時の栞

何を見て、何を思い、どう表現したのか。
私の欠片であるコトバで綴った、私自身の栞です。

パラドックス13 * 東野圭吾

2010-02-12 19:27:35 | 読了備忘録
内容紹介
「世界が変われば善悪も変わる。
人殺しが善になることもある。
これはそういうお話です」東野圭吾

運命の13秒。人々はどこへ消えたのか?
13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。陥没する道路。炎を上げる車両。崩れ落ちるビルディング。破壊されていく東京に残されたのはわずか13人。なぜ彼らだけがここにいるのか。彼らを襲った“P-13 現象”とは何か。生き延びていくために、今、この世界の数学的矛盾(パラドックス)を読み解かなければならない!
張りめぐらされた壮大なトリック。論理と倫理の狭間でくり広げられる、究極の人間ドラマ。“奇跡”のラストまで1秒も目が離せない、東野圭吾エンターテインメントの最高傑作!

内容(「BOOK」データベースより)
13時13分からの13秒間、地球は“P‐13現象”に襲われるという。何が起こるか、論理数学的に予測不可能。その瞬間―目前に想像を絶する過酷な世界が出現した。なぜ我々だけがここにいるのか。生き延びるにはどうしたらいいのか。いまこの世界の数学的矛盾を読み解かなければならない。

      ~*~*~

もう少し理系の物語かと思ってましたが、多くのページがP-13現象が起きた後の世界に存在した者たちが、どう判断し、行動したのかを描くのに割かれてますが、読んでいて少し飽きるほど絶望と困難からの脱出の繰り返し。

生きるための情勢が変われば善悪の転換があるという話だと知ってはいても、途中で当然起きるであろう事件と、ゲロゲロなセリフが出てきたので、東野圭吾、なんだかなーと思いました。
まあそれでも最後まで読ませるのは、作家の力量というより読みやすい文章だから?

それにしても、「壮大なトリック」・・・・・・どこ?
なんか、いまひとつな作品でした。

東野圭吾と言うと、どうしても「白夜行」や「幻夜」のイメージが強いのですが、最近は二時間ドラマ的な作品が多いので、少し物足りなさを感じています。
力作ほどドラマ化は難しいでしょうから、どうしても稼げる作品ばかりを生み出すことになるんでしょうかねー。
ドラマ化されて本が売れ、名が知られるようになるのは事実でしょうが、何でもかんでもドラマ化するのって作家と作品の劣化につながるような気がします。


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