今夜は主人が職場まで迎えに来てくれた
私がとても家に帰るきにならなくてひたすらに泣き続けていたからです。
父を思い出したのは
辛いことがあったからです。
最上級の悲しみで今の辛さを忘れたかったのです。
それでますます涙を呼んでわあわあ泣いていたわけです。
車に抱き抱えられて乗せられました。
食事に誘われてガストに。
主人はごめんねって謝っていた。
あなたの事じゃないよ。
私はあなたと二人で静かに食らいたいだけ。
それだけなんだ……
生きてきた道で
最大の悲しみ
父の死
あとを追いたい
そう思ったのです
悲しみとは深く、怖いもの
自分の命を絶ちきりたくなる
涙はあまり出ない
涙はずっとあとから
悲しみのあまりに涙さえ出ない
涙したらこの現実を受け入れることになるから
父がもういない現実を感じた時に
涙は滝のように流れ、声にならない叫び声で泣きわめき
ただひたすらに父のそばに行きたかった
今でも父のビデオは観ることはできない
母にみせたい気持ちはあるが……
母に謝ると、
もうすぐあの世で会えるからいいよって
若いパパはお婆ちゃんになった私が分かるかね！
当時はお腹に娘を宿していたから
娘が生まれたときに
父の生まれ代わりだね～～って皆が喜んだ
父は私が妊娠していたことを知っていたから……
みることができない事も知っていたから……
あとを追うことは娘を殺すことになるから
父が知っていたから
私は今、生きている
父の死を感じたときから
父を思うと涙が頬をつたう
だから、父のビデオは観ることはできない
今の私はいつでも父のそばに行けるんだ
でもね、ママを頼むと言う父の言葉を聞いたから
母が父のもとに旅立つまでは死ねない
どんなに辛いこと、悲しいことがあっても父の死よりましなんだ
何で父が死んでしまったのか！
何で父を私から奪わねばならないのか！
何で何で！！
今は悔しさしかない
父が生きていてくれたら
父がきっと怒ってくれる
父が私を苦しめる奴らを叩きのめしてくれる
戦争に行って生きて帰ってきた人なのに
何で早くに死んじゃうの！
あんな奴等と何処が違うの？
何で父が死ぬの？
誰にでも平等で、暖かくて、人を口汚く罵る事もなく穏やかで正直な人
まっすぐに前を向き堂々と生きてきた人
母と私を愛してくれた父
私たち三人は静かに仲良く生きてきた
穏やかな日々
今は父はいない
父の姿を重ねる
全く違う❗
父の思いは如何なるものだったろう
私の悲しみより深かっただろう
父が意識のあるときに最後にみた優しい私を見つめる眼
生涯忘れない
悔しいとき、悲しいとき、辛いとき
その眼を思いだそう
何でこの瞬間、父を思いかえしたのだろう
父と母の私を見つめる眼には嘘のない真実の愛がある
私が我が子を見つめる眼に嘘がないのと同じだ
親離れが出来ていないとよく言われるが
それだけ私は両親に愛されてきたからだ
父が生きていてくれたら
なんて言ってくれるだろう……
そればかり思ってしまう
辛い今を生きている
耐えられない
