「フクちゃんがおらん。フクちゃーん。」(家内)
朝からフクが行方不明らしく、家内が探している。
「あそこじゃなかか?」(私)
あそことは・・・
ここで、我が家の寝室事情を、少し書いておかねばならない。
家内はベッドに寝る。普通だ。
私はベッドが苦手で、フローリングの床に、直に布団を敷いて寝ている。
布団直敷きの欠点は、朝起きたら、それをどこかに収納しなければならないと言う事だろう。
しかし寝室には押入れは無い。
まだ寝ている家内のベッドの上に、私が、折りたたんだ布団を容赦なく積み上げるのは、仕方がない事なのだ。
簡単に言うと、上から順に、私の敷布団と掛け布団、その下に、家内の掛け布団、敷布団の地層が出来ている。
更に、猫どもが家内の布団の中で、一緒に寝る習慣がある事も付け加えておかねばならない。
すると、どうなるか。
「フクちゃーん。」
ヤツが一枚一枚、布団の地層を掘り起こしていくと、
「いた!」(家内)
黒い物体が、
第2地層と第3地層の間で、発掘された。
『フニャー 起こさんといて!』(フク)