まだまだ本調子ではないものの、少しづつウメに元気が戻りつつある。
二人して側にいてやる必要はなさそうだ。
「山、登ってきていいかな。」
「どうぞ、ご自由に。」
てな訳で、阿蘇である。
ルートは、仙酔尾根を登り、高岳稜線へ。
稜線に出たら高岳東峰、その後、鍋底に下りて高岳山頂へ。
その後中岳山頂、火口東展望所を経由し、仙酔峡へ戻る予定である。
仙酔尾根。
大蛇がのた打っているかのようである。
中間地点まで登ってきた。
ゼヒー、ゼヒー
このバカ尾根め。
いつも通りのハードさだぜ。
取り敢えず、一旦休憩しよっと。
振り返れば、駐車場があんなに小さくなった。
遠くに目をやれば、外輪山の向こう、九重連山が雲の上に頭を出している。
さてと、いつまでも休んでいても仕方がない。
そろそろ、この忌々しい岩場を登るとするか。
このしんどさから逃れるには、ひたすら登って稜線に出るしか無い。
ようやくその稜線が見えてきた。
現金なもので、途端に元気が出てくるのも、いつも通りである。
やっと、バカ尾根が終わったぜ!
フーーーー!
一転して、稜線歩きは天国である。
大迫力の鷲ヶ峰を眼下に見下ろし東峰へ。
天狗の舞台に登り、
山飯である。
沖縄そば旨し!
食事が済んだら鍋底へ。
月見小屋通過。
高岳山頂に、複数の人影が見える。
すじ雲が空を覆う。
阿蘇は早くも秋の気配である。
トノサマバッタ?
ヒゴノクニ(1592m)到着。
何故だろう。
この山頂には、いつもキアゲハがいる。
お鉢の切れ目から、角を突き出す根子岳。
私は、この景色が大好きである。
では、
ワープ!
中岳山頂。
火口から噴煙が盛大に上がっている。
火口の方から登ってきた女性に、
「噴煙、苦しくなかった?」
「あ、全然大丈夫でしたよ。」
そりゃよかった。
では、火口東展望所を目指して下りるとするか。
火口東展望所
展望所から見る中岳火口。
この景色、いつ何時見られなくなるか分らない。
この山は、登れる時に登って、登り溜めをしておかないといけない。
帰り道は、ハンミョウがずっと道案内。
私が近づくと数歩前へジャンプ、そのまま待機し、また私が近づけば数歩前へ。
その繰り返しである。
正に"道教え"の名前通りである。
お陰で、単調なコンクリート道路も飽きることがない。
そんじゃ、ハンミョウに引かれて下山といくか。