見てきました!
音量、すごかったー。
そこかい?
舞台をバイクが疾走し、ロックバンドが生演奏。
場面は2206年の近未来と、1980年代を行き来し、
舞台が回ると近未来、またまた回ると1980年代…という具合で、
いや、舞台じゃなくて客席が回るのだった。
豊洲にあるIHIステージアラウンド東京は360°回転劇場なのだ。
去年は『髑髏城の七人』を「花」「鳥」「風」「月」「極」のシリーズでやり
今年は『メタルマクベス』を「disk1」「disk2」「disk3」で通す。
見てきたのはホヤホヤの「disk1」
あまり予想してなかったけれど、
ヘビメタ、ロックの歌で構成されたお芝居。
ううっ。
それでもバイクの音がゴーゴーと響いて歌をかき消し場面転換。
展開が早いので、けっこう気持ちを切り替えられて、ついていける。
ときどき片耳をそれとなく塞いだけれど。
お芝居の内容は、タイトルにうたっているように
シェークスピアの『マクベス』が元ネタ。
3人の魔女も出てくるし
「血が、血が取れない」というマクベス夫人の印象的な場面もあり
基本マクベスに忠実に仕上がっている。
たとえば「きれいは汚い」という松岡和子訳のセリフがあるが
脚本の宮藤官九郎は、それに「ただし、俺以外!」というセリフをくっ付ける。
そして、それが歌になるのだから、ある意味スゴイ。
セリフに関しては、まったく宮藤官九郎オリジナルに近いのだと思う。
ありがたいことに、蜷川マクベスを別々の時期に2回見ているので
『メタルマクベス』の展開もよくわかる。
「ああ、このセリフはシェークスピアだ」とか思えて、
面白い。
見おわって思うに、「マクベス」の別バージョンを見たのですよね。
マクベスはどう転んでもマクベス。
そこに、シェークスピアの500年の凄さがあるのかも。