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吉田修一「春、バーニーズで」

2021年07月19日 | や・ら・わ行の作家

文春文庫
2007年12月 第1刷
2018年7月 第2刷
180頁
写真・前康輔

「春、バーニーズで」「パパが電車をおりるころ」「夫婦の悪戯」「パーキングエリア」「楽園」

妻と妻の母親、4歳になる妻の連れ子と暮らす30代のサラリーマン・筒井の日常を描きます
筒井は「最後の息子」の主人公のその後とのこと

バーニーズへ妻と息子と買い物に行った折、10年以上前、食べさせてもらっていた閻魔ちゃんにばったり出くわします
思わず目を逸らしてしまう筒井は選ばなかったもうひとつの時間を思うのでした

「夫婦の悪戯」で分かるように、妻もそれなりの人生を送ってきたようですが、筒井にとって良き伴侶であることが「パーキングエリア」でわかります

閻魔ちゃんや昔付き合っていた女性、「パパが電車をおりるころ」で行きがかり上メアドを交換することになった女性たちのことなどを思い出しながら、筒井は妻と息子と普通に暮らしていくのでしょう

読みやすいですが胸にチクリ刺さるところもあって読み終えて暫くボーっとしてしまいました


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (todo23)
2021-08-17 16:10:09
ここで見かけて手に取りました。
結構初期の作品ですよね。どこかフレッシュで良い感じでした。もっともデビュー作の続編と知らずに『最後の息子』を未読のまま読んでしまいました。
読んでおいた方が良かったのかなぁ。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/26749609.html
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todo23さん (こに)
2021-08-18 08:03:25
「最後の息子」が既読だと、本作の主人公の家庭環境に妙に納得がいきます。
読んでみて、もう一度表題作を読み直してみると、きっと切なくなりますヨ。
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