創元推理文庫
2001年4月 初版
2012年9月 26版
2019年11月 新装初版
解説・戸川安宣 宮部さんのデビューの頃
344頁
元警察犬で今は蓮見探偵事務所の用心犬、ジャーマン・シェパードのマサと飼い主で所長の浩一郎氏、長女で調査員の加代ちゃん、末っ子で高校生の糸ちゃん、etcが立ち向かう5つの事件をマサの目を通して描く連作短編集
犬が人の言葉を解して、というとオダギリジョーさん大活躍のNHKドラマ「オリバーな犬」を思いだしますが、マサはあそこまで弾けていない『普通』に優秀な犬です
「心とろかすような」
「てのひらの森の下で」
「白い騎士は歌う」
「マサ、留守番する」
「マサの弁明」
人の温かさや誠実さも描かれていますが基本、悲しくてやりきれない話でした
最後の「マサの弁明」に登場するのは宮部みゆきさん本人
マサの宮部氏に対する評価は厳しいです(笑)
日々精進、仕事に励めよ、ってことですね
初出は最も古いものが1989年
34年も経ちますが、宮部節に古さは感じませんでした
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