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Tシャツとサンダルの候

コンビニではお静かに


阿蘇登山の話には続きがある。



カーナビがポンコツ過ぎて、スマホを併用している事は以前にも書いた。

阿蘇山からの帰路。

スマホアプリは初めての道に私を導く。

「なるほど!この道はここに出るのか。これは早い!さすが!」


ニンマリと、アプリの優秀さにほくそ笑む私である。



さてここで、

本題に入る前に、この日のスマホの状況から説明しておきたい。

このルートは、GPS測位がやや不安定であり、時折ポインターは、道路から外れたり戻ったりを繰り返していた。

もう一点、

ジムニーはタイヤ音が大きく、アプリのガイダンスが聞き取りにくい。

よって、スマホの音声を最大に設定していた。

この2点の状況があった。


では、本題である。


大津町を通過中、私は尿意をもよおしてきた。

とある十字路の角に、コンビニが見えた。

これ幸いと、そこで用を足す事にした。



私は、アプリを起動させたままのスマホをポケットに突っ込み、店内に入った。

(スマホの画面は説明の為に後から写したもの。実際の現場とは違う)

男子用トイレの前に立ち、おもむろにジッパーを下ろす私。

放水開始だ。


ふー、

やれやれ。


と、その時、


『ピンポン!この交差点を左です』


スマホが突然、大声を発したのだ。


(え!今、訳があって曲がれないんだ。つーか・・・何なんだよ、お前!)


隣の個室に入っている人に聞かれたのは確実だ。

とは言え、一瞬慌てはしたが、これぐらいは大した事ではない。

顔を見られた訳ではないし。



用を済ませ、トイレから出た。

アイスコーヒーでも買って帰るかな。

レジでオネエチャンに100円を渡そうと、ポケットに手を突っ込んだその時、


『ピンポン!6kmほど道なりです』(スマホ)

「あ、しもた!」(私)

「クスクス」(オネエチャン)


ずっと測位が不安定だったスマホ。

トイレからレジまでの間に、今度は勝手に交差点を曲がってしまったらしい。


(しーっ!頼むから、静かにしてくれ-)




結論

経路案内を起動させたまま、コンビニに入らぬ方が宜しかろう (-_-)






である。

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