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おうち映画(日本)を5本

2021年02月05日 | 映画(国内)
「蛇にピアス」
2008年
【チャンネルNECO】

原作 金原ひとみ

蛇のように先が割れた舌を持つ男アマ(高良健吾)と出会ったルイ(吉高由里子)、アマの部屋で一緒に暮らしながらアマの紹介で知り合った彫り師シバ(ARATA)とも関係を持つようになります
ルイは自らの舌にもピアスを開け、背中に入れ墨を彫り身体改造の痛みと快楽を委ねる日々を送りますがどこか満たされない思いを抱えていました

吉高由里子さんがオーデションに応募して初主役を勝ち取った映画とのこと
撮影当時はルイと同年代だったでしょうか
高良さんとARATAさんは守備範囲でしたが、吉高さんに驚きました!
現在の彼女からは想像も出来ない体を張った演技に圧倒されました
全体に暗い雰囲気の映像はルイの心情を表しているようです
そんな刹那的な生き方は止めなさいよ、と思いつつルイのことが愛おしくなりました
      




「よこがお」
2019年
【日本映画専門チャンネル】

訪問介護士として周囲から信頼されている市子(筒井真理子)は訪問先の大石家の長女で介護福祉士の基子(市川実日子)の勉強をみており傍目には仲の良い姉妹のようでした
実は、基子は市子を密かに慕っていて、その気持ちは憧れ以上の感情へと変化していきます
ある日、基子の妹サキが失踪
1週間後に無事戻ってきますが誘拐犯として逮捕されたのは意外な人物でした
誘拐事件への関与を疑われた市子は理不尽な状況に追い込まれ仕事も恋人も全て失ってしまいます

人は多面的なものを持っており「よこがお」にしても右からと左からとでは全く違った顔をみせるのです
メディアの報道もまたしかり
市子に憧れを抱く基子も市子の一面しか見えておらず別の面を見て絶望します

全てを失った市子は復讐を企てるのですが…それもまた事実を知らなかったばかりに空回りなのでした
心の揺らぎを見事に演じた筒井真理子さんと市川実日子さんの起用がお見事
深田晃司監督の世界でした
      




「椅子」
2004年
【日本映画専門チャンネル】

深田晃司監督が21歳のとき初めて自主制作した長編映画で、脚本、撮影、美術、音楽もご自身で手掛けられました

一見、何の繋がりも持たない人々
交通事故で姉を失った女性、似顔絵描きの老人、男子小学生、その母の4人が“椅子”を軸に交流していく姿を描きます
演者によっては台詞が聞き取り辛いし、淡々と進む物語は終盤はやや盛り上がるものの全体に退屈でした
ただ、意欲的な作品だとは思います
その後のご活躍を知っているので客観的に観ることが出来たのは幸いでした
      




「西北西」
2018年
【WOWOWプラス】

性別や出身国、宗教のボーダーで揺れるマイノリティの女性たち
レズビアンのケイ(韓英恵)はモデルの恋人アイ(山内優花)との関係や自分の生き方に悩んでいました
一方、イスラム教徒のイラン人留学生ナイマ(サヘル・ローズ)は日本での暮らしや同級生との付き合い方に不安を抱えていました
ある日、ナイマと出会ったことからケイの中で何かが変わり始めます

自分の感情がよくわからないケイ
ケイを独占したがるアイ
人を好きになったことのないナイマ
3人はそれぞれ幸せを探しているのに見つけられなくて苦しんでいます
切なくて胸が締め付けられる思いでした
価値観は人それぞれで摩擦や衝突は避けられませんが何とかならないものか、考えさせられました

タイトルの「西北西」は東京からみたメッカの方向で、ナイマは毎日決まった時間に必ず西北西に向かって祈りを捧げます
その姿は真摯で心打たれるものがありました
日本企業に就職しようと面接を受けるナイマは、面接官にこの会社を選んだ理由に「違う価値観で会社に貢献したい」と答えたのに「違う価値観とは具体的にどんなことですか」と問われるも何も答えられませんでした
その時のナイマの困惑と絶望が演技なのか素なのか、少しの表情の動きだけで心のうちが伝わってきて驚きました
最近化粧が濃すぎて鼻についていたサヘル・ローズさん、見直しました
      




「64-ロクヨン-」
2014年
【日本映画専門チャンネル】

原作 横山秀夫

わずか一週間しかない昭和64年に発生した少女誘拐殺人事件
通称「ロクヨン」
事件は未解決のまま14年の時が流れ、平成14年、時効が目前に迫っていました
かつて刑事としてロクヨンの捜査にもあたった三上(佐藤浩市)は現在、警務部の広報官として働き記者クラブとの確執や刑事部と警務部の対立などに神経をすり減らす日々を送っていました
さらに私生活においても娘の家出というトラブルを抱えており気持ちの休まる間もありません
そんなある日、ロクヨンを模したかのような新たな誘拐事件が発生します

本庁と県警、全国紙と地方紙、保身に走る上層部、ありとあらゆる困難を跳ね除け、執念でロクヨンの犯人を追い詰めていく三上
すごかったです
男が男を信じるドラマでした
佐藤さんに加え、三浦友和さん、綾野剛さん、奥田瑛二さん、緒方直人さん、永瀬正敏さん、瑛太さん(現・永山瑛太)etc豪華出演陣も見逃せません
前編/後編の2部作ですが長さなど全く気になりませんでした

結末は原作とは違うそうです
なるべく早く読むようにしませう
  



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