文春文庫
1986年12月 第1刷
解説・中村武志
276頁
1983年下半期、第90回直木賞受賞作
17篇から成る短篇集です
一見、何でもないようなサラリーマンの都会生活の哀愁を知的なペーソスで描く作品集
どこの誰にも一枚めくれば、あやしげな私生活があるものです
1篇は平均15頁ほどと短く、これといった大事件を描いているのではないけれど、読み終ればそれぞれに強いインパクトが残ります
昭和を知らない世代には読みにくいかもしれませんが、平成も終わり、さらに昭和が遠くなりそうな今、神吉さんの作品を味わって、そんな時代に生きた男女がいたことを感じて欲しいと思うのです
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