何故か野鳥に関する投稿が続く。
数年に一度という寒波が襲った日曜日。
私達はここにいる。
閑静な住宅街の中の演習林、篠栗九大の森である。
何しろ寒い。
気温で言えば、山の方がずっと厳しい筈なのに、何故か町中の寒さは堪える。
千両も寒風に震えている。
フユイチゴ
この会の唯一の目的。
それは、その日森で出会った、動植物を分類し記録していく事だ。
(植物の場合はキリがないので、花や実が成っているもの限定)
この季節、花や実が成っている植物は少ない。
昆虫に至っては、ほぼいない。
自然、観察対象は鳥が主役となる。
「あ、あそこ。ジョウビタキいた。」(会員)
「え、どこどこ?」(私)
「ほらほら、あの枝。あ、飛んでったー。」
これの繰り返しである。
鳥に目が慣れていない私。
容易には見つけ出せないのだ。
中央の溜池が見えてきた。
鴨たちは一列縦隊である。
メンバー達は、望遠鏡を覗きこみ、
「マガモに、ヒドリガモいますね。」
「あとはホシハジロもいますよ。」
私にはどれも同じに見えるカモも、ベテランメンバーにかかれば、たちどころに分類されていく。
「あそこにいるのはカイツブリですよ。」
わからん。
カメラのレンズを最大ズームにして、ファインダーを覗き込むと、
あ、あれか。
パシャリ
でも、遠いなあ。
ヤブツバキ
すっかり葉を落としたラクウショウ。
辺りを余計に寒々とさせる。
「オオバンがいますね。」
パシャリ
「あ、カンムリカイツブリがいた!ほらほら、あそこ。」
「どこですか?」
「この指の方向。白っぽくて首の長いやつ。」
「えーっと、、、、」
「もっと右。もっと右。」
「あ、あれか!」
パシャリ
観察会の人々は、年に1回来るか来ないかの私にすら、誠に親切なのだ。
カワウ
とにかく寒い。
手袋した手が悴み、背中に貼ったホッカイロも役に立たない。
いつもより早めの解散となったのは、当然である。
「帰り、和白に寄って行こうか。丁度満潮時間だし。」
私と家内は、義姉を誘い寄り道して帰る事に。
和白干潟
「ツクシガモいっぱいおるやん!」(家内)
「ほんなごと。」(義姉)
私のヘッポコレンズでも、はっきり捉える事が出来る距離だ。
更に場所を移動。
「どうせ帰り道やけん、小郡の大添堤にも寄って帰ろうかな。」(私)
「私も行く!」(義姉)
じゃによって・・・
またしても大添堤である。
そして、またしてもコウノトリはいない。
代わりに、ヘラサギ&クロツラヘラサギ軍団がいた。
前回は5羽だったが、今回は12羽確認できた。
だがしかし、
寒さのせいか、自分の羽に嘴を深く埋め、中々顔を拝ませてくれない。
「少なくとも、あれとあれとあれの3羽はクロツラよ。」(家内)
ヤツの見立てが本当かどうかは、責任は持てない。
甘木鉄道が堤を横切っていく。
「ふーん。それはよかバッテン、、、、寒か!帰るぞ!」(私)
私達の野鳥観察的日曜日は、寒波と共に暮れていく。