もちろん、読書好きの人なら、とっくに読んだことがあるかもしれません。
でも、恥ずかしながら、サラはこれまでサトクリフについてはノーマークでした。
名前くらいは知っていました。
ときどき、どこかで見かけたからです。
ところが、上橋穂子さんの鼎談に接して、上橋さんが子ども時代、サトクリフを繰り返し読み、影響を受けたということを知りました。
サトクリフ?
そうか。上橋さんがそんなに面白く感じ影響を受けた作家というからには、読んでみてもいいかな、とやっと岩波少年文庫を購入しました。
博多から東京に向かう新幹線の中で、暇つぶしになればと読み始めたのが、これが面白い!
こんな面白い作家がいたのか、という嬉しい発見でした。
なんとなく読まず嫌いという作家っているもんですね。
案外そういう作家がたくさんいるのかも。
歴史小説というジャンルの中で物語を紡いでいった作家です。
史実をもとに、想像力の翼を羽ばたかせて自由に物語を形作る。
登場人物は想像上の人々です。
こうもあるだろうか、ああいうこともあるだろう…。
「きっと、そんな人々の行動や思いが、歴史の細部にあったのかな」と思わせる、優れた筆致です。
紀元117年ごろのローマン・ブリテン時代を描いた作品。
ローマ帝国に支配されていた当時のイギリスのお話です。
『第九軍団のワシ』。
時代は古くても感覚は新しい。
ローズマリ・サトクリフというのが作家の名前。
第二次世界大戦後に活躍し、92年に72歳で亡くなっています。
ハリー・ポッターや上橋菜穂子さんも新しい出会いだと興奮したけど、サトクリフもまた、嬉しい出会いでした。
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