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映画・聖なる泉の少女

2019年10月06日 | 映画(海外)
原題 NAMME
2017年 ジョージア

トルコと国境を接する山深いアチャラ地域に口承で伝わってきた物語を元に作られた作品とのこと

山岳地帯の小さな村には、人々の心身の傷を癒す聖なる泉があり、先祖代々ある家族がその泉を守り、癒し手として泉の水による儀礼と治療を執り行ってきました
高齢となった父親には、家を出た3人の息子がいますが、彼らはそれぞれがイスラム教聖職者、キリスト教神父、無神論の科学者と生きる道が異なっており後継者にはなりえず、末の娘・ナーメ(マリスカ・ディアサミゼ)に自分の後を継がせようとします
ナーメに無理をさせるなと父親を諭す兄たち、後継者がいなければこれまで自分や先祖がやってきたことが全て無になってしまうと嘆く父親、後継者となるのが宿命と思いながらも偶然出会った青年に恋心を抱き自由な生き方に憧れ思い悩むナーメ
ナーメを中心に家族の日常を描きます

村を流れる川の上流に水力発電所が建設された影響か、川の水が濁り、泉の水が減っていくのは口承が消えていくのを暗示するかのようです

神秘的な大自然の映像が素晴らしいです
美人ではないけれど、そのたたずまいから凛とした美しさが漂ってくるマリスカ・ディアサミゼがまた素晴らしい

ラスト、青年に教えてもらった絶景の場所へ泉で飼っていた魚を放すシーンは究極の神秘の世界でした

台詞や動きの少ない静かな映画ですが現代日本社会にも通じる内容の良作と思いました



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