幻冬舎
2019年9月 第1刷発行
368頁
ある日突然この世にあらわれた某(ぼう)
人間そっくりの形をしており、男女どちらにでも年齢、人種構わず擬態できます
お金も身分証もないため、生きていく術がなく途方にくれますが病院に入院し治療の一環として人間になりすまして生活することを決めます
絵を描くのが好きな高校一年生の女子、性欲旺盛な男子高校生、生真面目な事務職員、と次々と姿を変えていき「人間」として生きることに少し自信がついた「某」は病院を脱走、自立して生きることにします
大切な人を喪い、愛を知り、そして出会った仲間たち
生真面目な事務職員までは、イマイチでしたが、読み進めるに従い、奇妙奇天烈な設定が面白くなってきます
三好愛さんの装画が本書の世界観を表しています
確か、宮部みゆきさんの装画も描かれていましたね
何か分からないけど人に近い「某」
自分は、自分のアイデンティティを大事にしたいと思いました
たとえ辛くてリセットしたくなることであっても、それも自分なのだと納得して生きていたいです
「某」にはなりたくないかな
私が読んだの、そんなに前じゃないのに、かなり忘れていてショック・・・。
それと三好愛さんのイラスト、ふんわりしてカワイイですよね。
宮部みゆきさんの本も手掛けていたのですねー。
図書館で可愛いイラストに惹かれて借りました。
これは、大きな起伏がないので忘れやすい内容かも。
「川上さんの”うそばなし”が戻ってきた」と期待したのですが、読み進めて行くうちに違うことに気付いてしまいました。
肩透かしを食らった感じで、評価はちょっと低めです。
私の勝手な思い込みだったのですがね。
川上さんも当たり外れがあるので良しとしましょう。
本作は、私には当たりまであと数歩、てなところでした。