「裏窓」
原題 Rear Window
1954年 アメリカ
骨折して部屋から出られなくなったカメラマンのジェフ(ジェームズ・ステュアート)は退屈しのぎに毎日窓から隣のアパートの住人の人間観察をしています
ある日、いつも喧嘩ばかりしていた夫婦のうち、妻の姿が見えなくなったことに気付きます
夫を観察するうち、これは夫が妻を殺害したに違いないと確信するのでした
ジェフの部屋とそこから見えるアパートの各部屋だけが映されるのは、まるで舞台劇のようです
緊張の連続するサスペンス、特に終盤は画面から目が離せませんでした
部屋から出られないジェフの代わりに足となるのが恋人・リザ(グレース・ケリー)
美しいですね~
ワンシーンのみ、ヒッチコックも登場します
「ブリキの太鼓」
原題 Die Blechtrommel
1979年 西ドイツ、フランス
時代は第二次大戦前後
成人並みの知能を持って生まれたオスカル(ダーフィト・ベンネント)は、自らの身体の成長をコントロールする能力を持っていました
父がオスカルが3歳になったらブリキの太鼓を買い与えようと話すのを聞き3歳までは成長しようと決心します
いつもブリキの太鼓を首から下げ、授業中でも構わず太鼓を叩くオスカルを注意する先生に対し、叫び声でガラスを割るなど、奇行を繰り返し、自分の意にそぐわない周囲の人間を次々と死に追いやる全く良心を持たない人間として描かれます
ダークです
なんとも後味の悪い作品です
戦争が終り、父の墓に太鼓を捨て、成長することにしたオスカルですが、彼に未来はあるのでしょうか
撮影時、ダーフィト・ベンネントは11歳だったそうです
まるでオスカルそのもの、演技とは思えないほどでした
「父/パードレ・パドローネ」
原題 Padore Padorone
1977年 イタリア
文盲の羊飼いの少年がついには言語学者になるという物語
実話に基づいており、最後にはご本人C・レッダも登場します
学校(学問)より家業の羊の世話を優先させる父に絶対服従の日々を送る少年
殴られても罵倒されても逆らうことは出来ません
成長し、徴兵されて軍隊に入り、文字を読む必要に迫られた彼は仲間に文字や文学などを教わり必死に学び知性を獲得
やっと父の呪縛から解き放たれることができたのでした
父親の歪んだ価値観には驚かされました
そういう時代だったといえばそうなのでしょうが、父親には家族を愛する気持ちが無いとしか思えませんでした
多分、父親自身、そういう家庭に育ってきたのでしょうね
ズッシリ重たいけれど、これもまた目が離せない作品でした
「火車 HELPLESS」
原題 Helpless
2012年 韓国
原作 宮部みゆき
獣医師の男性が、突然失踪した婚約者を探すうちにわかってきた彼女の素性
彼女は偽名を使っていたのでした
一体彼女は何者なのか
何のために偽名を使っていたのか
韓国映画はドギツイ描写が多くて好みではないのですが、宮部さん原作ということで観賞しました
原作はこんなに凄くなかったでしょう?
別物ですね
原題Helplessのとおり、どうしようもないところまで追いつめられた女性の物語
緊張が続く展開に疲れました(汗)
「幸せへのキセキ」
原題 We Bought A Zoo
2011年 アメリカ
半年前に妻を亡くした突撃レポーターのチャーリー(マット・デイモン)
子供の世話と仕事に忙しく、母を亡くした子供たちの気持ちを汲みとる余裕もありません
心のケアが必要とされた長男の退学を機に、心機一転引越を考えます
気に入った物件は2年前に閉園した動物園内にある家で、現在動物園は故オーナーの遺産で運営されているのでした
家を買う条件は動物も一緒というもので一度は断るチャーリーでしたが、楽しそうに鳥の世話をする娘の姿を見て購入を決めます
様々な困難を乗り越え、動物園を再生させ、家族の絆を取り戻し…
ごくありきたりなストーリーですが希望に満ちたラストにはほっとさせられました
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