7月も終わり、8月に入り、このところの過ごしやすい、つまり暑くない天気に鯉も影響されているのか、余呉湖も鯉の喰いが悪い。もうそろそろ変化があるのではないかと期待しつつ8月の1日の夕方から3日の午前中まで再度余呉に行くことにしました.先週末も殆どが釣果を出すことができない状況の中で、何とか一矢を報いたいと初めてのポイントに竿を出す.
余呉湖に到着したのが夕方5時過ぎで、誰も釣り人はいない状況の中で水深をはかり2カ所にフィーディングする。竿を出すまでの間に車のサイドタープを設定して食事ができる準備等もして気がつけば日も傾き、明日の早朝の時間帯を狙って2本の竿を出す.竿はマッドドラゴン、リールはダイワのトーナメントISOでラインは16LBを300m巻いてある。右の竿は岸から30mラインに、左の竿は岸から20mを狙う。水深は4mから5m.鯉は右手沖から駆け上がりに沿ってやって来ると想定しての竿の配置である。
夏だというのに気温も低く、少し蒸暑さはあるものの車の網戸からの風は心地よささえ感じられる。しかし当たりは全くなく、8月2日の朝を迎える。平日でもあり、鯉釣りアングラーは見かけない。初めて入るこのポイントは周りを見渡すと流れ込みがあることに気がつく.他のポイントの流れ込みの水と異なり、少し柔らかい感じがする。一旦湿地へ落ちてから、そこから流れ出て来ている。
午後から知り合いのTさんが来て、貴重な情報を教えていただく。いつも親切にしていただき、頭が下がる思いである.また、時を同じくして常連のNさんも顔を出して、明日の早朝に備えフィーディングをして帰る。私の少し右手に入る予定である.私が今回入ったポイントは今年になってNさんも何本か良い型の鯉を上げているのであるが、私は初めてであり丁寧にキャスティングしながら当たりを待つことに。ちょうどこの時に、Tさんからいただいたボイリーを試しに使ってみることにし、夕方に餌交換する。
すっかり眠ってしまった午前3時前にバイトアラームの音に目が覚める.音からして糸が勢いよく出て行くのが想像できる。十分に走らせる方が夜でもあるので上げやすいと考える。竿を持つと予想通り右の竿である。右手の岸から15m付近にはうなぎの籠、そして右手の岸際は柳の木が水面に垂れ下がり、その枝から水中に根が張り出しているので、右手の岸際に走られたら殆ど取り込みは不可能になる。しかし寄せると鯉は右の岸へ向かってくるので、竿を逆に穂先を右に向けてやり取りするが徐々に右の岸近くへ。そしてうなぎの籠のロープにラインをこすりながら右手の柳の枝の中へ。しかし、慌てても仕方ないので、軽くテンションを掛けながら魚の動きを感じながら徐々に寄せにかかる.手応えもあるし大型と直感して慎重にやり取りするが、穂先付近にあった柳の枝に更にラインが絡みラインを撒くこともできなくなり、無理しても意味がないので、早朝にNさんが来るので、もし、のこぎりを持っていれば借りて、柳の木を切ることでしか打開策はない。そこで、Nさんが来るまでリールのドラッグを緩め糸が出る状態にして待つこと1時間半。朝の5時頃のNさんが来る。事情を話し、Nさんが竿をセットし終わるのを待って、アシストをお願いする。幸運にもNさんはのこぎりを持っていたので、それを借りて、腰まで水の中に入って柳の枝を切る。水中に根が出ていてそこにラインが絡んでいたのをまず離す。すると鯉が勢いよく沖に向かってまた走り出す。十分に走るのを待つ。約150m程沖に走ったのを確認する。気がつけば夜も明けて視界も良くなって糸の出て行く様子も確認できる.再度仕切り直して、また寄せにかかる。しかしどうしても右手の柳の木の方へしか寄ってこない。仕方がないので.慎重に寄せにかかる。糸はごりごりと柳の枝をこすりながらである。今度は岸から15m程先にあるうなぎの籠と岸の間を魚を寄せなくてはいけないが、何とかその間を寄せて来るが、最後になって右手の柳の枝にまたラインが絡む。しかし鯉はその枝の下まで寄せて来ていたので、浮かした状態でNさんがネットインしてくれる。時計を見ると6時である。当たりがあってから3時間が経過していた。ズボンは腰まで水浸しであるが、95cmの良型に心地よい疲れを感じながらも、Nさんには感謝以外の何物もありません。ありがとうございました.