新潮文庫
2008年10月 発行
2012年5月 9刷
解説・児玉清
561頁
一力さん5冊目
一力さんの特徴である濃い人情話は苦手なので自分には本作が今まで読んだ中で一番面白かったです
江戸・寛政年間
田沼意次、意知親子失脚の後老中首座についた松平定信の時代
主人公は金沢と江戸を往復する「浅田屋」の三度飛脚と呼ばれる屈強な男たち
読んで想像するだけですが背が高く筋骨逞しい姿に惚れ惚れ
浅田屋の江戸組と加賀組合わせて16人の飛脚が巻き込まれる武家社会の抗争
なんとしても期日までに金沢から江戸まで『ある物』を運び届けなければ加賀藩はお取り潰しまで考えなければならないほどの危機にあるのだった
江戸から金沢に向かう飛脚たちの道中
逆に金沢から江戸に向かう飛脚たちの道中
加賀藩江戸屋敷
幕府内の密談
各場所の話が各章毎、時間の流れに沿って語られます
その中には飛脚たちの生い立ちや過去の体験などもあり、ただの勧善懲悪に終わらない物語となっています
飛脚の中に公儀御庭番の手下がいて、どんな展開を見せるのかハラハラドキドキ
真冬の北国街道の親不知・子不知の荒波を走り抜けるリアルな描写に力が入り
飛脚たちと女性との恋にホッとし(イイ男にはイイ女がつくものです)
『ある物』を巡っての御庭番vs飛脚+猟師の対決の結末はいかに
ほろ苦さも残るラストですが、自分の仕事に誇りを持ち人を信じて走り続ける男たちの物語は爽快でした
飛脚は右手と右足を同時に前に出して走るのだそうです
身体がよじれなくて早く走れるらしいのだそうです
やってみましたが、無理でした (^_^;)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます