今年の1月18日の記事で、マリモの事を紹介した。
阿寒湖の土産物屋で買ってきた、あれだ。
あの頃は、リビングの仏壇脇に置いて、毎日それを鑑賞していた。
その後、マリモがかなりの低温を好む事が分かってきた。
何しろ生まれ故郷は阿寒湖なのだ。
当然だ。
真夏などは、『冷蔵庫の中に入れて育てる』とまで書いてある。
冷蔵庫に入れておいて、どこが観賞用なのか分らぬが、とにかくそういう代物らしい。
当然ながらこの季節、我が家のリビングは、ヒーターが入れっぱなしである。
「マリモが暑がっとる。引っ越しさせんと。」
かくしてマリモ三兄弟は、今や住む人間とて無い、長女の部屋へと引っ越しさせられた。
無論、私がこの部屋のドアを開ける機会など、冷蔵庫のドアを開ける頻度より、はるかに少ない。
私がこの部屋に訪れるのは、定期的な水替えの時ぐらいである。
「何のための観賞用マリモ?」などと、
先程の冷蔵庫で育てる事に対する私のツッコミを、ここで繰り返してはいけない。
「そろそろ、水替えしなくちゃね。」
水替えのついでに、2ヶ月半ぶりにサイズを測ってみた。
前回1月18日の時点では、18㎜に僅かに届かない大きさだったが、今回は・・・
図り様もあるので、ざっくりした数値になるが、18㎜は越えたと見ていいだろう。
少しは成長しているようだ。
だがあとの二つは、測定する気にもなれぬ。
寧ろ小さくなった気がする。
特に末弟のこれなどは、分解寸前である。
本物のマリモは、当然の事ながら採取は禁じられている。
土産物屋で売られている物は、違う湖に生息する糸状藻を丸めただけの物と聞いた。
ほどけてきたに違いない。
マリモの末弟よ。
しっかりするのだ。
ほどけたらいかん!
何とか頑張って、丸くなっておくれ。
と、
誰もいない部屋で、意味不明の言葉をマリモに呟くオヤジであった。