「丘の上の本屋さん」
原題 IL DIRITTO ALLA FELICITA
2021年 イタリア
【Amazon Prime Video】
イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上にある、小さな古書店
店主のリベロ(レモ・ジローネ)はある日、店の外で本を眺めていた移民の少年エシエン(ディディー・ローレンツ・チュンブ)に声を掛けます
好奇心旺盛なエシエンを気に入ったリベロは次々と店の本を貸し与え、エシエンは、リベロが語る読書の素晴らしさに熱心に耳を傾け、本の感想を語り合ううちに年齢や国籍を超えた友情を築いていきます
丘の上の古書店と、お隣のカフェだけが舞台の、善き人々が繰り広げる日常の物語
リベロがエシエンに貸し与える本は「ピノッキオ」「星の王子様」「白鯨」「シュヴァイツァの伝記」とエシエンの成長に従いレベルアップしていきます
体調に不安を覚えたリベロは隣のカフェの店員ニコラ(コッラード・フォルトゥーナ)に自分の亡き後の店の処分を託します
そして、ニコラを通してリベロが最後にエシエンに渡した本は…
移民という立場のエシエンが将来経験するであろう厳しい状況に立ち向かっていけるように、という思いの込められた1冊でした
主な登場人物はリベロ、エシエン、ニコラの3人
リベロの古書店は知る人ぞ知る、で時折やってくる個性的な客たちから無理難題を言われても毅然とした態度で対処します
リベロに認められる古書は「本物」なんですね
素敵な映画でした
けれどBGMや映像が唐突に切り替わるのには難儀しました
「わたしは最悪」
原題 THE WORST PERSON IN THE WORLD
2021年 ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク
【ムービープラス】
30歳という節目を迎えたユリヤ(レナーテ・レインスベ)
これまでいくつもの才能を無駄にしてきた彼女は、いまだ人生の方向性が定まらずにいます
年上の恋人アクセル(アンデルシュ・ダニエルセン・リー)はグラフィックノベル作家として成功し、最近しきりに身を固めたがっています
ある夜、勝手にパーティに紛れ込んだユリヤはそこで若く魅力的なアイヴィン(ハーバート・ノードラム)に出会い、アクセルと別れ新しい恋愛に身をゆだねます
そこに新たな展望を見出そうとするユリヤでしたが…
「身勝手な女」に尽きます
でも徹底的には憎めません
何となくユリヤの心持に感じ入るものがあります
何者かになれると信じ、向上心に支えられて生きてきたユリヤが30歳を迎えて感じる行き詰まりや息苦しさ、他者の無理解
ただ、彼女の場合、恋人への依存度が高く、相手が自分の理想とする人物でないと判断すると直ぐ別れてしまい、次の相手へ、そしてそこでも同じパターンが繰り返されるのです
これはねぇ…30歳ならもうちょっと成長しなくてはねぇ
終盤でようやく自分と向き合うことが出来たのかもしれないと思わせるシーンがありますが、実際どうなのでしょうか
何はともあれユリヤは厄介な女性でした
「丘の上の本屋さん」、観逃した映画でした。
上映が単館系だったので、上手く調整できなくて・・・。
レンタルで借りて観てみようかな(汗)
今、観たいのは明日から公開のマイケル・ケイン主演、
『2度目のはなればなれ』です」^^
共演のグレンダ・ジャクソンは残念ながら亡くなってしまいましたが。
映画館で見ましたが、『ハーレムの闘う本屋』を読みながらこの映画が思い浮かびました。
人との出会い、人ひとりの及ぼす力など思ったものです。
良い映画でした。
是非是非、観てみてくださいな♪
マイケル・ケイン、これまで本当にご苦労様でした、ですね。
cyazさんの感想記事、楽しみにしています。
そうそう、人との出会いは大切、簡単に切り捨ててはいけないと思いました。
「ハーレムの~」は記事を拝読して、自分にはちょっと難しいかな、と思いつつ図書館予約リストに入れました。読む気力のある時に読めたら…と思っています。