ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその57-CDの買い方

2012年11月24日 | 歌謡曲
一曲買い。

以前にもブログに書いたのだがアルバムと言うものは最初から最後まで一貫して聴いてこそ価値がある。
良いアルバムには物語がある、それは上記のような聴き方をすることによりリスナーに伝わる。
私自身そのように思ってCDを買っているのでオムニバスCDはあまり買わない。
しかしオムニバスCDでもコンビレーションが良ければ買うこともある。
ただ今回はたった一曲を聴きたいためにCDを買ってしまった。
一曲買いである。
今回紹介するCDには岩崎宏美の「私たち」と言う曲が収録されている。
この曲だけが聴きたかった。
実はこの曲、彼女の2枚目のシングル「ロマンス」のB面の曲である。
昔レコード時代はご存知の方も多いと思うがA面、B面と区別があった。
アルバムの場合は別に意識されるA面、B面ではないがシングルとなるとこの意味は大きく違ってくる。
ヒットチャートに登場するのはシングルの場合A面の曲のみなのだ。
つまりB面はおまけていどにしか扱われていなかった。
何故私がこのB面曲「私たち」を聴きたかったのか。
それは先日テレビで筒美京平のロングインタビュー形式の番組を放送していた。
途中からではあったが私はそれを見ていた。
その中で彼自身の口から「岩崎宏美のセカンドシングルがロマンスではなく私たちであったなら彼女の歌手としての成長のプロセスは変わっていたであろう」と言う回想を述べた。
あの日本を代表する作曲家筒美京平をしてそれを言わせる曲を聴きたくなったのだ。
しかしこの「私たち」という曲現在発売されている岩崎宏美のどのベストCDにも含まれていない。
いろいろ探すうちにこのCD「Hotwax presents Girls,It ain’t easy 1970’s」に収録されているのを発見した。
廃盤CDでコアな人気があるようで価格にはプレミアがついていた。
しかしどうしても「私たち」一曲を聴きたいために買ってしまったのだ。
すこしだけこの楽曲について触れておこう。
曲調は明るく、アレンジで気になったのはおなじ彼の曲「木綿のハンカチーフ」で使われてたギターアレンジがこの曲にも使われていた。
たしかに「ロマンス」とは曲調が異なり、とても明るい曲であるがもしこの楽曲がA面になっていたら彼女の歌手としての成長のプロセスが変わっていたのか私には判断がつかない。
一曲買いは実は昔から存在していたのである。
その代表例はビートルズだった。
私の友人でビートルズに深く傾倒していた人たちはアルバムに収められたたった一曲が欲しいために他の曲は既に所有しているアルバムに収録されているにも関わらず買っていた。
アナログ時代のビートルズ楽曲のコンプリートにはそのような買い方をしなくてはならなかったのである。
なぜならビートルズのベスト盤は2種類しかなく、そこに収められていない楽曲も沢山あったからだ。
一曲買い、収穫があれば満足できるのだが今回は若干不満足になった。
以前ブログに書いた「ジャケ買い」とともに皆様にはあまりお勧めできないCDの購入方法である。


明日のためにその56-映画のラストシーン

2012年11月17日 | 映画
名画とラストと音楽と

ここ20年ほどであろうか、映画を観るたび映画が無くしてしまった物を痛感する。
昔は「名画」には「名ラストシーンン」と「映画音楽」が存在していた。
ストーリーに重点をおくことは勿論良いことであり、映画の創りが素晴らしければ名画として異議のとなえようがない。
しかし寂しいのだ。
心にのこる名ラストシーンが無い。
例を挙げるならば「第三の男」の切ないラストシーン「モダンタイムス」のハッピーではあるがもの言いたげなラストシーン「恐怖の報酬」の意外なラストシーン。
枚挙にいとまがない。
映画音楽でも「太陽がいっぱい」のニーノ・ロータ「荒野の用心棒」他マカロニウエスタンの名曲を作曲したエンリオ・モリコーネ「テファニーで朝食を(ムーンリバー)」で知られるヘンリー・マンシーニ。
こちらも枚挙にいとまがない。
しかし1980年以降これらの名画につきものの要素が無くなってしまっている。
私が観た中では、以前このブログで紹介したウオルター・ヒル監督の「ストリートオブファイヤー」がこの要素を備えた作品である。
全編を流れる素晴らしい楽曲、完璧な映画創り、そしてあまりにも格好のよいラストシーン。
昔はテレビで「名画の名ラストシーンスペシャル」などと言う特番があったほどだ。
同じくテレビで「映画音楽特集」の番組などもあった。
映画は映画本来の中身で判断するもの、それは分かっている。
しかし「名ラストシーン」「映画音楽の名曲」それらを渇望する私は古いタイプの映画フアンなのかもしれない。
以前このブログで紹介したイラン映画「別離」も映画史に残る名ラストシーンであること最後につけくわえておこう。


明日のためにその55-モノクロームセット

2012年11月10日 | パンク&ニューウエイヴ
特有のひねりの効いた曲。

今の音楽界は多くのジャンルに彩られている。
自分の聴いている音楽は果たしてどのジャンルに入るのか私は知らない。
私の青春期は音楽のジャンルはこのように多彩でなかった。
オールドウエイヴ、ニューウエイヴ、パンクロック程度しかジャンルはなかった。
多彩なジャンルに彩られる音楽界が果たして良い物か私には判断がつかない。
今回紹介する音楽(バンド)は「モノクロームセット」
イギリス出身のバンドである。
紹介するCDは彼らのデビュー作である「ストレンジブテック」
最初はジャングルの効果音が暫く続き、その後演奏がはじまる。
とにかく曲はとてもひねている、同じイギリス出身のXTCとは一味違うひねり方だ。
しかしこれが私にはとても良い。
リーダーでヴォーカルであるビドがインド人とアメリカ人のハーフである。
彼の存在がこの「ひねり」効いた曲を作らせたのかもしれない。
モノクロームセットとはテレビを意味するらしい。
彼らの音楽もカラーよりモノクロを連想させるような曲が多いのではないかと思う。
今で言うと彼らのジャンルは「ポストパンク」
私にはニューウエイヴとしか聴こえないのであるが。