江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

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学校図書館に、専任の司書教諭を(8月の子育て・教育力向上特別委員会)

2009-08-06 | 図書館のこと

(学校図書館における本の蔵書数を増やすことは、喫緊の課題です。)

本日のテーマは、学校図書館です。
私の意見と、教育委員会とのやり取りは次のメモの通りです。
専任の必要性を述べました。
他の会派の方からも、同調する意見が述べられました。

間宮委員 司書教諭を置いたことによる評価点、あるいは、司書教諭を置いたものの、あまり変わっていない点、もっと変えていきたい点についてお聞かせいただきたい。

並木指導室長 司書教諭については、いくつかの単位を取って司書教諭の資格を取るわけであるが、教員をしながら取るから、単位がある程度軽減されるという時代があった。そのときに、司書教諭が授業を持たずに配置されるということで、みんなこぞって取った。
 今は1名以上、各学校に司書教諭を持った人がいる。新採の先生たちも司書教諭の資格を持って採用試験を受ける人も多い。
 それで、教育委員会としては、司書教諭に、学校の図書に関わる全部をゆだねるのではなくて、各教科で図書室の図書を使えるようになっているので、司書教諭を中心として、学校全体で、学校の図書活用について取り組んでいただきたいと、お願いをしている。

間宮委員 司書教諭を中心にして、学校全体の図書館活動をということで、それはそれで大事なことだと思う。
 しかし、学校図書館をほんとうに充実させていくといったときに、担任を持ちながらの司書教諭ではなくて、必要なのは、専任の司書教諭である。蔵書数や内容の豊かさとともに、専任の司書教諭がいるということが、学校図書館を飛躍的に豊かにしていくことにつながる。

 実際に、司書教諭の先生方は大変がんばっていらっしゃる。しかし、担任を持ちながら、専科を持ちながらとなると、それだけでも忙しい。とくに担任を持っていると、自分のクラスのことだけで精一杯ということもある。そうしたときに、学校全体のすべての学年のすべての子どもたちの要望に応えていけるかというと、実際には、とても時間が足りないのが現実。

 学校の中の、専任司書教諭ということで、町場の図書館とは違う学校図書館の役割がある。授業との連携、強化との連携、そのときにすべての学年の授業の内容にも精通し、そのためによりよい資料を選ぶこともできる力が必要。
 先ほどビデオを見せていただいたが、山形県鶴岡市の朝暘第1小学校で、あれだけ学校図書館を通じて、子どもたちが豊かに変わってきたその背景には、専任の学校図書館司書の先生がいたから。本の相談を受けたり、図書館に来ない子への手紙作戦として、じゅんぺい君に手紙を書き、そして、図書館へ一緒に連れて行って、「おさるのジョージ」を紹介してくれる。そういうことが、担任をしながら、専任ではない司書教諭ができるかというと、やりたくても、ほんとうにやりたくても難しい。

 だから、専任の司書教諭がどうしても必要であると思うし、本から学んでいくということとともに、学校に来られない子どもたちが、保健室登校のように、図書館登校ならできるという子もいる。そこに、専任の司書教諭がいてくだされば、そこに通うこともできる。
 専任司書教諭が今こそ必要だと思うがいかがか。

並木指導室長 学校の教職員については、東京都の配置に従っているので、区として独自に行なう考えは無い。

実方教育長 図書館活動をどのように進めるかということだが、先ほどの鶴岡の朝暘第1みたいな格好で、体制はともかくとして、子どもたちがあのように、図書を利用したり、学習の中で、先生たちがあのように図書館を利用するということは、われわれが目指すべきところだあり、ああなってほしい。

 しかし、そうは言っても、体制はどう考えるか。
 ひとつは、学習課程や学習指導に役立つ資料がそこにあって、それを使えるようにすることが学校図書館。子どもたちに使わせる前に、先生方が利用することが大事。たとえば、放課後先生たちが使う、あるいは翌日の始業前に学校図書館を使う。そして、これはうまく使えるとわかれば、子どもたちに使おうといえる。そういうふうに持っていくためにはどうするか。
 
 専任司書の善し悪しを言うつもりは無いが、先ほどのVTRに出てきた専任司書教諭は、特別。全国的に有名な方で、あそこまで入り込んで、全部の専任司書がやっていただけるかどうかというと、なかなかそうはいかない。
 先生の生い立ちからして図書にかけるものすごい情熱、それが前提になっているので、あそこまで、できるのではないか。しかし、専任司書教諭で常勤、などというのは考えられないので、そうすると、週に何回か来るという専任司書教諭やみなさんに、そこまで期待ができるのか。
 
 それから、読書活動や図書館は、学校全体で取り組むべき。学校司書は推進役。だから、全教員が取り組まなければならない。環境教育と同じで、専科が決まっているわけではないので、教科を通じて、あるいは全教育活動を通じてやるものであり、読書活動も同じだと思っている。
 残念ながら学校によって、学校図書館の活動に温度差がかなりある。そこに専任司書を置くことによってどういうことになるかということを危惧する。結局専任司書に任せておけばいいやということになってしまうのでは。読書活動や学校図書館を使っての教育活動は専任司書がいることで、それに任せてしまえばいいやということになる。そうすると我々が進めていこうとする方向にはならないのではないか。というのが今の私の気持ち。

 従って、現段階でやるべきことは、司書の先生方を中心に学校全体で取り組んでほしい。だけど、手が足りないところがある。そこはボランティア活動で。進んだところは、清新第1のように、本だけでなく、図書館の読書環境の整備までしてくれるボランティアがいる。そういうボラが、いくつかの学校にわたっているが、それを横につないでもらっている。全区的な活動団体になってもらえないかと言っている。そうやって、学校全体が取り組めるということが、現段階では進める方向かと思っている。
 ボランティアには、いろいろお願いするが、本の装丁の方法とか、図書の分類の方法であるとか。そういうことがわからないとおっしゃる方もいるので、そういうところについては、今の段階では、中央図書館に協力いただき、研修会も行っている。ボラの活動を行うために、我々として、手助けできれば、当面やっていけるのではないかと考えている。

間宮委員 一昨年、周年行事が20校続いたときに、文教委員だった私は、20校すべてに参加させていただきながら、学校図書館も見させていただいてきた。入りやすい図書室もあるが、残念ながら、閑散としていて、入りにくいところもあった。いつでも、休み時間になったらその図書館を利用できる状況かというと、そうではなかったと思う。
 それを改善するためには、教育長からお話があったように、学校全体で進めていくということと、ボランティアの方がいてくださる、ボランティアとともに、高まっていくことはとても重要。しかし、それらをすべてまとめていくというときに、朝陽第1の専任司書の先生が特別、ということで終わらせてはいけないのではないか。

 本があれば、学校図書館と子どもたちの関係が豊かに進むかというと、そうでもない。専任の先生がいることにより、どこの本があそこにあるよと教えてもらう、貸し借りする、それだけでなく、本を通じて、本の中身のどこが大事だよということができる。朝陽の専任の先生もビデオでおっしゃっていたが、「より豊かな本との関わり、それが人生につながっていく、子どもの育ちにつながっていく」ということになる。専任司書の方が一日図書館にいてくださるということは、とても大事なことである。 
 
 現段階では学校全体で、また、東京都の配置に従うという先ほどの話もあったが、これからもう少し先を見据えたときに、学校図書館を充実させていくための、専任司書を配置するということをお考えいただききたい。

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