自慢じゃないが、暑さにはからっきしの私である。
そんな私が、わざわざ大汗を掻き、夏山に登ろうとしている。
我ながら、摩訶不思議と言う他ない。
とは言いながら、
この日は終始、心地よい風にも励まされ、誠に爽快な山歩きとなった。
天狗の山頂で5分ほどの休憩を取った後、次の目標中岳へと向かう。
中岳との鞍部まで一旦降り、
この岩場を登ると、
九州最高峰の頂だ。
中岳から御池を望む。
稲星山方向。
この一瞬だけ、祖母山の頭が、ひょっこり雲の上に出てくれた。
んじゃ、次の4座目に向かいますかね。
岩場を降り、
東千里ヶ浜へ。
正面には最後の5座目久住山が、どっかり座っている。
東千里方面から白口岳へは登ったことがない。
ここで一瞬、駐車場の紳士の真似をして、白口岳へもと考えはしたが、
(3時には牧ノ戸出発、3時には牧ノ戸出発・・・)
念仏のように唱えて、分岐を通り過ぎる。
稲星山のダラダラとしたザレ場に差し掛かった。
そう言えば昔、この山で脱水に成りかけた事があったっけ。
私が今辿っているのは、あの時と同じルートじゃないか。
ガメラ岩
4座目終了
坊がつる方向。
さて、最後の目標は、あの久住山である。
とっとと降りるか。
神明水分岐との中間地点辺りで、牧ノ戸駐車場で言葉を交わした、あの紳士とすれ違う。
「やあ、また会いましたね。」(紳士)
「あ、あの時の。久住山から先に、周って来られたんですね。」(私)
どうやら私とは逆のコースで、扇ヶ鼻、星生山、久住山の順で登ってきて、今、4座目の稲星山に向かう途中のようだ。
「てことは、残り四つですね。私は最後にあれ(久住山)に登ったら帰ります。」(私)
「頑張ってください。ではこれで。」(紳士)
北アルプス縦走が、素晴らしい山行になることを祈念しております。
神明水分岐。
では、久住山に取り掛かろうか。
ここからは、こんなガレ場を、下を向いて黙々と登るしかない。
台上にでた。
あと少しだ。
最後の岩場を上り詰めると、、、、
あ!!
これじゃなかった。
えーっと、
久住山山頂である。
丁度正午になった。
ここで2度目の休憩兼昼飯だ。
久住高原が眼下に広がっている。
腹も満たされたし、ボチボチ降りようかな。
避難小屋が見えてきた。
久住別れ。
星生崎
九重ブルーと呼ぶべき青空である。
西千里ヶ浜通過。
沓掛山を越えれば、牧ノ戸はすぐそこだ。
結局、2時前には牧ノ戸に到着した。
涼しくなったら、私も7座に挑戦してみるつもりである。
美しく青き九重よ。
また来るぜ。