樫原湿原に行ったなら、天山へ登る。
ここ最近はそう決めている。
何故かと言えば、
湿原から登山口まで、車で30分程の近さに加え、登山口から山頂まで20分で着く。
実に手軽でお得なのだ。
例えて言えば、
お得なラーメン&焼き飯セット、もしくはカツ丼&うどんセットと言えば、分りやすいだろう。
(↑ むしろ分かりづらい)
登山口駐車場から。
すぐそこが山頂だ。
山登りと言うより、お散歩なのだ。
そんじゃ出発しよう。
昨日の投稿で書き忘れていたが、今回は、家内とその姉と一緒である。
暫くは、雑木林が続く。
ハルジオン
タツナミソウ
コナスビ
なだらかな傾斜の道は、季節の花々で彩られ、思わずスキップしたくなるぐらいだ。
尤も、
登山道自体は案外とガレていて、本当にスキップなどしたら、かなりの確率でこけると言っておく。
そのガレた登山道を、のんびりと横断中のお方がいた。
「あんた、こんなところにいると踏みつぶされるよ。」(義姉)
スプラッターな光景はこの山には似つかわしくない。
義姉が道の脇へ、そっとワープさせてやっている。
きっとこの芋虫が成虫となった暁には、義姉の家に恩返しに行くに違いない。
雑木林が途切れると、急に空が開け、笹と灌木の台地となる。
天山は、意外な事にミヤマキリシマが多い。
ほんの少しだが、咲き残りのピンクの花が、私達を待っていてくれた。
サルトリイバラの実。
あの坂の上の雲の下が頂上だ。
到着。
眼下には、有明海と佐賀平野。
何はともあれ、腹が減った。
此処で飯にしよう。
ハム
「あ、ちょっと動かんで。」(私)
「え、どうしたと?」(義姉)
義姉の背中に、ベニツチカメムシがお散歩中ではないか。
中々の美形である。
パシャリ
「早く取って!」(義姉)
「ハイハイ。」(私)
ミミナグサ
さて、今回の天山での主題は、
「ヤマトキソウば見つける!」(家内)
という事らしい。
樫原湿原で見られるトキソウとは同属だが別種で、その名の通り山地の日当りの良い草地に咲くとの事。
ヒメハギ
だが、天山稜線を歩き回るも、一向に気配すら感じられない。
ヤマツツジ。
「まだ早いのか、終わってしまったかじゃなかか。」(私)
「ある!断固としてある!」(家内)
オオバギボウシ。
その家内の意気込みも、この辺りで段々と萎えてきたようだ。
「引き換えそ・・・(ショボン)」 (家内)
再び天山山頂まで引き返し、登山口へと降りて行くと、
「あった!!見つけた!」
黒髪山以来の家内の叫び声が。
ヤマトキソウだ。
湿地にあるものとは、姿が随分と違っている。
この辺りは、注意しながら歩いてきた道なのに、見落としていたらしい。
「あー、良かった!!来た甲斐があったよ。ワーイ!」(家内)
このままでは、スキップしながら山道を降りて行きそうな勢いである。
落ち着け。
転ぶぞ!!