日比谷ミッドタウンで『プーと大人になった僕』を観た。
あの可愛いクリストファー・ロビンが大人になった「僕」は
ユアン・マクレガーだった。
子ども時代のクリストファー・ロビンは、ほんとに本人みたいで
って、本人は本の中の挿絵なんだけど、
いかにもいかにも「らしく」て、
うっとりした。
ああ、クマのプーさんのクリストファー・ロビンって、
こんなだったよなあ…、いいね…という具合。
見とれていたい。
さて、クリストファー・ロビンがプーたちと遊んだ「100エーカーの森」は
いまでもそのままで、プーたちもそこで暮らしている。
そのプーが「友達がいなくなった」とロンドンの
大人になったクリストファー・ロビンのところまで訪ねてくるのだ。
子どもの世界のプーが、大人の世界に飛び込んでくる。
プーの言葉が、なかなか考えさせられる。
★仕事があるから帰らなきゃと言う大人のクリストファー・ロビンに対して
「それは風船よりも大切?」
★なんとかしなければと焦る大人クリストファー・ロビンに対して
「ぼくは『何かする』よりも『何もしない』をするよ」
「『何もしない』は最高の何かにつながる」
不思議の国のアリスの「なんでもない日、おめでとう」という言葉が
好きで、よく使う。
自己流に解釈し、何も辛いことのない、なにげない普通の日の
なんとすばらしいことよ、と思うから。
(ルイス・キャロルの本にはなく、ディズニー・アニメのほうの言葉なんだけど。)
「『何もしない』ことをする」
というのも、すごく新鮮で心に響く。
そうだよ。
「何もしない」という選択肢もあるんだ。
何もしなくていいなんて、怠けてるみたいだけど
それは大人の生きることにへたくそな
効率主義に毒された感じ方かも。
何もしない…
ああ、でもそれはなかなか大変。
目的を度外視して、好きなこと、楽しいことを
気分のままにやるってことかな?
それともビーチでボーっとして
1日を過ごすというたぐいのことかな?
ちょっと考えさせられる。