中国と昴とわたし

<<蒼穹の昴>>シリーズの影響もあり最近、中国の人と清朝の話題で盛り上がる事が多い。
歴史の教科書を見れば当たり前なのだが、西太后慈禧や李鴻章、張作霖は中国ですこぶる評判が悪い。
「慈禧は独裁者で、李鴻章は外国と戦わずに逃げた人、張作霖は人殺し」と取り付く島もない。
友人の話では慈禧の子孫は今もまともな暮らしができないなどその根はかなり深い。

歴史に関わる話題はこの国では地雷を踏む可能性もあるのだが好奇心が勝って
「最近読んでる小説は、本当は慈禧や李鴻章は清朝を外国から護ったって内容なんだ。歴史は昔のことだから本当のことは誰にも分からないでしょ？」
と話をすると目を丸くして驚くが、そこは幸いにも海外との繋がりがある人達なので面白いねー、と興味は示してくれる。
中国では最近、若い人達の間で現代に住む主人公の魂だけが清朝など過去の時代にタイムスリップをして、その時代の女性と恋に落ちるという小説が流行っているそうなので、その影響もあるかもしれない。(中国語で穿越小説と呼ばれる)

<<蒼穹の昴>>シリーズは歴史上悪人とされている人達を見事に英雄として描き、感動的なストーリーを作り上げた作品。
歴史問題でたびたび揺れるアジア諸国だが、見方によって歴史は当然変わって当たり前。相手の顔色を気にせずもう少し強気でも良い気がしてしまう。
歴史大キライで日本史も世界史も学生時代には赤点を取り続けた経歴を持つが、海外と付合いをはじめてから少しそれを学ぶ価値を見出せるようになったこの頃だ。