宮を訪れる。
入手した鍵は、Bブロック地下1階の扉に合致。
慎重に扉を開くと階段が見えた。
壁には『B2B』の文字。
「Aブロックでは地下3階までの末尾がFではなくAだった。
ということは、B3Bまであるはずだ。」
そう言いながら階段を降りると、予想外の光景が目に入る。
小部屋のブロックが無い。
外周が廊下で、中心は大きな空洞となっていた。
吹き抜け構造の様で、下を覗けば地下3階の床が見える。
但し、手すりが無いので無闇に近付くのは危険。
更にもう一つ危険に思えたのが、
「・・・これ、蜘蛛の巣か?」
「デカいな。
迷宮都市伝説にある、巨大蜘蛛って奴の巣かもしれねえぞ。」
巨大な蜘蛛の巣。
カイルは、皆に戦闘態勢を取れと手で合図する。
皆が頷いたところで、カイルはゴソゴソと袋から何かの塊を取り出した。
午前中に倒した、デブ鼠の肉。
それを蜘蛛の巣に投げ入れて引っ掛ける。
すると、その振動と臭いを察知してか、
入手した鍵は、Bブロック地下1階の扉に合致。
慎重に扉を開くと階段が見えた。
壁には『B2B』の文字。
「Aブロックでは地下3階までの末尾がFではなくAだった。
ということは、B3Bまであるはずだ。」
そう言いながら階段を降りると、予想外の光景が目に入る。
小部屋のブロックが無い。
外周が廊下で、中心は大きな空洞となっていた。
吹き抜け構造の様で、下を覗けば地下3階の床が見える。
但し、手すりが無いので無闇に近付くのは危険。
更にもう一つ危険に思えたのが、
「・・・これ、蜘蛛の巣か?」
「デカいな。
迷宮都市伝説にある、巨大蜘蛛って奴の巣かもしれねえぞ。」
巨大な蜘蛛の巣。
カイルは、皆に戦闘態勢を取れと手で合図する。
皆が頷いたところで、カイルはゴソゴソと袋から何かの塊を取り出した。
午前中に倒した、デブ鼠の肉。
それを蜘蛛の巣に投げ入れて引っ掛ける。
すると、その振動と臭いを察知してか、
下の方から素早い勢いで巨大蜘蛛が襲い掛かってきた。
「きたぞ!」
今度はミリアの精霊魔法が先制する。
ブレード(風の刃)の魔法だ。
動きを悪化させる為に、鼠同様に足を狙って斬る。
しかし硬い。
ダメージは与えただろうが、切断までは至らなかった。
巨大蜘蛛の皮膚は甲殻類並み。
単純にはいかない。
すると突如、巨大蜘蛛がカイルめがけて糸を噴射。
カイルの剣に絡ませた。
剣戟を鈍くする為に狙ってきたとしたら、恐ろしく知能が高い事になる。
だがそれは、カイルの狙い通りだった。
蜘蛛の糸が、蜘蛛と剣を繋いでいるうちに、袋から火炎瓶を取り出す。
それを見た蜘蛛が糸を離そうとするが遅かった。
蜘蛛の足元に火炎瓶が放たれる。
シャーッと声を上げ、苦しんでいるところに
「きたぞ!」
今度はミリアの精霊魔法が先制する。
ブレード(風の刃)の魔法だ。
動きを悪化させる為に、鼠同様に足を狙って斬る。
しかし硬い。
ダメージは与えただろうが、切断までは至らなかった。
巨大蜘蛛の皮膚は甲殻類並み。
単純にはいかない。
すると突如、巨大蜘蛛がカイルめがけて糸を噴射。
カイルの剣に絡ませた。
剣戟を鈍くする為に狙ってきたとしたら、恐ろしく知能が高い事になる。
だがそれは、カイルの狙い通りだった。
蜘蛛の糸が、蜘蛛と剣を繋いでいるうちに、袋から火炎瓶を取り出す。
それを見た蜘蛛が糸を離そうとするが遅かった。
蜘蛛の足元に火炎瓶が放たれる。
シャーッと声を上げ、苦しんでいるところに
ゴッセンの戦斧が右前足を切断した。
蜘蛛はたまらずに後退し、吹き抜けから下に急降下で逃げる。
しかし真下に逃げるというのは、弓使いにとっては非常に狙いやすかった。
ラナが苦笑いしながら、
「初心者用に良い的ね。」
と言いながら、もう1本の火炎瓶を付けた矢を、
蜘蛛はたまらずに後退し、吹き抜けから下に急降下で逃げる。
しかし真下に逃げるというのは、弓使いにとっては非常に狙いやすかった。
ラナが苦笑いしながら、
「初心者用に良い的ね。」
と言いながら、もう1本の火炎瓶を付けた矢を、
余裕で蜘蛛の身体に命中させる。
巨大蜘蛛は断末魔を上げ、今度こそ絶命した。
戦闘後、また宝箱が出るんじゃないかと期待した皆だったが、
巨大蜘蛛は断末魔を上げ、今度こそ絶命した。
戦闘後、また宝箱が出るんじゃないかと期待した皆だったが、
特に何もなく終了。
戦利品としては、下に降りて巨大蜘蛛を解体し、
戦利品としては、下に降りて巨大蜘蛛を解体し、
持ち帰るしかなさそうだった。
しかし購入していたフック付きロープでは、
しかし購入していたフック付きロープでは、
フックを地下1階の扉に固定しても
地下3階まではどう頑張っても届く長さではない。
では、どうするか。
カイルが吹き抜けに張られていた巨大蜘蛛の糸の丈夫さを確かめ、
「これに結び付ける。」
と言い出した。
これには皆に反対されまくる。
「何考えてんの!
危ないに決まってるでしょ!」
真っ先にラナが吠えまくった。
シーマは別な意味で反対する。
「地下3階に降りる手段がこの吹き抜けだけとは思えん。
下のフロアに降りる階段が無いのなら、
では、どうするか。
カイルが吹き抜けに張られていた巨大蜘蛛の糸の丈夫さを確かめ、
「これに結び付ける。」
と言い出した。
これには皆に反対されまくる。
「何考えてんの!
危ないに決まってるでしょ!」
真っ先にラナが吠えまくった。
シーマは別な意味で反対する。
「地下3階に降りる手段がこの吹き抜けだけとは思えん。
下のフロアに降りる階段が無いのなら、
Aブロックの地下3階を調べてみた方が良いと思う。」
「はいはーい!
私もシーマに賛成ー!」
ミウがすかさず同意した。
ミリアは何も言わずウンウンと頷く。
ゴッセンも何か言おうとしていたが、
「はいはーい!
私もシーマに賛成ー!」
ミウがすかさず同意した。
ミリアは何も言わずウンウンと頷く。
ゴッセンも何か言おうとしていたが、
やってきた方角を見て唖然となった。
「おい!
今来た階段が壁になってるぞ!!」
「何!?」
「ヤダ!!」
「嘘でしょ!?」
確かに壁だ。
触ってみても、扉の類も感じない。
「しまった!
一方通行の階段か!」
迷宮トラップとしては基本的な要素の1つである。
一方通行には、空間、壁、扉、階段と様々な種類があり、
「おい!
今来た階段が壁になってるぞ!!」
「何!?」
「ヤダ!!」
「嘘でしょ!?」
確かに壁だ。
触ってみても、扉の類も感じない。
「しまった!
一方通行の階段か!」
迷宮トラップとしては基本的な要素の1つである。
一方通行には、空間、壁、扉、階段と様々な種類があり、
一度通過すれば元には帰れない地獄の1本道であった。
これはもう、カイルの案を強制実行する以外、選択の余地は無い。
フックを蜘蛛の糸に絡ませ、ロープを垂らす。
ロープは地下3階の床までしっかりと届いていた。
「じゃあ、俺から降りる。」
カイルは皆の喪失した表情を特に気にもせず、
これはもう、カイルの案を強制実行する以外、選択の余地は無い。
フックを蜘蛛の糸に絡ませ、ロープを垂らす。
ロープは地下3階の床までしっかりと届いていた。
「じゃあ、俺から降りる。」
カイルは皆の喪失した表情を特に気にもせず、
スルスルと地下3階まで降りていった。
「あーっ、もう!
分かったわよ!!
降りればいいんでしょ!!!」
続いてラナが降り、ミリア、ミウ、ゴッセン、最後にシーマが降りた。
全員無事に地下3階に到着。
そして最初にやる事は1つ。
「さあ、巨大蜘蛛の解体をしよう。」
「そうだ・・・ね。」
無事に仕留めた巨大な魔物であるはずなのに、
「あーっ、もう!
分かったわよ!!
降りればいいんでしょ!!!」
続いてラナが降り、ミリア、ミウ、ゴッセン、最後にシーマが降りた。
全員無事に地下3階に到着。
そして最初にやる事は1つ。
「さあ、巨大蜘蛛の解体をしよう。」
「そうだ・・・ね。」
無事に仕留めた巨大な魔物であるはずなのに、
何故かカイル以外の5名は意気消沈した様子であった。