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どうも、こんばんわ。グッシー健二です。
久しぶりのコーナーとなりますが、「細かすぎて伝わらない名場面」をやります。
今回取り上げるのは【シャーマンキング】です。
そもそも細かすぎる仕込みネタが多すぎるこの作品を本コーナーで取り上げることには
ちょっと抵抗を感じましたが、とりあえずやれるだけやってみようと思います。
今回の収録範囲はハオ登場直前まで。
コーナーの性質上、ネタバレ全開となりますのでご注意ください。
では
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【シャーマンキング】記念すべき第一廻目の扉絵です。
何人ものキャラクターが描かれていますが、これらのキャラクターたちは
まだ登場がずいぶん先となるキャラクターたちばかりです。
ちなみに、ここで描かれているキャラクターは、
向かって左から、ミッキー(麻倉幹久)、たまお、道潤(背後に白竜)、
マリオン、マチルダ、カンナ(背後にアシュクロフト)、アンナ、葉、まん太
となります。
少なくとも、ここに描かれているキャラクターは【シャーマンキング】連載開始前には
既に出来ていたキャラクターであることが伺える扉絵ですね。
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【シャーマンキング】は連載初期は主人公・葉がシャーマン能力を使って霊と交流する
一話完結スタイルのストーリーでした。
ところが、ジャンプ漫画の宿命なんでしょうかねぇ。
もう一人のシャーマン・道蓮(タオ レン)が登場してから、あっという間にバトル漫画になりました。
まぁ、最終的にはバトルものになっても良いですが、一話完結スタイルの話ももうちょっと
読みたかったなぁー。
それではアンケート票取れないんでしょうけど。
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中国の武人「馬孫」を自身の身体に憑依させて戦うシャーマン・道蓮。
スーツケースから折りたたまれた馬孫刀を取り出して戦う彼ですが、
一体、どうやって中国の刀剣を日本に持ち込んだのでしょうか?
完全版一巻の蓮のキャラクター紹介欄にそのからくりが書いてありました。
馬孫刀の刃の部分と飾りの宝玉が100年以上の時代を経たものなので
骨董品として税関を通過したそうです。
この先、他国のシャーマンが続々と日本に登場しますが、彼らはみんな武器の類を
持ち込むのにこういう工夫をしてるんでしょうかねぇ。
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500年に一度開催される、シャーマンキングを決めるイベント「シャーマンファイト」。
シャーマンキングとなった者は星を統べる者として、次のファイトが開催される500年の間
全知全能の神となって地球を統治することができるといいます。
シャーマンキング本編では、2000年度のシャーマンファイトの様子が描かれますが、
それ以前のシャーマンキングはどんな人物が務めていたのでしょうか?
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まん太は、2500年前の「あの人」や2000年前の「あの人」は、
実はシャーマンキングだったのではないか?
という推測を立てますが、これがその通りでした。
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【シャーマンキング】最終公式ガイドブック「マンタリテ」にて、シャーマンファイトの歴史が語られます。
シャーマンファイトの歴史は古く、起源は遥か1万年と2000年前にまで遡るといいます。
2500年前のB氏や2000年前のC氏のシャーマンキングとしての治世は
シャーマンファイトの長い歴史からみれば、短い500年だったというわけですか・・・。
ちなみに、1000年前と500年前のシャーマンキングがどのような人物かは不明です。
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登場初回からそのスパルタンっぷりに強烈なインパクトを感じさせてくれる本作のヒロイン・イタコのアンナちゃんです。
葉やその他のキャラに辛辣な言動を取るアンナ。いわゆるツンデレというやつですが、(当時はこんな言葉なかったけど)
一応、この時点で葉にはデレているというのがすごいところです。
デレてなお、このツンっぷり!
葉はアンナに会うたびに「殺される・・・」と死を覚悟しちゃうほど。
アンナがツンからデレに変わる瞬間は、ずいぶん後の回想編で見ることができますが、
デレる前の100%のツンを見れば、本編での葉に対する厳しい言動が一応デレて見えます。
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初登場で既に主人公にデレてるけど、とてもデレてるようには見えない不思議なツンデレヒロイン。
それが、イタコのアンナなのです!
まぁ、こんなアンナちゃんが唯一、ぼろぼろに動揺しまくった場面があります。(過去回想のぞく)
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暴力的な落ち武者の霊・トカゲロウを救うため、自分の身体にトカゲロウを取り憑かせて
その乾いた魂を満たそうと試みる葉。
アンナは、てっきり葉がトカゲロウを取り憑かせたあとシャーマン能力で支配するものと
思っていたが、なんと葉は本気でトカゲロウに自分の身体を開け渡していたのでした!
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動揺のあまり泣き出すアンナ!
普段のツンツンな彼女からはおよそ想像できない光景に、まん太も思わずびっくり。
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まぁ、結局葉がなんとかしちゃうんですが、思わぬ恥をかいてしまったアンナちゃんは
ますますツン分を増大させて、以降、このような醜態をさらすことは二度とありませんでした。
そういう意味では貴重な場面だったのかも。
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連載第27廻にして、ついに【シャーマンキング】のキモとなるイベント
「シャーマンファイト イン トーキョー」が始まります。
シャーマン"ファイト"というだけあって、これからますますバトルよりの物語展開と
なるべくしてなっていくことでしょう。
その予感と相まって、新たなバトル要素「オーバーソウル」が登場します。
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「オーバーソウル」・・・!
それは、今まで「憑依合体」で自分の身体に霊を憑依させていたのに対して、
刀などの、媒介に霊を憑依させて霊力を帯びた武器として扱う能力のことです。
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今までの憑依合体では、霊に身体を操縦してもらうことになるため、
バトル漫画としては、主人公が直接戦わないということでマイナスな印象を読者に与えたり、
バトル表現も制限されがちになっていたのが、このオーバ―ソウル登場で一挙解決となりました。
オーバーソウル登場により、【シャーマンキング】はバトル漫画への道を本格的に歩むことになります。
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「エムシノキペコンル!!」
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「モソソクルッペ!!」
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「エピッタルキウパシホルッケ!!!」
さあ、上の技をうえだゆうじさん(アニメ版ホロホロ役声優)の声で脳内再生してみよう!
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ホロホロの妹「ピリカ」が可愛いです。
完全版のキャラ紹介において、なんとシャーマン能力を持っていて持ち霊もいることが判明しますが、
本編ではシャーマンとしてはぜんぜん活躍しません。
でも、ピリカはそこにいるだけでいいんだ!
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アニメ版のピリカの声優は、最近亡くなられた川上とも子さんでした。
くっ、ピリカ・・・(涙
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本作で行われるシャーマンファイトは、「イン トーキョー」と銘打たれています。
その名の通り、世界各地から名のあるシャーマンたちが東京に集結しますが・・・
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葉 VS ファウスト戦のように、試合場は必ずしも東京都内になるとは限らないようです。
ファウスト戦は猪口浜(横浜)外国人墓地。首都圏ではあるけど「トーキョー」じゃないじゃん!
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これに対する、シャーマンファイト運営委員であるパッチ族・シルバの理屈はこうです。
「あの東京ネズミーランドだって 千葉にあるじゃあないか!!」
成程。なら仕方がない。
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でも、そのあと舞台はアメリカへと移るのでシルバの掲げた東京ネズミーランド理論は
もろくも崩れ去りますがね。
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結局、「シャーマンファイトは地球の王を決める試合なんだから戦いの場は当然地球全部」
「イントーキョーはあくまでみんなが集まる場所にすぎん」との結論に行き着きました。
うーん、納得いきます?
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まん太の妹の名前・・・いや、なんでもないです。
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シャーマンファイト本戦開始時、ファウストが出てきたホテルはどうみてもラブホ。
エリザとナニしてたの!?
(注・エリザは死体です・・・)
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蓮の父親・道円(タオ エン)は、見た目があのガンダムそっくりです。
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↑ あのガンダム。
もう完全に一致。
正確にいえば、上の画像の道円は本当の道円が作り出したオーバ―ソウルなのですが、
本当の道円にも、あのガンダム最大の特徴である弓型のヒゲがあります。
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修験者見習いの玉村たまおが主役のおまけマンガ・「コックリエンジェルキューピッドさん たまお」は
わずか1,2ページの超短編作品ですが、横道に逸れた細かい設定が大好きな武井先生らしく、
緻密な設定が存在します。
完全版のキャラ紹介でその設定が余すところなく大公開!
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主人公・たまおちゃんは、護法魔王尊からシュゲンの力を与えられた和の魔法少女!
プランシェットと護法ステッキを手に、ロリータ魔人操る祭魔から日本の祭りを護るため
日々戦っているのだ!
おともだちのアンナさんは、第8話「仏の顔もサンドウィッチ」から登場。たまおが憧れる
葉先輩を取り合うライバルでもある。気が強くて怖いけど、本当はやさしい女の子だ。
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もうひとりのおともだち・ジャンヌさまは第13話「ハロー!拷問のハロウィン」から登場。
和の魔法が通じない西洋のお祭りモンスターをサバキの力で拷問した。
おっとりしてて泣き虫だけど、怒らせると容赦がないぞ!
・・・なにこれ。単体ですごく読みたいんですが。
それにしても、この設定をつくってる武井先生、ノリノリである。
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シャーマンファイト本戦開始前、葉たちは実家に幽閉されているという蓮を救うため、
中国の蓮の実家に乗り込みます。
捕まってる蓮・潤を含めて仲間が五人おり、五重の塔があって・・・燃える展開です。
武井先生としては、この道家編で「うまい感じに人気者っぽくなるぞ」というイメージがあったそうです。
ところが・・・
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五重の塔を登らずに、地下へと下るって、なんで!?
武井先生によると、もちろん最初は五重塔をクリアして頂上を目指す予定だったのが、
いざ図面をつくったら、幽閉されるのって地下だよなーって気付いちゃったのだとか。
・・・いやいや、なんですかそのヘンなリアリティへのこだわり。
そんなこと気にせずに頂上を目指せばいいじゃないですか!
でも、武井先生のこだわりはそれを許しません。
「僕がジャンプ漫画家として正しい力を持っていたら、最上階に幽閉するべきだったんですけど
なぜかああなっちゃいましたねぇ・・・あれはホント・・・ホントだめですよね(笑)」
と、苦笑まじりに語る武井先生。
「ジャンプ漫画家として」というワードは、以降、週刊少年ジャンプにてシャーマンキングという作品
を描く武井先生を語る上では重要になってきます。
と、今回はここまで。
次回へ続きます。
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道円ネタだと、武井先生の誕生日に某ガンダムのプラモをいくつも送られたそうですね。
出典どこだっけ?
ググってみたら、ジャンプの巻末コメントで
言ってたみたいですね↓
1999年27号(第45話)
僕の誕生祝いにスタッフの皆から一人一個ずつ
ターンAのプラモもらった。ターンA祭り状態。
ターンA祭りってw
ホワイトドールの御加護のもとに!
連載版の方だとはっきり名前が出ていた記憶が
あー、そうでしたか。(あまり憶えてない
やっぱ宗教上の理由で伏せられたんですよね。
ほぼ全編宗教ネタの漫画なのに・・・