前編からのつづき
サマサ村再訪
シャドウは帝国の仕事で、サマサの村を再び訪れることになった。
おそらく二度と足を踏み入れることはないと思っていた
村の風景が目の前に広がる。
しかし、かつて愛した妻の姿はその村にはもうなかった。
どうやらシャドウが村を飛び出してから亡くなってしまったようである。
代わりに、娘・リルムの姿がそこにはあった。
リルムは立派に成長し、10歳の元気な女の子となっていた。
リルムの面倒を見ているのは、どうやら母の友人であった
「ストラゴス」という老人のようである。
かつての妻の愛犬・インターセプターも、リルムにはよく懐いた。
リルムもストラゴスも、シャドウが「クライド」だということに
気付くことはなかった。
そのサマサの村にて、大規模な火災が発生し、
リルムが一人、炎に包まれた屋敷に取り残された。
娘と暮らす生活を捨てたとはいえ、愛情までも捨てたわけではない
シャドウは、燃え盛る屋敷に乗り込み、リルムを救出した。
ストラゴスに感謝されるシャドウは、
「勘違いするな、インターセプターのためだ」
と言い捨てるが、マスクの奥の瞳はやさしく光っていた。
世界崩壊
帝国が暴走をはじめた。
古よりの「魔大陸」を浮上させ、三闘神の封印を解こうというのだった。
中でも、帝国魔導士・ケフカの暴走はすさまじく、
三闘神を使って世界を破壊しようとしていた。
ケフカを止めるため、ロックやティナ達は魔大陸に上陸する。
シャドウも、単独行動でケフカのもとに向かっていた。
しかし、ケフカによる三闘神の復活を阻止することはできなかった。
シャドウは、せめてロック達だけでも逃がそうと、単身ケフカに挑む。
そして、ロック達の飛空挺で魔大陸を脱出した。
しかし。
その日、世界は引き裂かれた。
仲間を乗せて魔大陸を脱出した飛空挺も、やがて墜落。
仲間達は離れ離れになってしまった。
崩壊後の世界に生きる
世界が引き裂かれてから一年、シャドウは一人彷徨っていた。
気まぐれから、世界を守ろうと奮闘してみたが、結局ケフカを止めることは
できずに世界は引き裂かれてしまった。
あの日の悪夢は、相変わらずシャドウを苦しめていた。
血まみれのビリーがこちらをじっと見つめている。
ある日、シャドウは獣が原の洞窟で行き倒れているところを、
かつての仲間に発見される。
担ぎ込まれた場所は、皮肉にもかつて傷だらけで辿り着いたサマサの村だった。
やがて回復したシャドウは戦う場所を求め、サマサの村を離れる。
シャドウが向かった先はコロシアムであった。
シャドウに残されているのは戦いだけの修羅の道。
どんな世になろうが、シャドウが平穏な生活を送ることは許されないのだ。
コロシアムで再会したかつての仲間たちに、一緒に来ないか、と誘われる。
仲間達は、ケフカが居を構えるガレキの塔に乗り込んで
ケフカを倒そうとしているのだった。
シャドウは、どの道戦いの道を歩むならば、世界を救うことに繋がる道を
歩んでみるのも悪くない、と仲間達に同行するのであった。
道の終わり
シャドウや仲間達の奮闘で、ケフカは倒れた。
主を失ったガレキの塔は、ゆっくりと崩壊を始めていた。
仲間達が脱出のため道を急ぐ中、シャドウはふと足を止める。
そして、愛犬・インターセプターに別れを告げた。
シャドウの歩んだ修羅の道の終着点が、そこにはあった。
ケフカや帝国が滅んだ今、もう世界は戦いを必要とはしないだろう。
シャドウも、あるいは戦いとは無縁の生活に戻ることができるかもしれない。
しかし、シャドウはそれを良しとはしなかった。
かつてシャドウは、自らの感情のことで悩んでいたティナに、
「答は自分で見つけるしかない」と助言をしていた。
それは、そのまま自分に向けて言った言葉でもあったのだ。
シャドウが選んだ答が、これであった。
「ビリーよ。もう逃げずにすみそうだ。あたたかくむかえてくれよ」
穏やかに呟いたシャドウは、崩壊するガレキの下に沈んだ。
シャドウと別れを告げたインターセプターは、仲間の待つ飛空挺へと走る。
その先には、シャドウの娘・リルムの姿もあった…。
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【FF6】ロックとセリスの物語を追う
サマサ村再訪
シャドウは帝国の仕事で、サマサの村を再び訪れることになった。
おそらく二度と足を踏み入れることはないと思っていた
村の風景が目の前に広がる。
しかし、かつて愛した妻の姿はその村にはもうなかった。
どうやらシャドウが村を飛び出してから亡くなってしまったようである。
代わりに、娘・リルムの姿がそこにはあった。
リルムは立派に成長し、10歳の元気な女の子となっていた。
リルムの面倒を見ているのは、どうやら母の友人であった
「ストラゴス」という老人のようである。
かつての妻の愛犬・インターセプターも、リルムにはよく懐いた。
リルムもストラゴスも、シャドウが「クライド」だということに
気付くことはなかった。
そのサマサの村にて、大規模な火災が発生し、
リルムが一人、炎に包まれた屋敷に取り残された。
娘と暮らす生活を捨てたとはいえ、愛情までも捨てたわけではない
シャドウは、燃え盛る屋敷に乗り込み、リルムを救出した。
ストラゴスに感謝されるシャドウは、
「勘違いするな、インターセプターのためだ」
と言い捨てるが、マスクの奥の瞳はやさしく光っていた。
世界崩壊
帝国が暴走をはじめた。
古よりの「魔大陸」を浮上させ、三闘神の封印を解こうというのだった。
中でも、帝国魔導士・ケフカの暴走はすさまじく、
三闘神を使って世界を破壊しようとしていた。
ケフカを止めるため、ロックやティナ達は魔大陸に上陸する。
シャドウも、単独行動でケフカのもとに向かっていた。
しかし、ケフカによる三闘神の復活を阻止することはできなかった。
シャドウは、せめてロック達だけでも逃がそうと、単身ケフカに挑む。
そして、ロック達の飛空挺で魔大陸を脱出した。
しかし。
その日、世界は引き裂かれた。
仲間を乗せて魔大陸を脱出した飛空挺も、やがて墜落。
仲間達は離れ離れになってしまった。
崩壊後の世界に生きる
世界が引き裂かれてから一年、シャドウは一人彷徨っていた。
気まぐれから、世界を守ろうと奮闘してみたが、結局ケフカを止めることは
できずに世界は引き裂かれてしまった。
あの日の悪夢は、相変わらずシャドウを苦しめていた。
血まみれのビリーがこちらをじっと見つめている。
ある日、シャドウは獣が原の洞窟で行き倒れているところを、
かつての仲間に発見される。
担ぎ込まれた場所は、皮肉にもかつて傷だらけで辿り着いたサマサの村だった。
やがて回復したシャドウは戦う場所を求め、サマサの村を離れる。
シャドウが向かった先はコロシアムであった。
シャドウに残されているのは戦いだけの修羅の道。
どんな世になろうが、シャドウが平穏な生活を送ることは許されないのだ。
コロシアムで再会したかつての仲間たちに、一緒に来ないか、と誘われる。
仲間達は、ケフカが居を構えるガレキの塔に乗り込んで
ケフカを倒そうとしているのだった。
シャドウは、どの道戦いの道を歩むならば、世界を救うことに繋がる道を
歩んでみるのも悪くない、と仲間達に同行するのであった。
道の終わり
シャドウや仲間達の奮闘で、ケフカは倒れた。
主を失ったガレキの塔は、ゆっくりと崩壊を始めていた。
仲間達が脱出のため道を急ぐ中、シャドウはふと足を止める。
そして、愛犬・インターセプターに別れを告げた。
シャドウの歩んだ修羅の道の終着点が、そこにはあった。
ケフカや帝国が滅んだ今、もう世界は戦いを必要とはしないだろう。
シャドウも、あるいは戦いとは無縁の生活に戻ることができるかもしれない。
しかし、シャドウはそれを良しとはしなかった。
かつてシャドウは、自らの感情のことで悩んでいたティナに、
「答は自分で見つけるしかない」と助言をしていた。
それは、そのまま自分に向けて言った言葉でもあったのだ。
シャドウが選んだ答が、これであった。
「ビリーよ。もう逃げずにすみそうだ。あたたかくむかえてくれよ」
穏やかに呟いたシャドウは、崩壊するガレキの下に沈んだ。
シャドウと別れを告げたインターセプターは、仲間の待つ飛空挺へと走る。
その先には、シャドウの娘・リルムの姿もあった…。
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【FF6】ロックとセリスの物語を追う
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何故だかふと、ファイナルファンタジーⅥのシャドウのことが気になり、(そういえば、どんなストーリーだったっけ…)と答えを探していたところ、こちらの記事にたどり着き、前編後編とも読ませていただきました。
Ⅵは私が小学生の頃にやっていたため、記憶が曖昧になってまして…
こちらのブログにて、リルムとシャドウは親子だということに、新鮮な驚きがありました。
読みやすいストーリー紹介と懐かしい画像を、ありがとうございました。
こんな脇役と思っていたシャドウにも抜かりがない。
改めて感動しました。
シャドウみたいになりたいと思った少年も今や…
EDは何度見ても泣けますね。BGMも相まって。