自転車で転び、膝や肘に盛大な擦り傷と切り傷を作ったのは、去年7月の事だ。
以来、ほんの近場以外、自転車には乗っていない。
いわゆるトラウマと言うやつだ。
休止期間、実に9ヶ月。
そろそろ再開しようと思う。
宮の陣大橋を渡る。
転ぶ原因となった、歩道の段差への恐怖心も湧くことは無い。
快調だ。
宮の陣神社。
大保原合戦の折りに、征西将軍懐良(かねなが)親王が陣を敷いた場所だ。
親王お手植えの紅梅。
奥に見えるのは遍万寺山門。
将軍梅と遍万寺の由来が書かれている。
五万騎塚。
神社から程近いところにある。
大保原の合戦は、両軍併せて10万(諸説ある)の大会戦である。
中でも特筆すべきは、親王までもが深手を負うと言う、凄まじい白兵戦が行われた事だ。
大保原古戦場跡には、こんな塚がいくつか残っている。
そんな大保原の空には、弓矢の代わりに、今は農薬散布のヘリが飛ぶ。
それはいい。
そんなことより、何しろ股間が、
痛い!
9ヶ月のブランクは、私の股間をして、元の軟弱者に変えてしまったらしい。
すっかり忘れてたよ。
股間の痛み問題を。
次の目的に到着。
イテテテ
やっとサドルから降りられるぜ。
大中臣神社。
将軍藤。
同じく懐良親王の手植えである。
ここから北朝方大将の少弐頼尚本陣までは、すぐの距離である。
北朝方の凄まじい抵抗に遭ったのだろう。
敵陣目前に迫った時に、親王は負傷したようだ。
開花状況としては、6分咲きから7分咲きといったところか。
家を出る時には、もう少し先まで行くつもりでいた。
しかし、
最早、私の我が儘な股間が言うことを聞かぬ。
断固帰る!と泣き喚いている。
仕方ない。
今日の所は、
撤退だ。
イテテテ