先週から、NHK-FMにて『とことん歌う声優コレクション』という番組が放送されています。
これはその名の通り、声優さんが歌っている曲を特集した番組なのですが、この声優さんが歌う曲の中には
声優さんが演じているキャラ名義で歌っている、いわゆる「キャラソン」もちらほら含まれていました。
今でこそ、キャラで売っているアニメにはほぼ確実に付いてくるキャラソン。
僕はてっきり、キャラソンは2000年代に入ってからの、いわゆる萌え系アニメの台頭の時期に
キャラが歌うという文化が出来、それが派生して現在のカタチに至っていると思っていましたが、
どうやらキャラソンの歴史は深いようで、もっと昔からキャラソンはあったようです。
今回は、(自分の知っている範囲で)ちょっと古めのキャラソンを取り上げてキャラソンについて
考えてみたいと思います。
なお、本記事でのキャラソンの定義は、
1、キャラの声優がキャラの名義で歌っている
2、レコードやCDなどの媒体での販売実績がある(単なる挿入歌として終わっていない)
とします。
あのヤムチャが・・・名曲『ウルフ・ハリケーン』
先述の『とことん歌う声優コレクション』で流れて初めて知ったのですが、
【ドラゴンボール】きってのやられ役でおなじみの「ヤムチャ」にキャラソンがあったようです。
ウルフハリケーン 【ヤムチャ】
DBファンには有名な話かもしれませんが、僕はこの曲を知らなかったので、
ラジオからこの曲が流れたときにはビックリしました。
すごくいい曲! そしてちゃんとキャラソンしてる!!
技名を叫ぶところなんて、っぽくて良いですよね。でもヤムチャ・・・。
1987年発売のCD『ドラゴンボール全曲集』に収録されている曲のようです。
ちなみに、『とことん歌う声優コレクション』では他に
【ゲゲゲの鬼太郎】のねずみ男のキャラソン『ビビビのねずみ男』、
【シティハンター】の冴羽りょうのキャラソン『CHANCE』も流れました。
また、ラジオでは流れてませんが【キン肉マン】の各超人たちのキャラソンもあるようです。
80年代後半から、すでにキャラソンはあったんですね~
これらの曲の特徴は、
キャラの特徴や性格など、基本情報の紹介
キャラの技名や武器名の紹介
基本的にそのキャラをヨイショする
というところでしょうか。
狙いはキャラの紹介一択ということでハッキリしてますね。
楽曲中で掛け合いする『らんま1/2』キャラソン集
90年代前半に、強烈なキャラが暴れまわる『らんま1/2』というアニメが世を席巻します。
そのキャラたちの強烈さから、各キャラのキャラソンが多数リリースされました。
これは「キャラソン」というジャンルが確立していなかった当時としては、とても画期的なこと
だったようです。
1990年に発売されたキャラクターソングアルバム『らんま1/2熱闘歌合戦』は大ヒットし、
第5回日本ゴールドディスク大賞アルバム賞アニメ部門を受賞したほどだとか。(wiki情報)
乱馬的企画音盤らんま1/2熱闘歌合戦
聴いてみると、キャラたちが楽曲中で掛け合いをしています!
声優の特性を生かして合いの手的にボイスを挟んでるわけですね。
明らかに、80年代のシンプルなキャラソンから進化しています!
国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』にもあったキャラソン集
個人的な話になりますが、僕が初めて聴いたキャラソンは『ちびまる子ちゃん』(一期)のキャラソン集でした。
僕が小学生の頃、親が買ってきてくれたものなのですが、これがよくできたCDでした。
さくら家のお父さん、お母さん、お姉ちゃん、おじいちゃん、おばあちゃんのキャラソンまであり
(なぜかまる子自身のキャラソンは無し)
はまじ・関口・ブー太郎など、サブキャラのキャラソンもありました。
絵描き歌のようなお遊びの歌もあれば、歌なしのインストゥルメンタルでキャラを表現した
変化球的な曲もありました。
”ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌” 「B級ダンシング」
はまじ・関口・ブー太郎の『B級ダンシング』、良かったなぁ。
永沢君、映像にいるのに空気・・・。
ブックレットにさくらももこ先生描き下ろしのイラストがたくさん載っていたのも
お祭り的な感じがして良かったです。
さくらさきこ(まる子の姉) キャラソン 「乙女の微笑み」
普通に楽曲として名曲だったお姉ちゃんのキャラソン。
アニメではまる子に怒ってばかりですが、実は超乙女というキャラが良く出ています。
キャラ名義なばかりに・・・埋もれる名曲
声優・坂本真綾さんは、声優としての活動と歌手としての活動、どちらも同じくらいに
精力的であり、どちらも同じくらいに大きく評価をされています。
声優としての活動と歌手としての活動がきっちり分けられて評価されている
珍しい声優さんだと思います。
自身の出演のないアニメ作品の主題歌を歌うことのある声優さんは、真綾さんくらいでしょう。
そんな歌手としての側面も大きい真綾さんも、もちろん何曲かキャラソンを歌うことがあります。
1999年にWOWWOWで10分番組として放映されていた『臣士魔法劇場 リスキー☆セフティ』という
マイナーアニメで、主人公である桂木萌名義でのキャラソンを発表していますが、
このキャラソン、キャラソンの域を超えた名曲として真綾ファンのなかでは
評価の高い曲なのです。
【高音質】夜明けの風ききながら
でも、キャラ名義での発表なので、今後真綾さんのアルバムには加えられる予定はないみたいです。
・・・残念!
2000年代に入り、進化してゆくキャラソン
2000年代にはいつの間にかキャラソンの文化は確立され、現在では把握が困難なくらいに
たくさんのキャラソンが発売されています。
そもそもアニメのOPやEDがキャラソン、なんてのはもうよくあることです。
『けいおん!』なんかは、ヴォーカルだけでなくギターやベースもキャラが
演奏している体ですので、もはやキャラ「ソン」とは呼べなくなってきてるのかも!?
『テニスの王子様』なんかは、キャラソン楽曲数がハンパないですよね。
ファンでも全曲把握できてないんじゃないかな・・・。
『アイドルマスター』系の楽曲も、アイドルであるキャラが用意された楽曲を歌うという体
なので、既に従来のキャラ紹介的意味合いのキャラソンの枠に収まっていないです。
ますます進化を続けるキャラソン、最終的にどうなっちゃうのかー!?
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ちなみにキン肉マンでのキャラソンで最も古いアルバムは「キン肉マンGo Fight!(ゴーファイト)~アイドル超人テーマ曲集~」が1984年6月リリースだったかと思います。
声優がキャラ名義でとなると、やはり90年代に入ってからなのでしょうね。
なお上記定義に近い(担当声優が歌っている)もので、私が思いつく最も古いものはストップ!!ひばりくん!のキャラソン(だと思う…いや、私の地方では放送されてなかったのでw)が収録された「ストップ!!ひばりくん!<SONG BOOK>」が1984年1月リリースなので、これかな?と思います。
余談ですが、私に「主題歌でも挿入歌でもない(今で云う)キャラソンというものが存在する!」と強烈に印象付けたのはキャプテン翼の『荒野の叫び(日向小次郎のテーマ)』(1985年12月発表)でした。
歌手じゃない人に歌わせてもいいことネーナ!としみじみと…、うん、いや、まあw
今の声優はある程度は歌える人が増えていい時代になったなと思います。
「ストップ!ひばりくん」が暫定最古の称号を獲得しました!
>荒野の叫び
知らなかったので探して聴いてみました。
これは・・・たしかに・・・。
でも鈴置さん・・・涙が出てくるなぁ
で始まるオバQ音頭こそ、キャラソンの鑑ではないでしょうか。
いまでもこれが流れている盆踊りあるよね。声優が歌っていて、キャラの能力紹介もあるし(姿が消えるってことだけだけど)。
まさかの60年代キャラソンで、暫定最古の称号を獲得しました!
声優が歌ってるという条件をクリアしてるところがミソですね